125.1 The Japanese are coming into...
The Japanese are coming into contact with people from other countries more and more these days and have to communicate with those who have cultural values that are markedly different from their own. In intercultural communication, the Japanese need to be familiar with the customs and attitudes of non-Japanese people, but they need to understand their own cultural values first and foremost, many of ( ア ) operate at unconscious levels. One such set of concepts, which is fundamental to Japanese life, is honne and tatemae.
[設問6] 文中の空欄( ア )~( オ )に入る適切な一語をそれぞれ答えなさい。
[正答へのアプロウチ]
・選擇肢がありませんから、文脈の流れ(文意)や文法・語法の知識、成句・熟語の知識などを總動員して取り組むことになります。解答は一般性のたかい語でせう、つまり特殊な語を解答させることはないと思はれます。
S-Vを備へたふたつの文がコンマだけで竝んでゐますから、接續詞または關係詞が必要であると見當がつきます。many of に續けられるのは關係詞でせう。先行詞は their own cultural values と考へられますから、關係代名詞 which を記入するのが適切です。
文法書では關係代名詞の項にこのかたちの解説がみつかります。「所有格」としての whose と竝べて解説するものが多いやうです。限定用法の例文を擧げてみると、
1 Hand me the book whose cover is frayed.
2 Hand me the book the cover of which is frayed.
3 Hand me the book of which the cover is frayed.
4 Hand me the book with the frayed cover.
(表紙がほつれてゐるその本を手渡してください)
(※2012年6月13日付の拙稿にも解説や用例研究があります)
數量を表はす determiner (限定詞/決定詞)が of which の前に置かれるケースでは以下のやうな記述が參考になります。
In non-identifying clauses, quantifying determiners (e.g. some, any, none, all, both, several, enough, many and few) can be used with of whom, of which, and of whose. The determiner most often comes before of which/whom/whose, but can sometimes come after it in a very formal style.
They picked up five boat-loads of refugees, some of whom had been at sea for several months.(OR ...of whom some...)
(彼らは船5艘分の難民を收容したが、その中には數ヵ月間海上にゐたものもゐた)
( Michael Swan, Practical English Usage, 3rd ed. [Oxford: Oxford University Press, 2005], p. 483. )
[解答]
which
[語句・構文等]
1.1 come into contact with ~ ~と接觸する/出會ふ
1.1 these days この頃は/最近は/當節は
1.1 markedly 發音注意 [mά:rkidli]
1.2 the Japanese: <定冠詞+複數名詞または集合名詞>のかたちでその名詞が示すもの全體を總括するものです。Japanese は單複同形ですが、ここは複數形で使はれてゐます。(※文脈によつては、前出のひとりの日本人を指して「その日本人」を意味することもあり得ます)
1.2 be familiar with ~ ~に精通してゐる/よく通じてゐる
1.2 non-Japanese people foreigner/alien を避けた表現でせう
1.2 first and foremost 何よりもまづ/いの一番に
[意味把握チェック]
日本人は今日他國から來た人々と接觸することが益々多くなつてをり、自身の(文化的價値觀)とは著しく異なる文化的價値觀を有する人々と意思疏通を行なはなければならない。異文化間コミュニケイションに於いては、日本人は日本人でない人々の慣習や性向に精通する必要がある、しかし何よりもまづ日本人自身の文化的價値觀を理解することが必要であり、その多くは無意識裡に作動するものである。そのやうな概念の一組は、(それは)日本人の暮しには缺かせないものであるが、「本音」と「建前」である。
(※〈比較級and 比較級〉の解説や用例研究は2013年1月7日付の拙稿を參照してください)