7月14日、アジア経済研究所の「世界を見る眼」に、「安定的な世襲の実現に向けて 2023年カンボジア総選挙」と題する記事が掲載されました。著者は、新潟国際情報大学の山田裕史准教授とアジア経済研究所地域研究センターの新谷春乃先生です。
人民党の勝利が確実視されている今回の選挙で、なぜ同党は強権的手段をとったのか、また、カンボジア政治においてどのような意味をもつのかという疑問に対して、「安定的な世襲の実現」のためであると分析しています。首相在職39年目のフン・セン首相は、今回の総選挙で「圧勝」することで、長男フン・マナエト国軍副総司令官兼陸軍司令官(45歳)への首相職の世襲を安定的に進めようとしていると考えられるとしています。
記事では、反対勢力に対する抑圧と懐柔、総選挙からのキャンドルライト党の排除、限定的な世代交代と人民党候補者の顔ぶれ等について詳しく分析しています。なお、世代交代がどのような形で具現化されるかは、総選挙後の8月末に予定される組閣人事やそれにともなう内閣以外の国家機関の人事を見極める必要があると指摘しています。また、2023年総選挙がもつ意味として、ひとつは、2018年総選挙で競争的権威主義体制から「移行」した覇権的権威主義体制の「定着」、もうひとつは、今回の総選挙はとくにフン・セン首相にとって、長男への世襲に対する事実上の信任投票であると分析しています。
今回の選挙の意味や影響について深く分析した素晴らしい記事です。ぜひご一読ください。なお、アジア経済研究所では、カンボジアの政治動向と見通しに関するセミナーを7月26日に開催する予定です。ご興味ある方はこちらもぜひご参加ください。
(写真は、選挙活動の様子。AKPより)
アジア経済研究所の記事
https://www.ide.go.jp/Japanese/IDEsquare/Eyes/2023/ISQ202320_011.html
セミナーのご案内
https://www.ide.go.jp/library/Japanese/Event/Seminar/pdf/230726.pdf?fbclid=IwAR2uK52zCy_VCl-WG-r8tNMQHud1SDV6se90Rmqzh5juYj4ItjNVLhC4Poo
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人民党の勝利が確実視されている今回の選挙で、なぜ同党は強権的手段をとったのか、また、カンボジア政治においてどのような意味をもつのかという疑問に対して、「安定的な世襲の実現」のためであると分析しています。首相在職39年目のフン・セン首相は、今回の総選挙で「圧勝」することで、長男フン・マナエト国軍副総司令官兼陸軍司令官(45歳)への首相職の世襲を安定的に進めようとしていると考えられるとしています。
記事では、反対勢力に対する抑圧と懐柔、総選挙からのキャンドルライト党の排除、限定的な世代交代と人民党候補者の顔ぶれ等について詳しく分析しています。なお、世代交代がどのような形で具現化されるかは、総選挙後の8月末に予定される組閣人事やそれにともなう内閣以外の国家機関の人事を見極める必要があると指摘しています。また、2023年総選挙がもつ意味として、ひとつは、2018年総選挙で競争的権威主義体制から「移行」した覇権的権威主義体制の「定着」、もうひとつは、今回の総選挙はとくにフン・セン首相にとって、長男への世襲に対する事実上の信任投票であると分析しています。
今回の選挙の意味や影響について深く分析した素晴らしい記事です。ぜひご一読ください。なお、アジア経済研究所では、カンボジアの政治動向と見通しに関するセミナーを7月26日に開催する予定です。ご興味ある方はこちらもぜひご参加ください。
(写真は、選挙活動の様子。AKPより)
アジア経済研究所の記事
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