カンボジア経済

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JETRO調査 カンボジア進出日系企業数は約1300社

2022年05月13日 | 経済
 5月11日、日本貿易振興機構(JETRO)は、カンボジア税務総局(GDT)から2022年4月に入手したデータを分析し、カンボジアへ進出した日系企業の現状を公表しました。2014年1月以降に進出し、2022年3月16日時点で事業を継続しているカンボジア進出日系企業数は1290社となっています。従来、JETROではカンボジア政府が認可した投資適格案件(QIP)取得企業数に基づき日系企業数を公表してきていましたが、今回、GDTの協力を得て、事業を継続している日系企業数が初めて分かったとしています。
 業種別にみると、サービス業(B to C)が最多の614社(全体の47.6%)、貿易業が250社(19.4%)、建設・不動産業が152社(11.8%)、製造業は90社(7.0%)等となっています。
 進出年別に事業を継続している日系企業数をみると、2015年が最多の494社(全体の38.3%)でした。2016年以降に進出し、現在も事業を継続している日系企業数は、2016~2019年は100社台半ば前後に減少しています。2020年は83社、2021年は69社と、新型コロナの影響でさらに大きく減少しました。
 製造業では、2015年に進出し、現在も事業を継続している企業が49社と最多でした。2016年以降は2017年を除いて10社を下回っています。その理由を「カンボジアでは、2013~2015年に最低賃金が著しく伸びたことから、労働集約産業のコストメリットが薄れてしまうことを懸念し、新規投資や事業継続に慎重になる企業が増加したとみられる。」と分析しています。
 なお、日系企業の新規進出が減少傾向にある一方で、既進出日系企業は今後の見通しに楽観的だと指摘しました。「2021年度 海外進出日系企業実態調査(アジア・オセアニア編)」によると、2022年の営業見通しが「改善する」と回答した企業の割合は66.2%と、ASEAN域内で最多でした。更に、今後1~2年の事業展開の方向性についても、「拡大する」と回答した企業の割合は48.9%で、ASEAN域内ではベトナムに次いで高くなっています。
 進出日系企業数が1290社というのは、カンボジア日本人商工会の会員数が250社ほどであるのに比べてみると、かなり多く感じられますが、小規模事業者もかなりの数の進出があったものと見られます。新型コロナ後が見えてきた今年以降、日系企業の進出が再度盛り上がってくるかが注目されます。
(写真は、発展が続くプノンペン市内)

JETROのサイト
https://www.jetro.go.jp/biznews/2022/05/c59282fd9bc3e1cd.html


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