さんぽ道から

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第二回米朝首脳会談

2019-03-01 15:45:23 | be short


もうすぐ春だ という期待をぶち壊すような米朝首脳会談の結末で、びっくり が昨日からのTV各社のニュース解説でした。
小生も トランプ大統領は次大統領選へのイメージ作りで、容易な非核化合意もあるのではと思っていたので、ちょっとびっくり でした。

でも やっぱり合意はなかったなぁ が妥当だったのでは?


今思うと‘合意あり’が予想されたのは、
米国が北朝鮮は(非核化を約束すれば)経済大国になる素地はあるし、米国も応援する としていたことと、
トランプ大統領は機会ある毎に金正恩委員長を 立派な指導者だ と褒め称えていたこと。
北朝鮮が第二回米朝首脳会議に積極的であったことと、
金委員長が ハノイへの途中に中国首脳と会わずに、ゆったりした旅程でハノイに入ったこと。
首脳会議というものは事前に合意内容は詰められからなされるものという常識。
からでしょう。

会談では、
米国は事前打ち合わせ通りの会談としていたのに対し、北朝鮮は事前の打ち合わせより多くの見返りを主張したことが、破談となったのでは?
表の破談理由は、米国は、非核化の見返りが経済制裁の全面解除だったのが破談の原因といい、
北朝鮮は、見返りは国民生活に影響が及ぶ一部の制裁の解除の要求だったと 米国の破談原因分析に反論しました。
これは多分、事前打ち合わせになかったものが北朝鮮から会談の場に出されて、
トランプ大統領が、これでは会談はまとまらないと、会談場から(walk)出て行ったということでしょう。

なぜ北朝鮮は事前合意のない要求を会談で新たに出したのか?
・北朝鮮の国際会議における常套手段であるから(日朝拉致調査会談でもありましたね)と、
・トランプ大統領は次大統領選を意識して会談の形だけの成功を求めていて、会談の合意内容にそれほどこだわらないはず、と北朝鮮は踏んでいたからでは?
・北朝鮮は、現在 中国・ロシア・韓国から 瀬取りなどで 経済制裁回避ルートを持っており、表向きの国際的な経済制裁が続いても、やっていけると、ダメもとで米国に追加要求を出したのでは?
・北朝鮮は、第一回の米朝首脳会談の経験からトランプ氏との会談に自信を持っていて、前回ほど、中国首脳に、会議にあたっての忠告を求めなかったからなのでは?とも思われます。

この破談で喜んだのは 北朝鮮を 非軍事面でも 取り込みたい中国でしょう。
北朝鮮は、中国の筋書きでしか動けない・決められないことを学んで、今後 金委員長は頻繁に中国との接触を採ることになるだろうし、
米国も中国を通じて北朝鮮の意向を‘事前に’問い合わせてくることになるだろうし、
(今回の米朝首脳会談の仲介役をはたした)韓国も北朝鮮とのコンタクトは今後中国経由が無難と理解するのではと、中国は踏んでいるでしょう。
中国は、北朝鮮の非核化案件で、今後北朝鮮のみならず韓国と米国との調整役となり、アジアの盟主の座(ゴッドファーザー的な存在)を手に入れたのでは?

今回の破談は中国の思惑通りだったりして…

そして破談はトランプ大統領の焦り(次大統領選のポイントを稼がなかった)を引き起こし、失ったポイント稼ぎに、米中貿易交渉は早期(中途半端)に決着し、トランプ氏は、話しやすい、日米、米EUの貿易交渉で、自動車・為替などハードな要求を通して、失地を挽回を図るのでは?

破談で得するのはやっぱり中国です(よね)
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