英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『ハンチョウ ~神南署安積班~』 第11話「女子高生殺人事件」

2009-06-23 22:45:32 | ドラマ・映画
 可愛い女子高生が被害者ということではなく、被害者が知り合いで、娘を持つ親の気持ちということから、捜査に気持ちが入り過ぎ気味の安積班だった。

【あらすじ】(番組サイトより)--------------
ある日、神南署へ新聞記者の由紀子(安めぐみ)に連れられて、神南高校新聞部の女子生徒が取材に来た。
村雨(中村俊介)らは束の間の平和な時間を楽しむ。
その夜、渋谷署管内で起きていた婦女暴行事件が神南署管内でも発生したという情報が入り、安積班も巡回に。その途中、須田(塚地武雅)と黒木(賀集利樹)は、痴呆気味の老女に出くわした。
須田は黒木と別れて、その老女を家に送っていくことにしたが、途中、昼間の新聞部員・沙也加(逢沢りな)と偶然会う。
須田は老婆のこともあり、声を掛けただけで彼女と別れた。
翌日、沙也加の遺体が発見され、安積班は愕然とする。
中でも5歳の娘を持つ村雨の動揺は尋常ではなく、適切な措置をしなかった須田のせいだと責め立てる。
黒木は須田を庇うが桜井(山口翔悟)が村雨に加勢し、安積班のチームワークは崩壊の危機に。
しかもそこに沙也加の父親・高沢武士(布施博)が怒鳴り込んできて大混乱。
その後の捜査で沙也加と高沢には血縁関係がなく、よくケンカをしていたことがわかる。高沢には傷害事件の前科があり、彼に恨みを持つ人間が少なからずいる可能性がある。さらに沙也加が出会い系サイトを利用して桑田(川久保拓司)という男と頻繁に連絡を取っていたという情報もあり、捜査は混迷を極める……。
--------------------------------

 いつもと雰囲気が違う安積班でした。
 特に、村雨の激昂ぶりは異常でした。自分の娘と重ねてしまい、いつも冷静な村雨が平静を保てなくなるのは、分かる気がしますが、少し無理があるような気がしました。
 また、水野刑事(黒谷友香)が沙也加が出会い系サイトの利用者であることを突き止める。これことで、安積班がもめる。これは、今回に限ったことではなく、事件を多角的に分析、議論する安積班のよさですが、今回は感情的な議論になった。特に、村雨の沙也加に対する思いは尋常ではなく、「彼女がそんな事をするはずがない」と、純粋青年みたいになってしまったのは、ちょっとキャラが違う気がしました。
 さらに、その公論の元となった「出会い系サイト」という情報自体があやふやで、実際は健全な付き合いだった。水野も出会い系サイトと言い切るし、相手まで特定できていたのなら、サイトの詳細も調べるべきでしょう。議論の前に、それをまず確かめると思います。

 冷静な村雨の人間的なところを見せる。安積班がもめる。
 班長の腕の見せ所でした。


 被害者親子の愛情と事件の真相が明らかになりました。いい話で、やさしくてしっかりした女子高生でした。それだけに、ドラマとはいえ、若くして命を落としてしまった被害者が可哀そうだと思い、そして、犯人である連続婦女暴行魔は許せないと感情移入してしまいました。
 それにしても、憎たらしい犯人でした。
 囮になって犯人を投げ飛ばした水野が犯人に
「もう一回、やってやろうか」
と凄むシーン、笑えましたし、すっきりしました。


 被害者が若かったせいか、事件解決しても心が晴れません。沙也加の父親(布施博)は、愛する妻には先立たれていて、今回娘も亡くしてしまった。不憫です。
 
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『天地人』 第23回~第25回

2009-06-22 14:03:26 | ドラマ・映画
 書くのはやめて、見るだけにしようと思っていたのですが、見るのもやめるかもしれません。

★第23回
 好評だった兼続の幼少時の与六が、再び登場。
 「再登場を」の声にこたえて、新たに収録したと、NHKの午後の情報番組で大々的に宣伝していました。節操がないというか、あざといと言うか……

