英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

新型コロナウイルス その77「遅すぎる分科会の“Go To キャンペーン”運用見直しの提言」

2020-11-21 17:06:26 | 時事
 緊急事態宣言をして、経済活動や人の移動を極力抑えて、やっと、感染を沈静化し、マスクや消毒など個々が感染防止に努めて、通常の生活に戻した。
 感染対策を講じながら、経済活動を再開したが、人の移動や接触機会が増えたことによって、感染の再拡大が顕著になっていたにもかかわらず、7月22日、税金を投入して「旅行(観光)しよう」「飲食しよう」と音頭を取った(「Go To キャンペーンは感染が収まっていることが条件だったはず)。詳しい状況は「その53」(7月22日記事)参照。




 7月以降、第2波と見られる感染拡大が起こった。その波は8月上旬をピークに減少に転じ、9月、10月は1日の感染者数は500人前後で推移した。
 グラフの波型を見ると、感染は落ち着いたかのように見えるが、5月、6月は1日の感染者数が50人前後だったのに比べると、10倍の高いレベルでの横ばい状態であった。
 
 感染が沈静化している状況でも、疑問を感じるGo To キャンペーンだったが、感染の拡大傾向が見え始めたにもかかわらず(東京は200人前後で横ばい状態)、除外していた東京都も10月1日からキャンペーンに加えてしまった。

………全国の1日の新規感染者数は2,000人を超え、東京都の新規感染者数も500にんを超えてしまった。

 靭帯を痛めているのに、ずっと試合に出続けているようなものだ。
 欠場して治療するのが当たり前だと思うのだが、政府は「感染拡大防止と経済活動の両立」ともっともらしい名目を立てて「Go To キャンペーン」を継続すると言っている。
 昨夜・11月21日夜、政府の分科会で「感染が急増している地域では、政府の需要喚起策「Go Toキャンペーン」の運用の見直しなど、これまでより強い対策を政府に求める」と提言。政府も運用見直しを早急に検討すると言及した。……本日(21日)の対策会議で感染拡大地域での一時停止などを決定したとのこと


 分科会も政府も分析・対応が遅すぎる。
 《この3連休が終わるまで》時間稼ぎをしていたのではないかと、憶測してしまう。


 もちろん、感染急拡大の原因すべてがGo To キャンペーンに因るものではない(イベントの制限の緩和や気の緩みなどの別要素)が、要因となっていると考えられる。
 政府は「Go Toトラベル」を利用した人は、ことし7月の開始から10月15日までに少なくとも、延べ3138万人に上り、その一方で、利用者のうち、新型コロナウイルスの感染が確認されたのは、9日までで131人になると説明していたが陽性反応者の「Go Toトラベル利用者」「利用者でなくても、近親者に利用者がいる」などを聞き取って、その割合を示してほしいものだ。
 それと、観点が少し逸れるが、感染者の職業や職種(仕事の内容)の割合も調べてほしい(公表すると、偏見や差別が生じるかもしれないが)。


 政府は「感染予防をしっかり行えば、旅行の感染のリスクは少ない」と言い張っているが、Go To キャンペーンが人の移動や接触機会を増やしており、感染拡大を助長している。
 旅行をする場合と旅行をしない場合の感染のリスクは、「人の多い空間」「他人とモノを共用する使用機会」などが格段に増える。旅行をした分だけ感染リスクは増えるのである。もちろん、感染予防に細心の注意を払えば、リスクは減少できるが、それでも「旅行しない」場合に比べて、感染リスクは大きい。
 現に、福井県に於いてであるが、ある日の新規感染者5人の内4人が県外からの移動者や他県に滞在後に発症している。

 更に、“Go To イート”の開始は、感染拡大に拍車をかけた。
 政府や分科会、あるいは専門家が「飲食の感染リスクは高く、十分な注意や対策が必要」と言及しているのに、その一方で「キャンペーンは継続する」という矛盾した施策。「会食は4人以内で」という急遽の制限を付けたが、現場は混乱しなかったのだろうか。

 確かに、新型コロナウイルスで観光や飲食業界は多大なダメージを受け、その需要喚起の意義は大きい。
 しかし、その運用方法や運用判断に問題があったと思えてしまう。
 余力があれば、それについて書きたいのですが、書けないかもしれません。
【覚え書きとして】
・運用時期の妥当性……本記事
・対象(一部の物だけ利用……コロナ禍で困窮している人は、旅行する金も時間も余力もない)
・悪用対策の杜撰さ
・感染経路(感染した場所)の4割以上が家庭内  感染経路不明が6割
・まだ他にあったと思いますが、思い出せない……
コメント
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