英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『MR.BRAIN』 第四話「変人脳科学者VS天才ピアニスト!!トランプで蘇る白骨死体!?」

2009-06-15 21:41:10 | ドラマ・映画
 まず、もうこの土曜ワイド劇場的な、興味を引くような単語を並べる姑息なタイトル、やめましょう!
 制作側が伝えたい主題を、それとなくさりげなく核心を突くようなタイトルを望みます。やはり、土曜夜の放送枠が間違っているのでしょうか。

 このドラマ、世間の期待度が高く、その分評価も厳しくなるのがつらいところですね。
 私は、第3回(先週)はともかく、面白いと思いますし、次はどうなるのだろうというワクワク感を非常に感じます。
 また、九十九(木村拓哉)と周囲の絡みが面白いです。特に、丹原刑事(香川照之)。バナナを3本手土産にバツが悪そうに九十九に意見を聞いている最中に、林田刑事(水嶋ヒロ)が能天気に大きなバナナの房(15本近くある)を掲げているシーンは、吹き出しました。
 それと、和音(綾瀬はるか)の天然ぼけ…うまい言葉が浮かびませんが、綾瀬はるかの「ほんわか感」がたまりません。キスを求めるところなんて、彼女ならではの味です。この味は『のだめカンタービレ』の上野樹里と双璧ですね。

 今週の脳科学は「神経衰弱必勝法と海馬」でした。
神経衰弱のシーンは面白かったですが、あれくらいのことは常識でしょうし、科警研の在籍する一応のエリート(和音と舟木)ですから、あそこまで子供っぽい反応はないと思います。
 また、しっかり研究しなさいと叱る佐々(大地真央)とそれを受け流す九十九も面白いです。特に、「研究テーマ提出」というメモを和音の額に貼り付け「メモしておきました。私の言葉はいっこうに記憶されないようなので」というシーンも大地真央も、なかなかやるなあと感じました。
 しかし、九十九の人をくったような態度は、少々鼻につきますね。

 脳科学は
「海馬が一時的に記憶する。その時間には限りがある。その後、その情報が大脳新皮質に送られ、長期的に蓄えられる。記憶の入り口にあたる海馬が損傷すると新しいことが覚えられない」

 今回の容疑者は、その海馬に損傷を負っていて、新しいことを覚えられず、一時間前のことは覚えていない。
 丹原の疑問は、そんな人間が人を殺すとは考えられないという。つまり、「人を殺すのは簡単なことではない。憎しみが積もりに積もって爆発するのだと(例外はあるけれど)。次に会ったときに、あったことさえ忘れている人間が、人を殺すとは思えない」
 う~ん、確かにそうかもしれませんね。例外としては、最近の無差別殺人とか、自分、あるいは、身内の身を守った結果の殺人などは考えられますが。丹原の人を殺すのは簡単ではないという言葉は信じたいですね。

 容疑者中川優(佐藤健)の残したメモと楽譜がキーなのですが、メモを持っていないことに気づいた彼が、さっとメモを収納してある引き出しのところに行きました。これは可能なのでしょうか?そこが一番気になりました。
 本当に一時間しか記憶できないのなら、たとえ、損傷以前の記憶や、技術や知識があったとしても、通常の生活を送れないと思うのです。

 あと、今回の科警研のスタッフ、九十九に影響されて自ら動きだすというのはいいと思いますが、その内容が、科警研でなくてもというもので、初動捜査で何をしていたんだと言いたくなります。
 死体のうっ血の痕、足跡の深さから、殺害現場は他の場所で、車のトランクに押し込んで運んだと推測しています。殺害現場が他所なら、他にも矛盾点(血液の量など)あると思います。「おれのと違うなあ」という声が聞こえてきそうです。

 それはともかく、今後の展開が気になります。
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『BOSS』 第九話「誰にも言えない… 秘密の顔」

2009-06-13 16:46:39 | ドラマ・映画
「ナイフを下ろすのはあなたよ、西名先生」
その瞬間、西名(生瀬勝久)の視界から「啓介」が消え、西名はナイフを手にした自分を認識する。