 今回、いよいよ「愛」の文字を前面に押し出したのですが、主の景勝が「義」を掲げたのと、同じタイミングで家老が自分の文字を掲げていいのでしょうか?当時は、こういうことは通例だったのでしょうか?
 さらに、兜まで「愛」を。実在しているのだから、仕方がないのですが、完全に主より目立っています。

 周囲はその姿を、持ち上げ讃えていましたが、この反応も不思議です。
 あの兜を作って、それを着用した兼続の勇気に拍手です。

★第24回
 お涼、登場。
 出しゃばりで、したり顔、初音を思い出してしまいました。しかも、兼続に惚れたと。えっ、そんなに簡単に惚れるの?
 初音はくのいちでしたが、お涼は千利休の娘で、茶道はもちろん、柔道(柔術)にも長けていました。柔道一直線の桜木健一と互角の腕です。


 名刀より、お涼がでしゃばった金糸の太刀袋を喜ぶ秀吉。
 太刀より金袋を喜ぶ秀吉に嫌悪感を抱く景勝。

 この両者の思想の違いを描いた点は良かったと思います。


 あまりのストレスに、体が拒否反応を起こしてしまった景勝。史実ではどうなのでしょう。第25回では、兼続が代理であいさつ回りしますが、史実はどうなのでしょう?


★第25回
 この大河ドラマの大きな不満に、兼続の周囲の過大評価があります。
 今回は特に顕著で、景勝に代わってあいさつ回りする兼続を、多少、文化(風流)に精通する点を見せはしますが、視聴者を納得させるほどの魅力は感じられません。この傾向はずっと続いています。
 脚本家さんは、出来上がったものを実際に見ているのでしょうか?単に、自分の頭の中で勝手に納得しているだけのように思えてなりません。

 初音が再登場しました。しおらしくなっていました。北条から逃げてきたとのこと。
 その初音の実家の真田家。いくらお家存続のためとはいえ、上杉から豊臣にさっさとくら替え。でも、景勝、兼続になんの断りもないというのは、さすがに考えられないでしょう。

 まあ、秀吉の兼続の凋落の道具に使いたいという脚本家の都合だったと思われます。
 初音と真田幸村と二重にしがらみを攻められ、揺さぶられる兼続を見せたかったのでしょう。脚本家が頑張ったと思っておきます。


 周囲の評価はともかく、内容的にはぱっとしない兼続に対し、三成は格好良かったですね。


 千利休に「器は器に過ぎない」と景勝が言い放ったのには見直しました。もう少し、いいところを見せて欲しいですね。
 そして、景勝・兼続が秀吉に対する覚悟を決めました。

 ちょっと、来週は楽しみです。私にとっても、見切り時です。


 ちなみに、真田忍者の初音襲撃が中途半端だという声がありますが、わたしは、あれでいいと思います。
 幸村は初音が兼続にかくまわれているのを知っていて、それを利用しようとしたと思われます。
 初音が北条を逃げ出し真田家から追われていて、命も危ない状況を、兼続に知らしめればよかったのです。兼続には秀吉の家来になってもらわなければならないので、兼続に危害を加えられるはずがない。また、初音を殺してしまっては、兼続を説得する材料がなくなってしまう。

 それで、ちらりと襲撃しておいて、あのタイミングで幸村登場となったと考えます。
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『MR.BRAIN』 第五話「「変人脳科学者VS美しき多重人格者!!結末は驚愕のアハ体験!?」

2009-06-21 09:43:49 | ドラマ・映画
 相変わらず長いタイトルです。ピアニストはどこ行ったんだ?

