Sotto voce (^-^)

楽しみを待つ事は、それ自体が楽しみ。
そんなカンジの日々を綴ります♪
Non vedo l'ora!

音楽の花束 広響名曲コンサート@フェニックスホール

2013-05-13 23:35:16 | 舞台・ライブ
音楽の花束
広響名曲コンサート
@広島国際会議場フェニックスホール

指揮:ケン=デイヴィッド・マズア
ピアノ:モナ=飛鳥・オット
管弦楽:広島交響楽団

モーツァルト:歌劇「魔笛」序曲 K.620

リスト:ピアノ協奏曲第1番 変ホ長調 S.124

ベートーヴェン:交響曲第5番 ハ短調 Op.67 「運命」

バッハ:G線上のアリア


モナ=飛鳥・オットさん
すごくステキでした
なにかモナ=飛鳥・オットさんの世界に連れていってもらったカンジ
うっとりでした~

交響曲第5番はN響の演奏を聴いて以来

交響曲は結局のところ家で聴くことはあまりなく
コンサート会場で聴くことになります。
CDは持っていてもほとんど聴かないかな(^-^;

「運命」がスゴいと思うのは
このボンヤリしたdolce-vitaが
どの瞬間も眠くならないということ。
それどころかこの30分の間
一音も聴き逃してはならぬとばかりに
ずーっと前のめり

第1楽章の始まりの息を飲むような緊迫感と
ダダダダーンからのおなじみのフレーズ

ヴィオラ、チェロ、コントラバスで穏やかに始まる第2楽章を聴いていると
dolce-vitaは実はこの第2楽章が一番好きって思えてくる。
(↑単純)
第3楽章の低音の弦楽部分も素敵だし
雪崩れ込むように第4楽章に入るあの瞬間も好き
第4楽章でどんどんテンションあがって
演奏が終わったときのあのスッキリ感
大好きですっ

アンコールのG線上のアリア
大好きなんですっ感激ですぅ

そんな満足感いっぱい
幸せいっぱいの演奏会でした

メトロポリタン・オペラ マスネ《マノン》

2013-05-13 02:07:34 | オペラ
メトロポリタン・オペラ
マスネ《マノン》

指揮:ファビオ・ルイジ
演出:ロラン・ペリー
2012年4月7日
メトロポリタン歌劇場

マノン:アンナ・ネトレプコ
騎士デ・グリュー:ピョートル・ベチャワ
レスコー:パウロ・ジョット
伯爵デ・グリュー:デイヴィッド・ピッツィンガー
ギヨー:クリストフ・モルターニュ

読めば読むほど、マノンの強欲ぶりにドン引きの
アベ・プレヴォーの「マノン・レスコー」

そんなストーリーとは裏腹に
ただただ美しいアリア満載のプッチーニの「マノン・レスコー」

マスネの「マノン」もなんとなく観た気でいたけど
よく考えるとdolce-vitaが観たのはマクミラン振付のバレエであって
オペラはまだなのであった

…ということで、マスネの「マノン」です。

てゆうか、これは完全にアンナ・ネトレプコの「マノン」
15才の初々しいマノンから、
社交界の女王さまでその美しさで男たちを傅かせる得意絶頂のマノン、
投獄されて死にゆくマノン。
どの瞬間もイキイキと嬉しそうに演じてます。

演技はもう細かいところまで
それは目線の配り方にいたるまで完璧な表現です
(なのでひとつひとつ驚くのはやめます)

まず第1幕で度肝を抜かれたのが
デ・グリューと駆け落ちするシーン。
ネトレプコったら歌いながら
階段を2フロア分駆け上がりましたよっ
その間ずーっと声を伸ばしたままっ
dolce-vitaなんか先日会社で3フロアを駆け上がっただけで
息があがってしばらくしゃべれなかったというのに
これを観ただけでほぼ満足のdolce-vita
さすがっネトレプコですぅ

第3幕ですっかり社交界の花形となったマノンが歌う「私が町を歩くと」
ネトレプコの歌声に帽子の羽飾りもビリビリ震えてます。
ネトレプコの本領発揮デスねo(^o^)o

ドガの踊り子のようなお衣装のバレエダンサーたちも登場
パリっぽいです

神父になったデ・グリューを取り返しに行くシーン。
C'est toi? C'est moi!
とまるでカルメンの第4幕のデジャ・ヴ?
しかしホセと違ってマノンはまんまとデ・グリューの愛を取り戻すのだ。

ここでふとカルメンとマノンの違いに思いを馳せた。
ファムファタールと言われ男たちを翻弄するところは一見似ているようで
ふたりは全然タイプが違う。
ホセへの愛もエスカミーリョへの愛も真剣で
最期は自分の信念に殉じるカルメン。
享楽的な誘惑に抗えず愛するデ・グリューさえも裏切るマノン。
ホント違いすぎる。

第5幕
ル・アーブルの港へ向かう道。
ヴィオレッタのときも思ったけどネトレプコに瀕死は似合わないな~
ピアニッシモを響かせるタイプではないもんね。

ピョートル・ベチャワの印象はさらっと素直で薄味。
でも美しい歌声
dolce-vitaが観たロドルフォもエドガルドもさらっとしてた。
あとはdolce-vitaの苦手なドン・オッターヴィオ、これはボヤっとしてた。

…ふと思い返せば、そのときのミミもルチアも
ネトレプコだった。
あれっネトレプコが相手役だから薄味に思えるのかな?
それとも個性がネトレプコの邪魔をしないからキャスティングされるのかな?
いずれにしてもベチャワのデ・グリュー、ピッタリでした。
最期切ない気持ちになれたのも
ベチャワの悲しみに震える歌声のおかげ。

パウロ・ジョットは「南大平洋」で、トニー賞を受賞された方。
クリストフ・モルターニュはすんごい役者さんでした。
デイヴィッド・ピッツィンガーはとにかくかっこよかった

プッチーニはヴェリズモ「マノン」
マスネはコメディフランセーズちっく?
同じマノンでもずいぶん個性が異なります。

マスネの「マノン」
マノンの魅力いっぱい
ネトレプコの魅力いっぱいでした