 西名は「解離性同一性障害」(多重人格)で、啓介(虎牙光輝)は、西名が心の中でつくり出した人物だった。


 このシーンが、ドラマ制作者が視聴者に見せたかったシーンと思われる。

 実行犯は弟・啓介で、証拠隠滅が兄・西名と視聴者に思わせておいて、実は二重人格の西名こそ殺人者だった。しかも、自覚していない西名自身も、その事実に驚愕する。

 作り手は、割とフェアにヒントを劇中に見せていた。
 西名が普通に歩くシーン、エレベーターに乗るシーン、研究室で弟が突然姿を現し、姿を消し、マウスが左側(最初「右側」と誤記しました)に置かれていたシーンなど。

 敢えて言うなら、縛り付けられた啓介が縄を解いて部屋を抜け出しシーンはアンフェアかな。

 殺人シーンで顔を見せるのは、西名の心理描写と解釈でき、それがミスリードをかねていたが、顔を明かしたことで却って何かあると考えてしまった(ひねくれ者だ)
 それでも、クライマックスの盛り上げ方と、冒頭に記したシーンは楽しめた。面白かった。


 それでも、いくつか「いちゃもん」を。
①花形(溝端淳平)がメインかと思われたが、それにしては、関わり合いが薄すぎる
②西名が捜査対象になった時点で、弟が死亡していることは分かるはず
③二重人格になったのは弟が父を殺して自殺したのが原因というのは判ったが、それが殺人に至ったきっかけが判らない。「虐待サイトSOS」は、かなり前から運営していたように思われる
「指紋は転写できる」って、刑事モノの絶対的証拠を否定してはダメですよ
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女流棋士誕生35周年記念パーティ⑦

2009-06-12 21:00:10 | 将棋


「矢内さん、ちょっといいですか?」
「はい、なんでしょう?」
「この方、矢内さんの大ファンなんです」
小暮さんの紹介に、矢内女王は私のほうを見て、にっこり微笑んで、
「あら、それはどうもありがとうございます」
「女王様、お目にかかれて光栄です。
 (「今夜は、私を縛って、ムチで
  ……なんてボケを考えていましたが、そんな余裕はなかった)
「大ファンなんです。マイナビ、頑張ってください」
「そうですよ。それに、名人戦も清水さんにリベンジして、
 コテンパンにやっつけちゃってくれと言ってたんですよ」
と、小暮さんは気を利かせてフォローしてくれる。
「あ、近くに、清水さんいないでしょうね」
「清水さんは……向こうに…大丈夫でした。うふふふ……」

 こういう緩やかで、それでいて、少し茶目っ気があるところが大好きなんです。

 このあと、二人のツーショットを撮らせていただきました。


(相当、にやけていました)


 この日は、男性棋士も多数参加されていたようだ。
 鏡割りに参加された羽生名人、米長会長、谷川九段以外にも、
関根九段、青野九段、佐藤九段、塚田九段、三浦八段、先崎八段、
神吉六段…(深浦王位、中村九段もいらっしゃっていたような気がする。
他に漏れた棋士の方がいたら、申し訳ありません)

 で、ほとんどの棋士がテレビなどで拝見するイメージそのものでしたが、
おひとりだけ、すごく違うオーラを発散していた棋士が…。
 それは藤井九段。
 BS中継の解説やネット中継の解説でも、サービス精神を発揮され、
お茶目でユーモアを交えた面白い解説をされています。それに、いつもニコニコしているような印象があります。
 今回初めて実物を拝見したのですが、テレビカメラのないところでも、
ニヤニヤ、いえ、ニタニタ、いえ、ニコニコしているんです。
きっと、新戦法や新たなジョークの妄想を練って、いえ、構想を練っているのでしょう。
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『ゴーストフレンズ』 最終回

2009-06-11 23:55:53 | ドラマ・映画
 全然、記事にしていませんでしたが、見ていました。
 最終回は一応の真相は判明し、明日香(福田沙紀)たちもそれぞれハッピーエンドになり、スッキリ終わらせたようです。