 そう、結末を次週に引っ張り、その後、新たな展開を見せるというのはアメリカのテレビドラマに見られますが、事件が解決した時点ではすっきりしますが、放送終了時には、また、もやもやが残ってしまい、読みきりドラマの特性はなくなってしまいます。
 それに、放送終了時には、前半部分の印象は残らず、エンドロールを見て「そういえば、そうだった」と思い出す感じになります。
 今回は仲間由紀恵が強烈だったので、私の記憶から綺麗に消し去られていました。まさに、「そういえば状態」でした。

 それにしても、「ハホイニ」で「八木仁」ですか、とっさによく思いつきますね。


★今週の脳科学
①人は形より色を優先して認識する
 トイレの実験がわかりやすいですね。人型のイラストはそのままにして色だけは男女逆、つまり、男性用が赤で、女性用を青にする。そうすると、男女を間違えてトイレに入ってしまう人が多いという実験です。
 これも、前々からいわれていたことで、テレビの実験番組で実際に実施したところ、間違えた方がかなりいました。

②海馬や大脳新皮質以外にも記憶するポケットがあって、農の一番奥のところに大切な思い出や感情や感動がしまわれている。

 いいですね。ええ。

 今回の記憶障害のピアニスト中川優(佐藤健)のメロディに対する、自責や感動の反応は、まさに大切な記憶が脳の奥にしまわれているということからきているのでしょう。

★今回の犯人追い詰めの決め手
 やはり、「ひっかけ」でした。神経衰弱にかこつけて、犯行の証拠をちらつかせそれを盗ませる。
 犯行現場が特定できれば、いくらでも証拠は出てきそうですが、こうやって犯人をハメルのが、このドラマの見せ場なのでしょう。
 それにしても、九十九は性格が悪いですね。助手の和音(綾瀬はるか)に対しては、「いびり」としか思えません。

 それに、演奏中に立ち上がって話すのは最低です。


 今回の科警研は、科警研らしい仕事をしていましたね。

 優の姉を演じた木村多江さん、薄幸の女性が似合う女優さんですが、今回はそれに加えて、「優しい姉」も似合うと強く思いました。
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『BOSS』 第10話「容疑者はボス!?最後の事件…最強の敵!!」

2009-06-20 22:38:31 | ドラマ・映画
 金八先生の物まね合戦には、笑わせていただきました。その他、おなじみのコントにも楽しませていただきました。

 「ショボイ爆発騒ぎ」(やまむー(温水洋一)の言)の爆発の時計の破片の一部から絵里子(天海祐希)の指紋が検出されて、事件は急展開。
 先週の絵里子によると、「指紋は転写できる」そうですが、流石にそんな言い逃れはしませんでした。

 そんな中でも、やまむー(温水洋一)の絵里子の真似、238回記念野立会(238回のどこが記念?)など、お笑い要素を振りまきながらも、事件は徐々に深刻な様相を見せ始める。


 裏金問題、テロ組織の復活、絵里子の恋人の弟への嫌疑、小野田係長の襲撃、警視総監の襲撃・拉致、その黒幕は、何と野立!

 本当に野立が黒幕なのか?絵里子とすれ違う時、野立が見せたピースサインはどちらとも取れますね。今のところ、裏金プール工作に利用された特別犯罪対策室を立ち上げたのは野立、黒い月の高倉(反町隆史)とアイコンタクトをとる野立、警護責任者は野立とかなり「黒」っぽい野立ですが、もしかしたらどんでん返しもあるかもしれません。
 でも、かなりの数の警護の刑事が殺されているので、その可能性は低いですね。

 池上健吾(石垣佑磨)は、自分をはめた黒い月を追っているだけで、犯罪には関与していない気がします。爆破事件を報じる夕刊を見てかなり驚いていたので。
 とすると、絵里子がプレゼントした時計を持ち出せるのは、池上浩(丸山智己)で、こちらのほうが怪しいです。
 黒い月の本当の狙いは何?
 ついでに、小野田を襲ったのはだれなのでしょう?小野田の生死は?

