カンボジア経済

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国民議会選挙結果速報2023 与党人民党が圧勝

2023年07月28日 | 経済
 7月23日にカンボジア国民議会選挙が実施されました。全国2万3789か所の投票所で投票が行われ、即日開票されました。選挙管理委員会の発表によりますと、全ての投票所で平和裏に投開票が実施されたとしています。注目されていた投票率については、971万645人の登録有権者のうち821万3260人が投票し、投票率は84.58%と、前回の2018年の82.17%を上回りました。選挙前に、政権側が、野党等の棄権の呼びかけに対して厳しい対応を取ったため、棄権した場合の後難を恐れ、多くの有権者が投票せざるを得なかったものと見られます。
 選挙結果については、まだ確定していませんが、人民党の独自集計では、人民党が125議席中120議席を確保する見込みとされており、予想通りの人民党の圧勝となった模様です。野党では、フンシンペック党(予想5議席)が健闘しましたが、選挙に参加できなかった主要野党のろうそくの灯党の支持者の受け皿にはなりえなかったと見られます。
 なお、棄権すると後々与党側の嫌がらせ等があると見られていたため、投票するものの投票用紙にバツ印をつける等して無効票とすることで抵抗の姿勢を示す有権者もいた模様で、無効票は約44万票(投票数の約5%)に達した模様です。
 今回の選挙では、フン・セン首相の強権的な手法が目立ち、内外の批判を招いていました。欧米は制裁をちらつかせて圧力をかけたものの、中国を後ろ盾とするカンボジアに対し、結果的には何の成果も得られませんでした。しかし、米国は国務省が直ちに、「選挙は自由でも公正でもなかった」として懸念を示し、「当局は選挙前に野党やメディア、市民社会に対し脅しや嫌がらせを行い、同国憲法の精神や国際社会に対する責任を傷つけた」と指摘しました。また、一部の援助停止やビザの発給停止等を行うとしています。欧米はカンボジアに対する圧力を高めつつあり、選挙後も欧米の対応には引き続き注視が必要と見られます。
(写真は、投票所において公開で実施されている開票の様子。AKPより)



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