 でも、私は、少しもスッキリしません。

 美空(入山法子)は、いったい何がしたかったのでしょうか?
 ゴーストたちを使って、ゴーストを見える若者たちを誘拐、監禁したのは、ゴーストたちが乗り移って第2の人生を過ごすのに障害になるから。
 監禁しておく方が大変でしょう。ゴーストに乗り移られている人間は光って見えるという設定が、ドラマ前半にはあったようですが、途中から無視しているので、巧く本人に成りすませばいいわけです。
 それに、ゴーストたちは、飛鳥がゴーストを見えるのを驚いていましたから、ゴーストを見える人間を探すのも一苦労でしょう。

 美空は、単にわがままなだけでした。生きている時は、カイト(西島隆弘)に気に入られようと、カイトに合わせ、自分を抑えていたと言っていましたが、ゴーストになって、本性を現したということなのでしょうか?
 飛鳥&カイトとの関わりの中から、美空も成長し変わっていくのかと思ったら、意固地になるだけでした。カイトが事故の前、ひとりで悩みを抱え込んで、打ち明けてくれなかった(最終回で判明)ということはありますが、そのことが、明らかになっただけで、美空が納得するのも無理があります。
 カイトは飛鳥のことが好きだったのではないでしょうか?生前は、あるいは、ドラマ前半は、美空のことが好きだったと思いますが、後半は飛鳥のことが好きになったと思っていました。それが、ラストで無しになってしまいました。

 実は、美空の不可解な行動は、カイトを助けるためで、何か裏があるのかと思っていましたが、全く裏はありませんでした(笑)。


 あのタクシーの存在意義は?
 まず、なぜ、美空はゴーストになった直後、カイトから離れて、タクシーに乗ってしまったのでしょうか?
 そのタクシーの正体も思わせぶりだけで、元刑事の二人組(生身の人間の佐藤秀美(小市慢太郎)とゴーストの黒部(正名僕蔵))が、佐藤の拳銃を奪って黒部を売った犯人を追っていた…いい人じゃん!
 そのいい人が、情報を得るためとはいえ、乗り移る方法を教えるの?その方法は、どうやって知ったのでしょう?
 そうまでしている割には、ちっとも犯人に近づいていないようですし。

 案内人でしたっけ、アンナ(鰐淵晴子)さん、ちっとも役に立たないし。
 会社でサプリメントなどを勧める橋本冬美(愛実)も、肩透かしでした。あのサプリメントがカイトの体を蝕んでいるのかと、深読みしましたぜ。名前が坂本冬美に似ているし(意味無し)。

 最終回は、ドタバタしただけでした。ドラマ前半の各エピソードは好きだったのに、本筋のストーリーや設定はボロボロで、残念でした。

 小市慢太郎さん、ここにも出ていましたね。 
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女流棋士誕生35周年記念パーティ⑥

2009-06-11 15:49:12 | 将棋
 山口女流と一旦別れた後、室田伊緒女流初段を探す。たしか、yutanpoさんがファンだったはず。彼女のそばに、yutanpoさんがうろついているかもしれない。

 室田女流初段を発見。



 こちらも、鮮やかな赤の振袖。テレビと同じ、いや、もっとかわいい。
 ここでも、懲りずに『「綺麗ですね…着物が」攻撃』。

 一瞬、よろめいたところを撮ったのが、上の写真。心なしか、顔が引きつっているのは、気のせいだろうか。
 テレビで感じられるままの「ほや~」とした雰囲気で、一緒にいるとこちらも幸せな気分になる。yutanpoさんを探すのは忘却の彼方。

 次のターゲットは安食総子女流初段。



 はかま姿が凛々し………凛々しく感じられないのが、彼女のよさ。すごく優しそうだ。
「NHK杯、いつも見ています。秒読み頑張ってください!」

 ………大ボケである。
言うなら「将棋頑張ってください」だった。さらに、「秒読み」ではなく、「読み上げ」だった。(「秒読み」は奨励会員(男性))

 NHK杯の読み上げと言えば、蛸島女流五段。蛸島さんの秒読みは感情が入るので面白かった。(公平性の点からは、ダメですが)
 奇手や勝負手が指されると、驚いたように「後手♪1八角!」と抑揚をつけて盛り上げてくれた。
 また、内藤九段だったか、大内九段だったか、
「蛸島さんね、彼女、一局に一度は間違えるんですよ。今日はまだ間違えていませんね」
と言った2、3手後に
「失礼しました」
という蛸島さんの声。