 来週が待ち遠しいですね。 
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女流棋士誕生35周年記念パーティ⑧

2009-06-19 22:53:55 | 将棋
 女王様に謁見したあと、ふわふわ気分でふらついていると、山口女流1級と再び遭遇。どこぞのおじさんと話している。このおじさん、辺りをきょろきょろ、手にはカメラが。
 私と目が合い、
「兄さん、写真撮ってあげようか?」
 お、まず、私に恩を売って?から、自分もツーショットを撮ってくれというのだ。なかなか、紳士的ではないか?
「では、お言葉に甘えて、お願いします。シャッターをゆっくり押していけばいいです」
 と、簡単な説明をして、私のデジタルカメラを渡す。
 渡しながら、期待していた、あるお約束を。

 「では、撮りますよ」
と、おじさんは言いつつ、デジタルカメラを目のところに持っていく。光学カメラ(従来のカメラ)で撮るときのポーズです。
 でも、ファインダーはないので、当然被写体は見えません。

 やってくれました!(喜)
 おじさんも、間違いに気づき、デジタルカメラの画面をのぞいて、上手にとってくれました。その写真がこれです。



 おじさん、ありがとね。


 その後、徘徊していると、斜め前方に千葉女流三段が。
「あっ、千葉さんだ~」
と声を掛けると、
「はい、千葉ですぅ~」
と。
 はは、イメージ通りでした。それに、めちゃめちゃスリム。
「清水さんとのタイトル戦は、すごく面白かったです。
 わけのわからなくて、すごくレベルが高かったです」
 今考えると、ちっともほめ言葉になっていないなあ。
 でも、あの時の将棋は、難解ですが、一本筋が通っていて、質の高い将棋でしたよ。最近は、ちょっとさびしいなあ。


 ここで、小暮さん、何と、yutanpoさんを見つけてきてくれました。
 ネットでは、意見のやり取りをしていましたが、実際に顔を合わすと、変です。
 ブログから受けていた彼の印象は、論理的で客観的で、それでいて、女流棋士に関しては相当の愛が感じられた。
 実物もそんなイメージ通りでした。それに優しそうで、どこか上品な感じがした。
「はじめまして…で、いいですよね」

 最初は緊張気味だったが、現在の棋界についてや、過去の思い出なんかを楽しく語り合えました。
 かれも、小暮さんの計らいで、お目当ての女流棋士・室田女流初段とツーショットを撮りました。私がシャッターを押したのですが、大丈夫だったかな。

 彼との話も楽しかったのですが、私はもう一人の標的に的を絞った。
 その標的とは、もちろん……
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フリー女流棋士

2009-06-19 22:05:45 | 将棋
 周知の通りと思いますが、北尾女流棋士がLPSAを脱退して、「フリー女流棋士宣言」をしました。正式に脱退となったのは彼女が参加していたLPSA主催の棋戦が終了した6月15日とのこと。

 彼女のブログの6月1日の記事では(16日のブログで退会の詳細が書かれていますが、これについては後述)
「今後は日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会のどちらの団体にも所属しない、フリーの女流棋士として、対局はこれまで通り続けていくことを希望しております。また、将棋界のさらなる発展のため、幅広い普及活動を行っていく所存です」

 とあります。

 この時点の疑問点
①フリー女流棋士になって何がしたいのか?
②そもそも、フリー女流棋士ってどういうものなのか?


①フリー女流棋士になって何がしたいのか?

 彼女の夫、片上六段のブログによると
「彼女とたくさん話し合った結果、より自由な形でいままでの枠組みではできなかった活動をしていきたいという、彼女の意思を尊重することにしました」
とあります。
 なのでLPSAでの彼女の思いと組織の方針が一致しない何かがあったと推察されました。でも、「自由な形でいままでの枠組みではできなかった活動」とは、どういうものなのでしょう?

 あとは、これは邪推ですが、「どうぶつしょうぎ」のリケンに関することでもめたのかもしれないとも思いました。


②そもそも、フリー女流棋士ってどういうものなのか?

