布施弁天界隈の自然と歴史情報

関東三弁天の一つである柏市布施弁天界隈の城跡、神社、仏閣等の歴史的遺産の紹介とあけぼの山近辺の花情報の提供

蓑・バンドリ企画展が開催中!

2007-02-21 | その他
民具のコレクターとして有名なのは「民芸運動」(実用品の中に美を追究する)を我孫子で提唱した柳宋悦で、彼は多くの蓑・ケラ等も蒐集し紹介している。柳との接点があるかどうかわからないが、型染め人間国宝の芹沢圭介も芹沢作品のコレクターである砂川美術工芸館の創始者の砂川七郎もその造詣の美しさに惹かれ、同じようにこれらをコレクションしていたのです。その蓑・ケラ、バンドリの企画展が平成19年1月21日(日)から6月17日(日)まで、呼塚交差点の近くにある柏市立砂川美術工芸館で開催されています。
この美術館のオープンは昭和56年(1981年)ですが、諸般の事情で、平成8年(1996年)から柏市立砂川美術工芸館となり、寄贈された芹沢型染め作品の常設展示と企画展の2本立てで運営されており、今回、企画展として「蓑・バンドリ 民意の意匠」が開催されている訳です。
日差しや風雨等を防ぐ蓑は、知らない者はいないと思いますが、それが荷物を背負う際の肩当て等に利用され、その蓑を青森県や岩手県等ではケラと呼ぶとのこと。しかも、これらの蓑やケラが芸術作品のように美的に緻密に仕上げられていたことを知るのは東北地方の人々で、温暖な地方の人には馴染みが薄く、生活に馴染みがないため取つきにくい。それが、山形県の庄内地方に行くと、この荷物を背負う時に使う背中当てを「バンドリ」という。単なる生活の実用品を芸術の領域まで昇華させる民衆の心と技量によって作り出された蓑・ケラ、バンドリが今回の展示の主役である。だが、生活に使うものを、そこまで手をかけるものか、こんなに美的に仕上げたら生活に使えないだろう、と思いつつそれらの作品を心ゆき迄、鑑賞させてもらいました。まあ、粘土で出来た実用品の茶碗や湯飲み等が観賞用になれば芸術品、なんとも不思議ですが、それがこの蓑・ケラ、バンドリにも通用するか、自分の目で確認する価値はあると思います。
さて、2月20日はここの創立記念日と言うことで普通、大人310円取られる入館料が無料だったためか(?)、やけにこの芸術性を見んと訪れる人が、多い。平日にもかかわらず、夫婦づれ、女友達づれ、男のカメラ連れ(?)等、実に熱心に見学しています。人数がまとまると、美術館の学芸員のような方が企画展のことから芹沢型染めについて、丁寧に説明してくれるし、そうでない場合でも20分もののビデオが補ってくれるとのこと。しかし、2階の芹沢作品は、わかる方には大変貴重なものでしょうが、私は、それを理解する能力に欠けていたらしく、釘付けにはなりませんでした。
月曜日が原則休みで、開館時間は午前9時30分から午後5時まで。この次の無料入館日は6月15日の千葉県民の日です。写真は、許可を取って撮ったものです。
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