カンボジア経済

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投資環境視察ミッション その3 シアヌークビルの経済特区

2019年12月25日 | 経済
 シェムリアップから飛行機でシアヌークビルに向かいました。観光シーズンということもあり、飛行機は西洋系の観光客で満席の状況でした。
 シアヌークビルでは、先ず空港近くの中国系のシアヌークビル経済特区を見学しました(写真上)。米中貿易戦争の影響もあって、中国から脱出してきた工場のシフト先となり、約150社が入居しています。縫製等の労働集約型産業が中心で、2万人以上の雇用を生み出しています。
 次に、シアヌークビル港近くのシアヌークビル港経済特区を見学しました。こちらは、日本の円借款で整備されました。経済特区内の王子製紙の子会社の工場を見学しました。近くにあるアンコールビール用の段ボール箱等を製造しており、活況を示していました。
 翌日には、シアヌークビル郊外のストゥンハウ経済特区も訪問しました。まだ、本格的に進出した企業はないようですが、プノンペン~シアヌークビル高速道路の通り道ということで、今後の発展が期待されます。
 最後に、プノンペンに戻り、プノンペン経済特区も見学しました。プノンペン経済特区は2008年に開業しましたが、本年までに第1期~第3期の全ての開発地域の契約が順調で、今後、拡張や新設が検討されることが期待されます。最大の工場であるミネベアミツミ社では、第3工場まで完成しており、来年から任天堂のゲーム機の製造を中国から移管するとのニュースが出ています。
 なお、シアヌークビルは「中国化」が進んでいることでも話題となっています。中心部は、中国系のカジノやホテルが次々に建設され、ここ2~3年で様子が全く変わってしまいました。ただ、今年8月のカンボジア政府によるオンラインカジノ規制や、中国政府による外貨流出規制があって、中国化の勢いはかなり弱まっているとの声が聞かれました。

シアヌークビル港経済特区内の王子製紙の子会社工場。アンコールビール向けの段ボール箱等を製造しています。


シアヌークビル郊外のスタンハウ経済特区。


日系企業が多数進出しているプノンペン経済特区。


中国系のカジノ等がひしめきあうシアヌークビル中心部。「中国化」が進んでいることが実感されます。


シアヌークビル港を見下ろす丘も中国系のマンション等で一杯になっていました。



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