さんぽ道から

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現代は訴訟を以て和となす?

2014-12-04 06:33:29 | ダイアリー

日本の企業が アップルと今月から訴訟に入る とのニュースがありました。

アップルといえばトヨタの 3.6倍の資産を持つ会社で、お金もちで、イメージも 不屈の経営者 ジョブズ氏のお蔭で 好い会社。

アップルとの訴訟は サムソンとの間だけかと思っていたので、どんな裁判かと読むと、アップルのイメージとは まるで異なる争いごとだった。


アップルに訴えを起こしたのは 島野製作所(自転車のシマノとは違うようです)という中小企業。長年アップルに 電源アダプタの構成部品を供給してきた会社だが

・アップルの契約違反 設備投資を必要とするアップルからの増産要求にこたえた直後にアップルから発注量を半減するといわれ、更に50%の値引き要求と 50%の値引きの過去への遡及適用と リベートとの要求とのこと

・特許侵害 島野の技術は他に渡さないとの合意があったにもかかわらず別のサプライヤーに島野の技術を流失させたとの訴えで  日本でのアップルの製品販売差し止め を裁判所に起こしたものでした。


アップルは ファブレスで 商品の製造は サプラーヤー任せなのだろうが、強引な手法はいただけない。強引のみならず、契約違反のみならず、大企業のごり押し的信義則 違反のようだ。

アップルは、特許については、アダプタ全体の特許を持っているので、一部特許のみで商品の販売差し止めは行き過ぎ と反論するのだろうか?

裁判が長引き、結末は和解で、弱者が 島野製作所が 泣き寝入りすることがないように祈るのみ…


欧州滞在中 本当に参ったのは裁判沙汰。こちらは 会社は そんなに大きくないし 訴訟にあまりお金と時間をかけられない。 日本の親会社は、何が何でも訴訟は避けろ、お金をかけても和解せよ(お金は現地負担で)と、体面重視の姿勢で、話になりません。 おかしなものはおかしいと通して 結局 己のリスクで訴訟に入り、かなりのプレッシャーに晒されたことがある。 学んだことは、経費はばかにならないが、その道 雇用や労組対応、EC 法、不法行為全般毎に 強い法律事務所と契約することだった。評判の高い弁護士を雇うことが 自衛策にもなりました。

ようやく日本も弁護士が余ってきた。顧客に親身な弁護士は増えてきそう。ビジネスの海外への展開、価値観や文化の異なる国々や企業との取引は今後ますます増えるでしょう。企業は 活動地の環境で大きく変わる可能性があり、昨日までの企業も いつまでも続くとははからない時代、どんな 中小の企業でも いつでも連絡取れる弁護士は必要です。顧問料は一見高くても 最後には安くつくものです。

和を以て尊しとなすでは きれいごとでは 済まなくなっている世界に入っているのです。
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