カンボジア経済

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中央銀行 金融機関の社債発行を承認

2017年11月23日 | 経済
 11月17日、カンボジアの中央銀行であるカンボジア国立銀行(NBC)は、商業銀行及びマイクロファイナンス機関の社債発行及び株式上場に関する省令(9月27日付)を公表しました。今後、金融機関は、新株発行や社債発行により、資本市場からも資金調達が可能となります。
 マイクロファイナンス機関では、預金認可を受けた7機関のみが預金により必要資金を集めていますが、その量は限られているのが実情で、海外からの借り入れが多額となっている機関も多くなっています。そのため、資金調達コストが高くなっており、特に今年から導入された貸付金利キャップ(18%/年)により、利ザヤがとりにくい状況となっていました。新株発行や社債発行により、資金調達コストの低下が見込まれるため、金融機関側からは歓迎の声が上がっています。また、海外からの借り入れはドル建てがほとんどであるため、リエル建てでの貸付では、為替のミスマッチも懸念されます。
 また、現在は、金融機関の余剰資金は中央銀行に預託するしかありませんが、カンボジア国立銀行では、社債市場や株式市場の拡大により、これらの余剰資金の運用先の多様化に貢献することにも期待を示しています。
 なお、株式上場(新株発行)や社債発行については、中央銀行の認可を受ける必要があり、財務状況や内部統制等について審査されることとなっています。
 カンボジアの金融市場は、経済の拡大と金融機関への信認回復によって、急速に拡大しつつあります。経済成長を切れ目なく支えるという観点からも、金融機関の資金調達手法の多様化は望ましいことであり、健全性を維持しつつ十分な資金が調達可能となり、円滑かつ低コストの資金供給が拡充されることが期待されます。


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