我が農園では1区画をスイカ畑に当てて大量生産をもくろんでいる。
ここ笠利町は昔からスイカの名産地なのである。
時々地元のスイカをごちそうになることがあるが、甘くて皮の部分までみずみずしくて
それはもう最高である。
間違いなく今まで食べたスイカの中で一番おいしい。
こんなにおいしいスイカができるのなら自分で作って夏の暑い日に冷たく冷やして食べたい、
と思って育て始めたのだが、世の中そうはうまくいかないものだ。
3月からポットに種を蒔いて育てた苗を一度5月に畑に植えた替えたのだが、末の台風2号
で全部枯れてしまう
6月中旬に少し残っていた苗を植え替えて育ててきた
その間に雑草だけがどんどん大きくなって畑が草だらけの荒地のようになってしまっていた
この中で14本の苗が育っている
毎日水やりをしているのでどこにどの苗があるのか頭に中に入っているが、外から見ると
ただの雑草地にしか見えないだろう
花が咲いたので、間違って踏んづける危険も少なくなってきた
そんな中で小さな実がひとつ、ふたつとつき始めてきた
こうなると愛着がまた一層深まると言うものだ
この可愛いスイカたちのために周りの雑草を刈ってすっきりさせてやろう、と思い立ち草刈機で
雑草を刈り始めた
刈りながら、ひょっとして実を草刈機の刃で切ってしまうようなバカなまねはしないだろうな、と
心の中で自分に問いかけていた
そのようなことが起きないよう細心の注意を払って刈った
無事何事もなく刈り終えた
が、まだ燃料がすこしタンクに残っていた
草刈機の燃料は都度使い切らなくてはいけないと習っていたので、暗くなってきてはいたが
タンクが空になるまで更に刈ることにした
そして燃料を使い切って草刈機のエンジンが止まった
今日の仕事が終わった安堵を感じながら、ふと足元を見ると変わり果てたスイカの実の姿が目に入った
最後の最後に取り返しのつかない事をしでかす自分の間抜けさを毒づいても、無残に切れたスイカが元に
もどるはずもなかった
汗と疲れがどっとでた暑い夕暮れだった
ここ笠利町は昔からスイカの名産地なのである。
時々地元のスイカをごちそうになることがあるが、甘くて皮の部分までみずみずしくて
それはもう最高である。
間違いなく今まで食べたスイカの中で一番おいしい。
こんなにおいしいスイカができるのなら自分で作って夏の暑い日に冷たく冷やして食べたい、
と思って育て始めたのだが、世の中そうはうまくいかないものだ。
3月からポットに種を蒔いて育てた苗を一度5月に畑に植えた替えたのだが、末の台風2号
で全部枯れてしまう
6月中旬に少し残っていた苗を植え替えて育ててきた
その間に雑草だけがどんどん大きくなって畑が草だらけの荒地のようになってしまっていた
この中で14本の苗が育っている
毎日水やりをしているのでどこにどの苗があるのか頭に中に入っているが、外から見ると
ただの雑草地にしか見えないだろう
花が咲いたので、間違って踏んづける危険も少なくなってきた
そんな中で小さな実がひとつ、ふたつとつき始めてきた
こうなると愛着がまた一層深まると言うものだ
この可愛いスイカたちのために周りの雑草を刈ってすっきりさせてやろう、と思い立ち草刈機で
雑草を刈り始めた
刈りながら、ひょっとして実を草刈機の刃で切ってしまうようなバカなまねはしないだろうな、と
心の中で自分に問いかけていた
そのようなことが起きないよう細心の注意を払って刈った
無事何事もなく刈り終えた
が、まだ燃料がすこしタンクに残っていた
草刈機の燃料は都度使い切らなくてはいけないと習っていたので、暗くなってきてはいたが
タンクが空になるまで更に刈ることにした
そして燃料を使い切って草刈機のエンジンが止まった
今日の仕事が終わった安堵を感じながら、ふと足元を見ると変わり果てたスイカの実の姿が目に入った
最後の最後に取り返しのつかない事をしでかす自分の間抜けさを毒づいても、無残に切れたスイカが元に
もどるはずもなかった
汗と疲れがどっとでた暑い夕暮れだった