 「フリーの女流棋士として、対局はこれまで通り続けていくことを希望しております」が、「フリー女流棋士」って何?
 まあ、大体のどういうものかは想像ができますが、そういう制度や資格はなかったはず。いきなりフリー女流棋士宣言をしても、そのものが定義されていないのですから、筋が通りません。もし、宣言するのなら、せめて、自ら定義をする必要があったでしょう。

 それはさておき、「対局はこれまで通り続けていくことを希望」というのは、虫が良すぎるというのが第一感です。
 現在、公式戦とされている棋戦は、将棋連盟とスポンサーとの契約の上に成り立っていると思います。これは、将棋連盟が長年培ってきた財産です。だから、将棋連盟に属さない元女流棋士が公式棋戦に参加するのはおかしいです。
 本人もこれを理解して、お願いしているのだと思いますが、やはり虫がいいとしか思えません。
 羽生名人や谷川九段のように連盟に大きく貢献してきたのなら、そういう立場を認めると言うのは納得できるかもしれません。

もちろん、本人の事情も理解はできます。公式戦で成績を上げるのを第一としてきたはずですし、普及の面から考えても、現役棋士というほうが何かと都合がいいです。
 ただ、それを望むなら、やはり組織に残るべきでしょう。組織を飛び出して、従来の待遇を望むのは甘いです。組織にいる制約と組織からの保護、相反する要素を考慮して決断をするべきで、北尾女流棋士の「フリー女流棋士宣言」はわがままであるとしか思えません。


 こういう批判ももちろん予想しての彼女の行動で、私戸の部外者が批判しても仕方がないかなと思っていたら、新たな動きがありました。

 まず、北尾女流のブログの『退会』(6月15日記事)です。

 それによると、LPSAの運営方針と彼女の思いがずれてきてしまったことが理由とのことです。
 LPSAを立ち上げた際、分裂したがまた女流全員が一つになることを目標としてきたはずだが、最近の連盟とLPSAのやり取りを見ていると、そうは思えず、北尾女流棋士は理事として棋士としてその方向修正に努めたが、どうにもならず、今後はフリーの女流棋士として活動していくと述べています。

 でも、フリーとして活動していくことが、女流が一つになることにつながるとは思えませんし、具体的な方針、活動も語られていません。
 これでは、単に、組織に嫌気がさして飛び出してしまったとしか思えません。


 さて、もうひとつ、動きが。
 マイナビ女子オープンサイト(6月18日)にて、
マイナビ女子オープン フリー女流棋士の出場について

第3期マイナビ女子オープンが7月25日の公開一斉予選対局をもって開始されるにあたり、所属団体から独立したフリー女流棋士の出場について、主催三者で協議の上、以下のように決定いたしましたことを発表いたします。

当棋戦への対局を希望するフリー女流棋士に対して、円滑な棋戦運営を継続するため、以下の条件のもとに出場を認めることといたします。

当該棋士本人と日本将棋連盟又は日本女子プロ将棋協会が公認フリー棋士として1期ごとに契約をすること。

北尾まどか女流初段については、日本将棋連盟が公認したフリー棋士となるため、マイナビ女子オープンへの出場を承認いたします。

北尾まどか女流初段より
「フリーの女流棋士にも出場権を認めて下さいましたマイナビ女子オープン主催者の格別のご高配に心より感謝いたします。せっかく与えていただいた機会をいかせるよう、全力を尽くして対局に臨みます」

株式会社 毎日コミュニケーションズ
社団法人日本将棋連盟
一般社団法人日本女子プロ将棋協会>



 棋戦開催が迫っていたとはいえ、こんなに簡単に認めてしまっていいのでしょうか?
 今後、「それなら私も」と「フリー女流棋士宣言」をする女流が現れたらどう対処するのでしょうか?
 もし、二人目が現れた場合、これを却下した場合、「北尾女流がよくて、どうしてわたしはいけないの?」と反論されたらどうするのでしょうか?
 対局料半額、今後一年間で何勝以上とかの資格維持条件などを設けたのでしょうか。それなら納得、牽制できるかもしれません。また、宣言資格取得条件としてタイトル3期保持など決めたのでしょうか?