 安食さんは間違えた記憶はあまりないが、失敗談を尋ねればよかった。あと、棋士の逸話なども。

 やはり、慌しい一日と、棋士や女流棋士がたくさんいらっしゃるので、舞い上がっていたのだろう。


 ここで、所用(取材)を終えた小暮さんがやってきて、
「英さん、そろそろ、行きますか」

 お待ちかねの(私だけ)、女王様への謁見だ。
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女流棋士誕生35周年記念パーティ⑤(文章が二重になっていたのを訂正)

2009-06-10 01:20:15 | 将棋
 羽生名人の講演も終わり、いよいよ、パーティに突入だ。ちなみに、さすがの羽生名人も、たくさんの棋士を前にしての講演と言うのは、あまり経験がないそうで、かなり緊張したとのこと(BS『囲碁将棋ジャーナル』より)。

 会場の準備のため、一旦全員、ロビーへ。せ、狭い。
 でも、それほど待つことなく、開場。

 ステージと反対側に女流棋士がずらりと並び、お出迎え。照れくさくもあり、嬉しくもあり、雲の上を歩くような感じで歩を進める。

 山田久美女流三段と上田初美女流二段の進行(だったと思う、なにぶん舞い上がっていたもので)で、米長会長、羽生名人、谷川九段、清水女流名人、矢内女王他スポンサーの方々が鏡割り。
 石川サトさんの音頭で乾杯。

 いよいよ、歓談タイム。
 と、その前に、小暮さんとyutanpoさんを探さねばならない。小暮さんはすぐ発見。氏は見つけやすい風貌だ。あ、巨体とかではなく、エネルギーを放出している感じがして、なんとなく目についてしまうのである。モシャモシャしたヘアースタイルということもあるけれど。
 声を掛けると、
「ええと…」
 記憶を手繰っている様子。
「福井の英です」
「ああ、やっぱり。お顔は覚えていなかったのですが、そんな気がしました」
「お誘いありがとうございます。もちろん、ご一緒させてください」
「お連れの方も誘ってくださいね。あ、それから、誰か希望はありますか。写真でも何でも言ってくださいね」
「(おおぉぉ!、やった!)いいんですか?では、女王様と」
「はい。では、またあとで」

 やった!
 あとはyutanpoさんだ。
 ええと、フレームなしメガネ…薄い黄色のネクタイ…左手の人差し指に指輪……て無理です!左手の人差し指の指輪って、そんなの探してたら、めちゃめちゃ変でしょう!……まあ、そのうち何とかなるでしょう。まあ、分からなかったら、ブログのコメント欄で、待ち合わせ場所を指定すればいい。

 そんなこと(yutanpoさん、ごめん)より、女流棋士、女流棋士!

 まず、鮮やかなオレンジ色の振袖の山口恵梨子女流1級。確か、昨年女流棋士になったばかり。でも、それ以外は知らない。



 ちょっと手持ち無沙汰にしていたので、これは、チャンスと声を掛ける。
「ちょっと、いいですか?」
「はい。どうぞ」
と、にっこり。
《おお、かわいい!》
 しかし、それはおくびにも出さず、
「綺麗ですね………着物が」
 使い古されたテクニックだ(親父ギャグ?)が、少しだけガクッときて、むくれた振りをしてくれた。(この後、このテクニックを連発したが、流石に3人でやめる。何回も使うのは危険だ)
「確か、去年プロになられたんですよね。なかなか大変でしょう」
「はい。でも、去年、大きな失敗をしてしまったので、あの経験を思い出すと、たいていのことは平気です」
「あの失敗……ああ、あのミス、覚えていますよ、しっかりと」

 あの失敗とは、マイナビオープンで相振り飛車の後手番で、先手の向かい飛車に対して、うっかり△7二銀と上がってしまい、▲8四歩△同歩▲8二歩(3筋で歩の交換があり、1歩持っていた)と桂を取られてしまったことを言うのだろう。
 実は、この会話の時は、違う将棋(もっとひどいポカ)を思い浮かべていた。この記事を書くにあたり調べて、思い違いに気づいた。
 
