京料理 道楽のブログ

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真味倶楽部

2008-12-21 | Weblog
昨夜は、毎月恒例の名工の器で楽しむ美食会『真味倶楽部』の日でした。
総てのお料理で絶賛賜りまして大慶至極に存じ上げます。
いつもお誉めいただけますのは「何の変哲もない献立が全く違う料理となる」とおっしゃいます。
昨夜も12品の料理の中には、鯖の塩焼きや京野菜のたいたんやきつねうどん等も入っています。
きつねうどんを例に挙げると、七代佐藤養助の稲庭うどんを使いました。おあげさんは自家製で中の白いとこをこそげとり針打ち(細切り)にします。お葱は有機九条葱の青いとこを糸のように細く切って綿(わた)のようにフワッとまとめます。おだしは濃いめにひいて、福来純(味醂)の長期熟成と厳選した藻塩、薄口醤油でお加減します。硬めに茹でた稲庭うどんを氷水でよくしめて、再び熱く手早く茹で上げあっためておいた輪島塗の時代根来椀に盛り、おあげさん入りの薄葛を引いたおだしをはり、たっぷりのお葱をのせます。各々に黒七味を添えてお好みで振ってお召し上がりいただきます。
こうして「たかがきつねうどん、されどきつねうどん」となるのです。
お献立は音楽の楽譜のようなもんでよく考えて起伏をつけスムーズに流れを作ります。
一品ずつ絶妙のタイミングを見計らって、心を込めて作っていきます。
ぼくの手書きのお献立は、お持ち帰りになって大事におとりいただいてると伺い忝なく存じます。
またご参加のお客様には、かえっていろいろとお気遣い賜りまして、心より深く感謝致し、厚く御礼申し上げます。
◆真味倶楽部御参加御希望の方はお電話にてお尋ね下さいませ。