 今回の連盟の対応は、ずさんとしか言えません。


 LPSAのフリー女流棋士に対する見解が出されていました。
『フリー女流棋士の対局権利に対するご説明』(6月16日)

 LPSAは「フリー女流棋士」という立場(資格)については、かなり疑問視しているように感じられます。
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『臨場』 第9話「餞~はなむけ」 【補足】追加

2009-06-19 10:56:07 | ドラマ・映画
 作ったような話(実際そうなのですが)でした。あまりに作為的なご都合主義は好きじゃあないのですが、今回はあまりにも見事なオチなので、ショートショート的な面白さを感じました。

★美人女子大生殺し
 鍵がかかっていたことで、容疑は身内や管理人に向けられた。ところが、犯人は玄関から出て行ったのではなかった。
 ではどこから?……押入れから天井裏を通って出入りした!犯人は密室とか容疑を他者に向けるとかいう意図はなく、犯人にとっては必然の経路だったのですね。
 こりゃ、一本取られた!

 しかし、被害者の切った爪が犯人の足の裏に付着して、犯人の行方をたどるというのは、少し苦しい。
 それより、押入れから忍び込んだ時点で、欲望に任せての場当たりの犯行で、天井裏の誇りなどを押入れや部屋に撒き散らしていると考えられます。爪を捜すまでもないでしょう。

★認知症老人の思い
 毎年送られてくる年賀状にまつわる小松崎刑事部長(伊武雅刀)のエピソードを語りたかったために、無理やり小松崎の生みの親に凶器を拾わせたのはかなり無理やりの展開。でも、そうしないと、倉石(内野聖陽)との接点が生じない。また、ひとつの手がかりとなる似顔絵も書かれなくなります。

 認知症の老女が森に行くわけは?
 ………ジュウイチという鳥の鳴き声を聞くためだった。

 ジュウイチはカッコウ同様に托卵の習性、つまり、他の鳥の巣に自分の卵をおいて自分の代わりに育てさせるのであるが、この托卵と、この老女が息子の小松崎を養子に出すことを重ねさせ、その鳴き声の「ジュウイチ」が小松崎の名の「周一(しゅういち)」に聞こえる。息子の名前が呼ばれるこの空間が好きだったのです。

 しかも、小松崎はその母の思いを知り、母とのカレーライスの記憶を思い出す。小松崎のカレーのルーツはこれだったんですね。

 あと、母は自殺だったのかの問いに、倉石は
「自慢の息子を持った親が自殺をするはずがない」
という言葉に、ジーンときました。


 退官云々で、特に焦りまくる立原(高嶋政伸)らは、いらない。別に退官を絡ませなくてもよかったのでは。

【補足】
 老女役の佐々木すみ江さん、ほとんど、セリフらしいセリフはないのですが、ジーンとさせてもらいました。この方も『ハンチョウ』に出演されていらっしゃいますね。
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ヒメジョオン

2009-06-18 18:30:14 | 歳時



 半月ほど前から、街や山間部を問わず、道端や空き地、つまり、そこらじゅうに咲いています。
 白い小さな花なので、派手さは全くありませんが、質素で清純な花です。




 秋に黄色い背の高く群生して咲き誇る「セイタカアワダチソウ」がありますが、こちらの方が「泡立ち草」ぽいですね。


 という日記を、将棋SNSの去年の6月28日の日記で書いています。写真は今年のものです。






 こちらは、タチアオイ(立葵)です。
 かなり高く伸びますが、花が咲くまで気がつきません。いきなり咲くという感じです。写真は1週間前のもので、その少し前から目立つようになりました。
 アオイ科タチアオイ属で、花の色は赤・濃赤・桃・黄・青紫・白・黒とさまざまです。アオイ科の仲間にハイビスカスや芙蓉があります。
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『ハンチョウ~神南署安積班~』 第10話「主婦を襲う恐怖の電話…消えた300万の謎」