 中継のコメント欄に
「本局を見守るファンが減ってきている」
とある。ミスをしたことも辛いが、それを公開の場で犯してしまい、周囲の反応を時間に感じてしまうのは堪えるだろう。
 でも、その後は、あきらめず勝負手を連発したのは、評価できる。
 中継のコメントも
「序盤の大ポカはあったが、途中の△3七歩成や△4六桂の追い込みは凄まじかった。山口の初勝利はそう遠くないだろう」
と、締めくくっている。
 ちなみに、2008年度は3連敗後3連勝で3勝3敗。今年度は現在まで3勝1敗。
 
 彼女とはもう一度、話をすることになった。以下、次回に続く。
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『ハンチョウ ~神南署安積班~』 第9話 「たったひとりの反乱』

2009-06-09 10:35:41 | ドラマ・映画
 今回は、服役中の美佐子(川上麻衣子)の訴えを信じ、裁判の判決を覆す話。でも、覆すための捜査が主眼ではなく、覆す決心をする安積の葛藤、それを知った部下達の思いがテーマでした。

 まず、あらすじから。(番組サイトより)
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6月のある日、安積(佐々木蔵之介)は刑務所を訪れていた。
殺人の容疑で収監されている美佐子(川上麻衣子)から呼び出されたのだ。
美佐子は自分の夫を殺害した容疑で実刑判決を受けたはずだが、真犯人を知っていると今になって安積に無罪を主張する。
美佐子が真犯人だと言うのは、雑誌に載っていた佐久間(大河内浩)という医師。
佐久間は名医として、雑誌などでも盛んに紹介されている有名な人物だった。
既に決着がついた事件を掘り返すことは警察内ではタブー。
しかも冤罪を現役警察官が証明するとなると、相当な波風を立てることになる。
安積は「無実の人を救うのも刑事の仕事」だと美佐子に言われ、悩む。
安積はこの件を同期の速水(細川茂樹)に相談する。
速水は強く止めるが、逆に安積は心を決める。
そして村雨(中村俊介)に休暇を取るとだけ言い残し、神南署を後にした……。
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 スタッフブログを読むと、脚本家の感性と、演出家の感性、そしてプロデューサーの感性がみんな違うので、それぞれが「絶対にこれしかない!」と言い張って、激論になるそうです。 今回も、安積がある重大な決断をし、それを察知した村雨が安積の身を案じて、あえて悪役になってその決断に反対するというシーンで、熱い討論がされたそうです。
 たしかに、ドラマでもお互いに相手のみを思いやる安積と村雨のぶつかり合うシーンは熱かったです。
 また、他の部下達も、安積の思いを受け止め、悩み、刑事としての誇りを胸に行動します。

 これだけでいいのです。裁判や警察を揺るがすような行為なのに、本庁の暇人コンビの嫌味の他には大した妨害もなく、冤罪が立証されても世間の反響がないというあっけなさ、それに、わざわざ偽のアリバイを作って墓穴を掘った間抜けさとかには、目をつぶればいいのです。

 ところで、偽のアリバイの証言者の野々村勝治役の黒部幸英さん、「スター誕生」のクロベエです。懐かしい。
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『MR.BRAIN』 第3話「透明人間が仕掛けた連続殺人!」

2009-06-08 13:59:00 | ドラマ・映画
 今回は、ちょっと、イマイチ……それ以下かなあ。

 今回のお題は『透明人間』。
こういうお題で、事件を作れという脚本の組み立てなのでしょうか。『キイナ』を彷彿させます。

 興味を湧かせるようなタイトルも『キイナ』風。それに、「透明人間が仕掛けた連続殺人」て、反則ギリギリでしょう。2つの殺人があたかも同一犯であるようにミスリードさせています。

 で、監視カメラの死角ですか……しょぼい。まあ、最先端の機器や設備と最新理論を肩透かしさせるのも、このドラマの狙いかもしれないので、これはこれでいいのでしょう。

 しかし、第2の殺人の動機があまりにも薄い。裏金を受け取っていたことの発覚を恐れて婚約者を殺害ですか? 例え、うまく殺害できたとしても、他から発覚する怖れもありますし、「その危険性」+「婚約者を失う」というリスクの方が遥かに裏金受領発覚のリスクより大きいです。
 殺害を一瞬ためらったため、脳損傷に留まったけれど、それが言語部位であるというのも、かなりのご都合的展開。
 九十九(木村拓哉)がネズミ(ハムスター?)を追い掛け回して、偶然その廊下全部、監視カメラの死角に入るというのも苦しい。だいいち、ネズミを追っかけるのに、なぜ、壁にへばり付くのでしょう?

