『将棋世界』3月号(先月号)③ 級位コース(次の一手)第2問、第3問の解答です
≪第2問≫
正解は▲3三歩成です。
以下△3三同桂なら▲3四歩△同銀▲2一飛成と飛車が成れたうえ王手香取りで先手優勢。
戻って▲3三歩成に△同金なら、▲2二歩で桂が取れるので先手優勢です。勝手さん、正解でした。
ただ、▲3三歩成△同金▲2二歩に△3二玉▲2一歩成△同玉(解答進展図2の1)
と進むと桂を取っても歩切れ(桂と歩2枚の交換)なので、先手がいいはずなのですが、実際に直面するとけっこう難しいです。一見、▲1五桂が有効そうですが、△2四銀で続きません。後手からの△6五歩が怖いけれど、▲4五歩と角を働かせるのが良いとは思いますが、あまり自信はありません。
それに、最初の▲3三歩成に△同桂と取り、▲3四歩に△4二玉▲3三歩成△同玉(解答進展図2の2)で
これも解答進展図2の1と同様の歩切れ(桂と歩2枚の交換)で、どう指すかが難しいです。
≪第3問≫
正解は▲3二桂成。以下△3二同金に▲6三桂成(解答図3)。
桂を捨てて後手の金を上ずらせるのがミソで、それから▲6三角成とすれば、鮮やかに詰めろ飛車取りが掛かります。勝手さん、これも正解でした。
ところが、天の邪鬼な私は初手▲3二桂成に対し、素直に成桂を取らずに△8二飛と辛抱する手を考えてしまいます。(△5二玉もありそうですが、▲3一成桂△同銀に▲2二歩が利きそう。取れば▲3二飛があります)
△8二飛に▲3一成桂△同銀(解答進展図3)と進むと意外に難しいです。
駒割は金銀交換で先手がやや良い。手番も先手、玉の固さは互角か先手がわずかに良い。後手の拠り所は馬の存在と、先手の桂香を拾える状況にあること。
問題図から先手がかなり気分よく言い分を通したようですが、問題図自体桂銀交換の駒損のうえ、2四の桂、先手陣の桂香も取られそうな状況でした。なので、問題図からは随分得したようですが、最初損をしていたので、思ったよりリードできなかったのではないでしょうか。
解答進展図3より▲6三角成(次に▲4一飛の詰めろ)とする手がありますが、△5二銀とされると後手を引いて(7三馬とできればいいのですが2八の馬が利いている)、後手から香または桂馬を取られてしまいます。
そこで、変な手順ですが▲1八金△2九馬としてから▲6三角成△5二銀▲7三馬とする手があるかもしれません。次に▲2七飛と後手の馬を詰めつつ飛成りを見る手があります。
3月9日の第1問も含めて、いずれの問題も狙いが簡明で初級問題としてすぐれた問題だと思います。しかし、掘り下げてみると、実践的には簡単でないようです。これは問題に不備があるとか言う問題ではなくて、将棋は奥が深く、なかなか簡単に勝てないという現れなのだと思いました。
≪第2問≫
正解は▲3三歩成です。
以下△3三同桂なら▲3四歩△同銀▲2一飛成と飛車が成れたうえ王手香取りで先手優勢。
戻って▲3三歩成に△同金なら、▲2二歩で桂が取れるので先手優勢です。勝手さん、正解でした。
ただ、▲3三歩成△同金▲2二歩に△3二玉▲2一歩成△同玉(解答進展図2の1)
と進むと桂を取っても歩切れ(桂と歩2枚の交換)なので、先手がいいはずなのですが、実際に直面するとけっこう難しいです。一見、▲1五桂が有効そうですが、△2四銀で続きません。後手からの△6五歩が怖いけれど、▲4五歩と角を働かせるのが良いとは思いますが、あまり自信はありません。
それに、最初の▲3三歩成に△同桂と取り、▲3四歩に△4二玉▲3三歩成△同玉(解答進展図2の2)で
これも解答進展図2の1と同様の歩切れ(桂と歩2枚の交換)で、どう指すかが難しいです。
≪第3問≫
正解は▲3二桂成。以下△3二同金に▲6三桂成(解答図3)。
桂を捨てて後手の金を上ずらせるのがミソで、それから▲6三角成とすれば、鮮やかに詰めろ飛車取りが掛かります。勝手さん、これも正解でした。
ところが、天の邪鬼な私は初手▲3二桂成に対し、素直に成桂を取らずに△8二飛と辛抱する手を考えてしまいます。(△5二玉もありそうですが、▲3一成桂△同銀に▲2二歩が利きそう。取れば▲3二飛があります)
△8二飛に▲3一成桂△同銀(解答進展図3)と進むと意外に難しいです。
駒割は金銀交換で先手がやや良い。手番も先手、玉の固さは互角か先手がわずかに良い。後手の拠り所は馬の存在と、先手の桂香を拾える状況にあること。
問題図から先手がかなり気分よく言い分を通したようですが、問題図自体桂銀交換の駒損のうえ、2四の桂、先手陣の桂香も取られそうな状況でした。なので、問題図からは随分得したようですが、最初損をしていたので、思ったよりリードできなかったのではないでしょうか。
解答進展図3より▲6三角成(次に▲4一飛の詰めろ)とする手がありますが、△5二銀とされると後手を引いて(7三馬とできればいいのですが2八の馬が利いている)、後手から香または桂馬を取られてしまいます。
そこで、変な手順ですが▲1八金△2九馬としてから▲6三角成△5二銀▲7三馬とする手があるかもしれません。次に▲2七飛と後手の馬を詰めつつ飛成りを見る手があります。
3月9日の第1問も含めて、いずれの問題も狙いが簡明で初級問題としてすぐれた問題だと思います。しかし、掘り下げてみると、実践的には簡単でないようです。これは問題に不備があるとか言う問題ではなくて、将棋は奥が深く、なかなか簡単に勝てないという現れなのだと思いました。
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