カンボジア経済

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カンボジア 今年初の国債入札 表面金利を3.48%に引き上げ

2023年02月01日 | 経済
 1月25日、2023年度の初の国債の入札が実施されました。対象となったのは、リエル建て1年債です。カンボジアの中央銀行であるカンボジア国立銀行(NBC)の発表によりますと、落札金利は3.6%でした。なお、1年債の表面利率は、昨年度の入札不調を受けて、昨年度の2.0%から今回は3.48%に引き上げられています。表面金利より高い金利で落札されたので、額面より安い値段で落札されたこととなります。入札には2社が参加し、総落札額は、2万4000口(240億リエル:約585万ドル:約7億6000万円)でした。今回は目標額を明示していなかったものの、落札は少額に留まり「未達」となったものと見られます。
 1月25日の米国の国債(ドル建て)の1年債の金利が4.67%前後、ACLEDA銀行のリエル建て1年物定期預金の金利が7.35%であったことを勘案すると、リエル建て1年債の表面利率を3.48%としたのはかなり強気であったものと見られます。米国連邦準備委員会(FRB)が金利を更に引き上げつつある状況にあることもあり、カンボジアの金融機関や社会保障基金等の応札側も、腰が引けた対応となったものと推測されます(債権の金利が上がることは、債券価格が下落することを意味します)。今回の入札で未達となったため、次回以降、再度の表面金利の見直し等が行われる可能性もあります。
 カンボジア政府は、昨年度は総額で1兆2195億リエル(3億ドル相当:約414億円)を発行する計画でしたが、実際には2000万ドル程度の調達に留まった模様です。今年も更に追加で2億ドル相当の発行枠を得ており、今後の動向が注目されます。
(写真は、プノンペンの高層ビル群。記事とは直接関係ありません)

カンボジア中央銀行の発表(クメール語です)
https://www.facebook.com/nationalbankofcambodiaofficial/posts/pfbid0WKAZMDDomErx9sVzAW2F88kvmKaVsQihQGm3x1jciryvmUPSmkXgDyHv8uh9rGUMl


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