 それに、犯人は、なぜ、特定しやすい凶器を使ったのでしょう?

 恒例?の、逆説的(皮肉的)証拠は、
「あなたは透明な犯罪者を演じて、自分を透明にしすぎたんですよ」
 姿を隠しすぎて、映るべきところで映っていなかった……「映っていなかったことが証拠」というのも、けっこう使われたパターンです。(過去の刑事モノとかぶるのは仕方がないですが)

★今週の脳科学
 「脳が疲れたときには、尻とりでリフレッシュ」
 ですが、個人的には、かえって疲れそうな気がします。

 九十九と和音(綾瀬はるか)と船木(平泉成)のしり取りは、面白かったです。
1音防御…「根っこの根」って、かえって面倒くさい気もします。
「き」攻撃…「○○機」「△△器」というのは、けっこうあるかもしれません。普段から練習しておけば有効かもしれません。

☆小市慢太郎(千原医師役)さんは、『BOSS』第7話の東郷英憲役(カプセルで殺された)で出演していました。

 間をおかずに2つの刑事ドラマに出演するのは、川上麻衣子さん(『臨場』『ハンチョウ』)、松重豊さん(『MR.BRAIN』『二重裁判(月曜ゴールデン)』)と、今クールは多いような気がします。

 
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『将棋世界』5月号⑤

2009-06-07 17:28:35 | 将棋
★『清水市代らしい将棋』 西條耕一氏
   女流名人位戦第5局 矢内女流名人×清水女流王将

 この将棋も例によって、清水女流王将の右四間飛車からの速攻を、矢内女流名人が受け止めるという展開。先後の違いはあるが、第一局と同じような出だし。
 そこから、矢内女流名人が工夫を見せたが、清水女流王将は積極的に動く。



 図は、清水女流王将が銀の頭に角を打ち込んだところ。頭が丸い角だが、「ごーん」と音がしそうな銀打ち。

 観戦記では「▲5六同銀は△同銀と進まれて受け切るのは難しい。▲6九角が矢内らしい受け。相手の言いなりになっているように見えても読みの支えがあり、容易には崩れない」
 中継サイトでは野月浩貴七段が「清水さんの攻めが無理気味かと思えますが、何か秘策があるのかもしれません。その秘策を楽しみにしています。序盤からの一環した清水さんの攻めの姿勢は非常にいいと思います」と。


 第1図以下、▲6九角△7八角成▲同角△7九金(第2図)。



 第2図では、7九の金に空を切らせる▲4五角△同桂▲6六銀△5七角▲6七銀△6六角成▲同銀△5七銀(変化図)が有力。



 観戦記によると
「変化図では攻めを切らすのは簡単ではない。変化図で▲6七銀打てば△6六銀成から△5七銀で千日手模様。7九金が重いようでも先手玉のプレッシャーになっているのが大きい。清水は、先手の矢内が千日手には出来ないと見てこの仕掛けを選んだようだ。勝負師である」
とある。
 また、中継サイトでは
「変化図では、要駒を攻める▲3六角から右翼に玉を逃がせばわずかに先手有利のようだ」
 具体的な指し手は私には分からない。

 千日手に出来ないと見てこの仕掛けを選んだというのは、少し怪しいと思う。直前の局面から変化図を想定して指し手を選んだのなら納得できる。

 ところで、変化図の局面。本当に難解なのだろうか。パッと見、後手の攻めは細く、切れているように見える。歩切れで、金、銀、桂の3枚の攻めのうえ、その金が重い。

 変化図では▲5七同銀△同桂成▲6八銀(変化図②)とする手はないのだろうか。



以下△7八金▲5七銀△7七金▲6四桂で飛車を働かせなければ、先手が指せると思う。

 しかし、これを書いていたら、変化図②には△6六銀(変化図③)と指す手があることに気がついた。



以下▲7九銀に△7七銀成で後手の飛車が働いてきてしまう。

 となると、第2図に戻って、▲4五角△同桂▲6六銀△5七角の時▲5七同銀として、△同桂成に▲6八銀とすれば、7六の銀が残っていて、後手飛車の押さえになっている。しかし、今度は▲6八銀に△7八金▲5七銀△7七金の時、7六の銀に当たりが掛かってしまう。なかなかうまくいかない。
 私の棋力ではよく分からないが、変化図は有力だったと思う。

