
今年のテーマは、サッカーだった。
近くに、童謡「牧場の朝」のモデルと成った岩瀬牧場がある。その隣に位置する県立岩瀬農業高校の生徒さん達の力作らしい。
毎年違ったテーマで何年か続いて居るのだが、私は近くに住んで居るのに、今年初めて拝見した。
鏡石図書館の4階に登ると眼下に見渡せるので沢山の人が見に来ていた。
これまでは、地図を見ても電波が飛びそうな地形が見つからないので、早池峰国定公園からの運用を半ば諦めていた。しかし、飛ばないと言っても僅かなりとも可能性は無いだろうか、何種類もの地図を参考に探り続けていた。
早池峰国定公園に入るには、主に早池峰山の南側を東西に通る県道25号線があるのだが、早池峰山を中心に東西に連なる尾根筋の南側直下の谷底を通るため、北北西方向に電波を飛ばすには、これらの高い山が強力な障害となるために、見通しとしては絶望的にみえるので、最初から対象外であった。
一方、早池峰山の数キロ北側を盛岡市から宮古市へと通う国道106号線からのアクセスを考えると、車でアクセス出来る道路は、全くと言って良い程に無いのだ。
この地図は、現地で撮影した看板なので、その場所に合わせて有るために地図の下が北になってる。青色に塗られた部分が国定公園のエリアになっている。
一部を拡大した図をみると分かるだろうが、下方に横に伸びる鉄道線路と平行している国道から分かれた林道が、この青いエリアの下端の狭い赤丸の地点で接触していると読み取れた。そこに一部の望みを掛けてこの場所での運用を決断して、今回の移動を決断した。誤解を招きそうなので付け加えるが、説明上に都合がよかったので現地で撮った看板の写真を使ったが、当然ながら事前検討には別の地図を使った。
国道から林道に入ると、暫くは数軒の農家があったし、舗装されていたのだが、その先は5~6kmにわたって曲がりくねったダートが続いていた。現地に先客の車が止まっていたが、後で分かったことだが、森林パトロールのレンジャーだった。パトロールから戻ってきた彼の話では、土日には早池峰山への登山者がここに車を置いて行くのだそうだ。勿論平日の今日は夜に成るまで通る車は1台もなかった。
谷川の流れが心地よい音を届けてくれたので、気分は爽快だったが、果たして電波がヨーロッパまで飛ぶのか、心配しながらの設営だった。
結果として、矢張り電波の飛びは悪かった。何時もなら150~200局くらいは交信出来るのだが、ここではやっと61局と交信出来て、一応の目的は達せられた様だ。
交信出来たのは、
交信数 国別数
7MHz 7 1
10MHz 3 1
14MHz 9 5
18MHz 42 14
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61 15 (全周波数を通しての国数)
7MHz : 日本
10MHz : 日本
14MHz : フランス、ポーランド、ユーロピアンロシア、アジアテックロシア、日本
18MHz : イタリア、クロアチア、セルビア、チェコ、デンマーク、ドイツ、ニューカレドニア、フランス、ブルガリア、ベルギー、ポーランド、ユーロピアンロシア、アジアテックロシア、日本
通常は7M,10MHz帯は使わないのだが、開始時間が早かったので国内交信にトライした。
それにしても、谷間からの電波は飛び難い証明をした様な結果だった。
運用を終わって、アンテナを撤去し、全てを片付けて、発電機を止め、明かりが消えた瞬間、「あっ!」と驚いた。車の後ろがの藪は、沢との間の狭い空間に、眩いばかりに光る蛍の大競演だ!!
しばらくの間、うっとりと見とれて時の経つのを忘れて仕舞いそうだった。
気を取り直して、エンジンを掛けた。
来るときに林道に進入する約8kmほど手前に道の駅が有ったことを思い出したので、今夜は其処で車中泊することにして、真の闇の林道を突っ走った。
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