英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『将棋世界』3月号(先月号)④ 級位コース(次の一手)第2問、第3問 【解答】

2011-03-20 23:33:57 | 将棋
『将棋世界』3月号(先月号)③ 級位コース(次の一手)第2問、第3問の解答です

≪第2問≫

 正解は▲3三歩成です。

 以下△3三同桂なら▲3四歩△同銀▲2一飛成と飛車が成れたうえ王手香取りで先手優勢。
戻って▲3三歩成に△同金なら、▲2二歩で桂が取れるので先手優勢です。勝手さん、正解でした。
 ただ、▲3三歩成△同金▲2二歩に△3二玉▲2一歩成△同玉(解答進展図2の1)

と進むと桂を取っても歩切れ(桂と歩2枚の交換)なので、先手がいいはずなのですが、実際に直面するとけっこう難しいです。一見、▲1五桂が有効そうですが、△2四銀で続きません。後手からの△6五歩が怖いけれど、▲4五歩と角を働かせるのが良いとは思いますが、あまり自信はありません。
 それに、最初の▲3三歩成に△同桂と取り、▲3四歩に△4二玉▲3三歩成△同玉(解答進展図2の2)で

これも解答進展図2の1と同様の歩切れ(桂と歩2枚の交換)で、どう指すかが難しいです。

≪第3問≫

 正解は▲3二桂成。以下△3二同金に▲6三桂成(解答図3)。


桂を捨てて後手の金を上ずらせるのがミソで、それから▲6三角成とすれば、鮮やかに詰めろ飛車取りが掛かります。勝手さん、これも正解でした。
 ところが、天の邪鬼な私は初手▲3二桂成に対し、素直に成桂を取らずに△8二飛と辛抱する手を考えてしまいます。(△5二玉もありそうですが、▲3一成桂△同銀に▲2二歩が利きそう。取れば▲3二飛があります)
 △8二飛に▲3一成桂△同銀(解答進展図3)と進むと意外に難しいです。

 駒割は金銀交換で先手がやや良い。手番も先手、玉の固さは互角か先手がわずかに良い。後手の拠り所は馬の存在と、先手の桂香を拾える状況にあること。
 問題図から先手がかなり気分よく言い分を通したようですが、問題図自体桂銀交換の駒損のうえ、2四の桂、先手陣の桂香も取られそうな状況でした。なので、問題図からは随分得したようですが、最初損をしていたので、思ったよりリードできなかったのではないでしょうか。
 解答進展図3より▲6三角成(次に▲4一飛の詰めろ)とする手がありますが、△5二銀とされると後手を引いて(7三馬とできればいいのですが2八の馬が利いている)、後手から香または桂馬を取られてしまいます。
 そこで、変な手順ですが▲1八金△2九馬としてから▲6三角成△5二銀▲7三馬とする手があるかもしれません。次に▲2七飛と後手の馬を詰めつつ飛成りを見る手があります。

 3月9日の第1問も含めて、いずれの問題も狙いが簡明で初級問題としてすぐれた問題だと思います。しかし、掘り下げてみると、実践的には簡単でないようです。これは問題に不備があるとか言う問題ではなくて、将棋は奥が深く、なかなか簡単に勝てないという現れなのだと思いました。
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「福島県がエネルギーで日本と世界の経済を支えていた」福島県知事

2011-03-20 10:51:57 | 時事
 タイトルの「福島県が~」は、日本テレビのインタビューの中で、福島県知事が力説した言葉です。
 この言葉だけ抜粋するのは正確性に欠けるので、全体を書きます(少し要約します)。

==================================
「トリプル災害なんですよ。地震、津波、原子力発電……今も続いているんですよ、福島県は災害が。…復興なんて話じゃないんです。
 特に私が申し上げたいことは……原子力発電、40年近く、福島県が首都圏の皆さんの電気エネルギーを送っていた。ですから、ある意味では、首都圏の生活を支えていたんです。首都圏というのはまさに日本の中心、世界の経済の中心なんです。福島県がエネルギーで日本と世界の経済を支えていた。
 ですから、単に福島県の災害ではなくて、ある意味では日本の災害、さらに世界の災害という意識で皆様に認識していただきたい。
 この一週間、福島県の人は疲労困憊……不安と疲労が極限に達している」

