[用例研究 260] 〈不定詞4 補語として〉
(BLONDIE By Dean Young & Stan Drake © 2001 King Features Syndicate Inc.)
1 Uh-oh, here comes that moocher who never buys anything!
1 Today I’m ready for her!
2 I’d like to sample your tuna salad and the cheesecake.
2 Our new policy is to charge $1 for every sample!
3 In that case, I’ll take my business elsewhere!
[解説]
1
・uh-oh [ʌ́ òu]: (間投詞: 自分が間違へたときや何か良くないことが生じたと氣づいたときに發せられます)
・here comes~: 「(人に注意を向けさせる時に用ゐて)ほら~が來たよ(/來るよ)」
・moocher [mu:tʃər]: 「たかり屋」
2
・Our new policy is to charge~: Our new policyはと切り出し、その内容を不定詞句で(指し示して)説明してゐます。ここでは不定詞句が補語の位置に置かれ、補語の役割、つまり主語について説明を補ふはたらきをしてゐます。→「うちの新方針は、サンプルそれぞれに1ドルを請求するといふもの(/請求すること)なんです」
□參考例文:
My desire is to spend more time with young people.
私の希望は若者と一緒にもつと長い時間を過ごすことです。
□參考例文: 動詞seemの場合も似た構造になります。
The line of waiting people seemed to be endless.
待つてゐる人たちの列は果てしなく續いてゐるやうでした。
□參考例文: 不定詞句が目的語の補語のはたらきをしてゐると考へられる例です。
I thought him to be an excellent choice.
彼はすばらしい選り拔きの人物だと私は思ひました。
3
・in that case: 「その場合には」
・take one’s business elsewhere: 「仕事を他所に囘す」。ここのtakeは「持つて行く」の意味で使はれてゐます。
[意味把握チェック]
1 「あらら、何も買はないあの集り屋が來たわよ!」
1 「今日は準備(/備へ)ができてるわ!」
2 「ツナサラダとチーズケーキを試食用(/見本)にほしいんだけど(/いただくわ)」
2 「うちの新しい方針で、すべての試食用(/見本)それぞれに1ドルをいただきますね!」
3 「さう來るんなら、うちの取引(/仕事)は他所に囘すわッ!」
[笑ひのポイント]
・悔し紛れの負け惜しみ(のせりふ)が、唖然とした笑ひを誘ひます。讀者は、彼女がよその店で同樣の振舞に及ぶと豫想することでせう。