 矢内女流名人は第2図より▲6六銀△7八金▲同飛△5六銀▲5八金△2八角(第3図)と進める。



 第3図となると、後手の攻めを切らすのは難しい。しかし、矢内女流名人には成算があった。
 第3図から▲5四歩△1九角成▲5三歩成△同金▲5七歩△4五銀▲7一角△5二飛▲6四歩(第4図)と進める。


 5筋の歩を突き、後手陣を乱し、返す刀で▲5七歩と打ち銀を追い返し、角を打ち込み、6筋の歩を伸ばす。これで、一気に後手陣にも火がついた感じで、形勢は不明で、中継サイトの控え室の判断も分かれていた。

 第4図以下も難解な戦いが続いたが、



 第5図で▲4四同角成△4二香▲4三歩△同香▲同馬△同玉▲4九香(変化図④)で先手良しだったとのこと。(中継サイトでは上田女流二段が指摘)



 一見、先に後手からの香打ちの痛打が見えるので盲点となりやすいが、なるほど、見事な切り返しだ。

 実戦は第5図より▲6一銀△5一飛▲4二歩△5八桂成▲同玉△5六歩(第6図)と進む。この△5六歩が鋭い踏み込み(観戦記の表現)だった。



 観戦記
「▲5六同銀は弱気だった。△6一飛から△7一飛と角銀を一掃されて、今度は先手が切れ筋に陥った。6四金が取れる形ならまだ攻めが続いたが、銀が5六に引かされていては先手が勝てない。
 第6図では▲4一歩成と金を取り、△5七歩成▲同銀△4七金▲6七玉△5七飛成に▲4四角成と勝負に出る手があった」

 厳密には後手の勝ちらしいが、後手も勝ちを読み切るのは容易でないとのこと。
 これを逃し、この後必死に頑張るがどうしても清水玉には手が届かなかった。


 この将棋、終始清水女流王将の強気な指し手を貫いた。矢内女流名人も独特の懐の深さを見せたが、形勢はともかく、ずっと清水ペースだった。これが大きかったように思う。
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『将棋世界』5月号④

2009-06-07 00:00:01 | 将棋
★『渡辺竜王物語㊦』 小暮克洋氏
 前編、中編はスルーしてしまいました。
 奥さんや息子さんや若手棋士との係わり合いやエピソードを介して、渡辺竜王の人間性や人生観が浮き彫りにしている。
 その上、年度ごとの戦績などもしっかりと紹介してあるので、人生観と成績も対比できてよかった。こういう、きっちりした構成は小暮氏らしいなあと思う。

 「攻めの技術と玉を固める技術を武器に、駒の効率を高めつつ、シンプルに勝ちやすい展開を目指す渡辺将棋」
という表現は、実に的確。特に、「シンプルに勝ちやすい」というのは、まさにその通りではないだろうか。

 しかし、そのスタイルが、竜王の苦悩を生み出しているという事実は驚きだった。
 若くして最高峰に君臨し、早婚で子どももいる。もちろん、その地位いることの重圧もあるであろうが、順風満帆に思え、将棋も割り切って考えていることと思っていた。
 ところが、「シンプルで勝ちやすい」というスタイルで、将棋そのものをシンプルに割り切ろうと真理を求めたため、真理にたどり着けず、分からないまま将棋を指すことにジレンマを感じてしまう。
 一局の将棋としてなら割り切れるが、ずっと将棋を指し続けることを考えた場合、今の将棋に向かう姿勢や指し方でいいのか、迷いが生じてしまうそうだ。
 苦しいかもしれないが、その答を追い続け、答を出して欲しいなあ。
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