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 福島県知事は、このインタビューの数日前にもインタビューで、「福島県は地震、津波、原発事故に加え、風評被害で苦しんでいる。原発事故に関しては福島県は被害者なんです。なのに、国は何も動かない」と怒りをあらわにしていました。


 確かに、被害にあわれている方々、沈静に向けて必死に作業されている方々のことを思うと、口を挟むのがはばかられます。
 しかし、この知事の発言を聞いていると、いくつか「あれ?」と思ってしまう事柄があります。
 まず、細かいことを言えば、福島県だけが首都圏の電力を支えているわけじゃないこと。それに、確かに原電事故に関しては福島県は大変な被害にあわれています。でも、他の県の方々も大変な状況だと思うのですが、あまりにも「福島県だけ」を強調しすぎているように感じます。

 キャスターの「他県からの物資は円滑に福島県の中に届いているのか」という問いに、「おかげさまで届いております。全国の皆さんの暖かいご支援に心から感謝いたします」と答えていました。
 また、燃料不足についての問いに、「あと2、3日はかかるが、何とか対応できる」と答えています。
 しかし、このインタビュー時点では屋内退避の地区の現状は知事が認識している以上の困窮状態になっているように各報道からは考えられます。

 とにかく、知事は総理や防災担当相や東京電力に「情報をもっと早く詳細に出せ、早く終結させろ」と怒りまくっていますが、もちろん、国に支援や原発事故処理を訴えるのは当然のことだと思いますが、屋内退避地区の市長や病院関係者の話では、状況はますます苦しくなってきている(誰も何もしてくれない)と訴えています。市長によると、屋内退避地区には物資を持ってきてくれないので、自分たちが取りに行っているそうです。
 知事は災害対処は人任せ、責任も他人に押し付けているようにしか思えません。原電の安全管理については、県も責任があるように思います。

 原発立地に関しては、電力会社が主導、それに国も大きくかかわっていますが、それと地元(市町村の行政、地区の住民)との話し合いがなされます。さらに県(知事)も大きくかかわっています。地元代表である知事の同意を得て環境アセスメントが行われるそうです。
 原子力発電所は二酸化炭素は出さないが、放射性物質、放射線などの大変危険を伴います。立地条件として広い土地、堅固な地盤、大量の冷却水が望める浜辺などの立地条件があります。そういう条件以上に、危険を抱えてしまうことになる地元の同意が必要です。その見返りといっては語弊があるかもしれませんが、かなりの交付金が配布されます。
 電力会社が発電量に比例して税を収め特別会計に組み込まれます。その財源によって、地元やその周辺市町村に交付金が出されます。
 電力会社が国に税を納めるといっても、それは消費者が払う電力料金に上乗せられるので、その意味では福島県の財政を首都圏が(一部)支えていることになります。
 あ、私、福島県の皆さんに喧嘩を売っているのではなく、知事の物言いがあまりにも恩着せがましく感じてしまったもので、お許しください。

 私の住む福井県は一番原子力発電所が多い県です。といっても、嶺南地方(若狭湾の方)に集中しているので、同じ県でも我々は「他人事」のように感じることが多いです。
 で、よく、事故が起きるのですが、その度に、原電関係者が県庁を訪れ、釈明しているシーンがニュースに流れます。
 前知事なども、事故が起きたときは原電関係者にしかめ面で握手などを拒否していますが、それでもほとぼりが冷めると新たに発電機が増えていったように思います。とにかく原電には知事が大きく関与しているようです。

 福島県に関しては、前知事は原電にかなり反対していたようです。それに対して、現知事は推進派で、ウィキペディアによると
「2010年8月6日 東京電力が福島第1原子力発電所3号機(大熊町)で計画 していたプルサーマル導入について、受け入れを決定した。プルサーマル受け入れにより「核燃料サイクル交付金」として計60億円が交付された」
 とあります。

 私の印象では、現知事、「う~ん」なのですが(笑)、私の誤認でしょうか?間違っていたら訂正します。
nanaponさん、どう思います?(笑)
コメント (4)
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