カンボジア経済

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カンボジアの交通事故 2023年上半期死者756名

2023年07月21日 | 経済
 国家交通安全委員会によりますと、2023年上半期の交通事故件数は2022年上半期の1609件から4%減の1548件、死亡者は2022年上半期の942人から20%減の756人、負傷者は2022年上半期の2235人から7%減の2072人となりました。なお、届出されていない事故や負傷も多数あるものと見られます。新型コロナの影響で交通量が減ったことと、2020年5月から交通違反罰則金を大幅に引き上げる等の交通法規の厳格化がなされたこと等から、2020年~2021年は交通事故が減少していましたが、2022年は再び増加に転じていました。2023年上半期は減少となったものの、今後の推移に留意が必要なものと見られます。
 交通事故の主な原因としては、スピード違反(39%)、未熟運転・無謀運転・不注意運転(25%)のほか、飲酒運転や無理な追越し等が挙げられています。また、オートバイの死亡事故、特にヘルメット不着用の死亡事故が目立つと、以前から指摘されています。
 日本国内における2022年中の交通事故による死者数は過去最低の2610人です。車の台数等を考えると、カンボジアでは日本と比較して約100倍も死亡事故が発生していると言われます。
 交通事故は、カンボジアにとって重大な問題となりつつあり、交通安全教育や交通インフラにおける安全対策等によって、交通事故を減らしていく努力が引き続き必要とみられます。カンボジア政府では、交通安全国家10カ年計画(2021年~2030年)を策定し、2030年までに交通事故死傷者数の半減を目指すとしています。海外からの支援についても、今のところ交通安全対策は重点となっているとは言い難いところがあるため、ドナー各国や国際機関にその重要性を訴えていく努力も必要と見られます。特に、交通事故死亡者数を大幅に減らしてきた日本のノウハウをカンボジアで活かす機会も十分にあるものと見られます。
(写真は、クメールタイムズ紙より)



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