2009-06-17 22:38:22 | ドラマ・映画
タイトルが、半分ネタばらししていますね。

バイク便の男が殺され、その周辺を洗ううちに、判明していく犯罪の影。
ふとしたことで知り合った老婦人。彼女のうその背後にある優しさ。
桜井刑事の焦りと奮闘ぶり。

それらを包み込む安積の優しさ、そして洞察力。

安心感のある人情話でした。
いろいろなことが判明していく心地よさ。

面白かったです。


速水(細川茂樹)と記者の友紀子(安めぐみ)は、
エピソードの材料と化していていますね。
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名人戦 第六局

2009-06-17 15:47:12 | 将棋
 大激戦でした。
 羽生名人の作戦勝ちで形勢は65対35、あるいは70対30とまで言われた2日目午前中でしたが、午後のBS中継が始まる頃には、怪しげな雰囲気が漂い始め、夕食休憩時にはほとんど互角まで追い込まれました。
 最近の名人は2日目の午後のBS中継が始まる頃から、足取りが怪しくなるので、嫌な予感はしていましたが、まさにその展開になってしまいました。

 羽生名人の手がややちぐはぐだったとはいえ、目立った悪手はないので、そもそも65対35という形勢判断が、過大評価だったのではないか。確かに、後手の郷田陣は8筋の弱みや玉の周りも隙間が多い。対する先手の羽生陣は、矢倉の堅陣である。しかも、穴熊に組み替える余地や右辺から盛り上がる筋、また、仕掛ける手もあり大きく作戦勝ちしているのは間違いない。
 しかし、対振り飛車に対する矢倉と言うのは思いのほか弱いようだ。正面あるいは上からの圧力には強いが、横からの力にはあっけなく横倒しになってしまう。(堅固そうに見えて梁(はり)が弱いと言えばよいのか)

 郷田九段は、一手パスのような手順で▲8四角と歩を取られながら急所に角を呼び込む。その代わり、6筋の位を張るという勝負手を放つ。
 結局この方針が功を奏して、△6四角と出られてしまっては、一気に差が縮まってしまったようだ。後手角を6四で威張らせてしまったのが、羽生名人の大局観のブレを感じさせる。

 とは言え、郷田九段の指し手を真っ向から否定してしまった一日目の名人の指し手はいかにも羽生名人で見事だ(アマチュアが名人に「見事」というのは変ですが)。できれば、そのまま押し切って欲しかった。


 さて、6四の角に睨まれて、負担になりかけていた先手の銀桂を飛車との2枚換えであるが、捌いたのが第1図。



 BS中継では、ここで△6四銀が有力で、佐藤九段と阿部八段があれこれ検討しているが、なかなか難しい形勢のようだ。言葉の端々には「難しいが先手がよくなる順がありそう」というニュアンスが感じられる。
 中継サイトでは△6四銀のほかに、
「△5五歩▲同角△同馬▲同飛△6四銀打。以下▲5二飛行成△同銀▲5三歩△同銀引▲4三金ならば△6九銀でどうか? 以下▲5二金に△7八銀成▲9八玉(▲同玉は△7七桂成▲同玉△6五桂▲8八玉△6六角以下詰み)に△8三玉が「絶品です。△8六桂以下の詰めろ逃れの詰めろです」(久保棋王)
 という解説が記されていた。

 危うし、名人!
 だが、この順も、対局者しかわからない変化があったり、対局者では踏み込めない順だったり、疲労や時間切迫もあり、そうは進まないと思っていた。

 郷田九段長考。夕食休憩を挟んで指された手は、△8六歩!
 筋と言えば筋だが、桂に当たっている7七の銀が手順にかわせるので、ありがたい気がする。ただ、中盤の入口で▲8四角と歩を取ったために生じた手であるので、少し嫌な感じだ。
 直感的には、先手がよくなりそうだ。考えどころ。羽生名人も熟考する。しかし、最近の羽生名人は、こういう局面で、読み切れず、かえって時間切迫に陥ることがままある。

 △8六歩以下、▲同銀△9四桂▲4六歩(渋い!)△6四銀打▲5三歩△6二金寄▲8四角△5五歩▲6六飛△7三銀打▲9五銀△8六歩▲7三角成△同玉▲8六歩△4八馬▲2一飛成△6九角▲8五桂△7二玉(第2図)と進む。
 
 取られそうな7七の銀が手順に9五に進み、後手玉を攻める足がかりになっている。また、自然に▲2一飛成と桂を取り、その桂を▲8五に打って後手玉を包囲した第2図。



 決め所だ。
 ▲6五飛!。
「△同銀▲8四桂△7一玉▲5二歩成で「これが詰めろですよね」(佐藤九段)。以下△5二同銀は▲7二銀で先手勝ち」
 と、中継サイトの解説。

 決まったか!

 △8六桂。
 ……なんだ?
 ……△7八馬の詰めろだが、この桂は、ただ。

 しかし、▲8六同銀と桂を取ると、△6五銀と飛を取られた時、▲8四桂と打てない(桂がただになる)。

 なんという手!これは喰らったか?

 必死に先手の勝ち筋を探す……▲7三銀と打つ手がありそうだ。
 △同銀なら飛車当たりがなくなるので、▲7三桂成△同金を決めてから▲8六銀と手を戻せばよさそう。しかし、▲7三銀に△同金とされると▲同桂成△同玉で、依然詰めろと飛車取りが残っている。
 以下、8五桂と迫る手があるが、その後はよくわからない。先手が残っているような気がするが、読み切れない。

 羽生名人、▲7三銀!
 読みきったか?
 正直、二冠に後退したころよりも、信用がない。半信半疑、ドキドキしながら指し手を見守る。



 鮮やかな▲7三角(第3図)を見て、ようやく、勝った!
 以下△7三同銀▲9五金△同玉▲7三桂成と進み、一分将棋の郷田九段、
△7五銀!(第4図)



 8五に合駒や、△8四玉は読んでいたが、△7五銀!……読んでいない。
 もちろん、同歩と取る余裕はなく、しかし、この銀は8四に利いている。

 一瞬、眩暈がした。
サイトのコメント欄にも、
「羽生は一瞬、頭を抱えるようなしぐさを見せた。「残り7分です」。羽生は大きく髪をかきあげる。」

 大丈夫なのか?………大丈夫だった。
 後手の持駒の金が1枚だけだったので、詰みがあった。


 何とか、逃げ切った。



 しかし、おかしい。
 第2図辺りでは、かなりよかったはず。どうして、こんなにきわどくなったのだろうか?

 原因は、おそらく第2図での▲6五飛。
 この▲6五飛では、▲7三銀が正着。以下△7三同銀なら、▲同桂成△同金(玉)▲6五飛でよい。また、▲7三銀に△同金と頑張っても、▲7三同桂成に△同銀なら▲6五飛でよい。▲7三同桂成に△同玉なら▲6一龍でよい。

 本譜は▲7三銀の前に、▲6五飛と△8六桂の手の交換を入れてしまったため、いっぺんに難しくなってしまった。
 つまり、△8六桂が詰めろであるのに対し、▲6五飛は桂を取っただけ。一手の価値は△8六桂のほうが大きい。しかも、取られる駒としては桂と飛で、先手の損が大きい。


 それにしても、単純に8筋だけの手のやり取りだけに注目すると、8六の銀に△9四桂と働きかけ、▲9五銀に△8六歩と打ち、▲同歩△同桂▲同銀(実際は取らなかったが)と桂を捨てただけである。これが、郷田九段の渾身の勝負手となったのだから、将棋は奥深い。
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