英文讀解自修室

  - in the historical Japanese kana/kanji orthography

・31 明治大學 2013 (3) 2パラ

2013-07-15 | 出題英文讀解

     Anyway, even if one wanted to, one couldn’t put the clock back to an earlier age.  Knowledge and techniques can’t just be ( A ).  Nor can one prevent further advances in the future.  Even if all government money for research were cut (  あ ), the force of competition would still bring about advances in technology.  Not only that, but also one cannot stop inquiring minds from thinking about basic science, whether or not they were paid for it.

 

問1 空欄(あ)~(か)に入る最も適切な語を1つずつ選びなさい。

(あ) 1  across  2  off  3  through  4  up

問2 空欄 ( A )~( D )には、以下の動詞のいずれかが入る。それぞれに最も適切なものを選び、必要な場合は文意が通るように語形を変えて記しなさい。

    bring    forget    teach    work

 

 

2.1  Anyway, even if one wanted to, one couldn’t put the clock back to an earlier age.

 

[意味把握チェック]  2.1 とにかく、たとへ望んだとしても、もつと前の時代(/昔)に戻ることはできないだらう。

 

【讀解のポイント-かたちからのアプロウチ】

・代不定詞(to): 繰り返しを避けるためにto-不定詞の to のみで濟ませることがあります。一種の省略と考へられます。ここでは從屬節が主節の前に置かれてゐるため、代不定詞が先行してゐます。

 

[語句]

2.1

 

put the clock back

時計を遲らせる/進歩を妨げる/昔に戻る

 

2.2  Knowledge and techniques can’t just be forgotten.

 

[意味把握チェック]  2.2 (いつたん獲得したなら)知識や技術は忘れることなどできるものではない。

 

【讀解のポイント-かたちからのアプロウチ】

・強調(just): just は口語の略式表現で強調的に使はれてゐます。can’t に續いてゐますから「とても~できない」といつた意味に解します。

 

2.3  Nor can one prevent further advances in the future.

 

[意味把握チェック]  2.3 將來更なる進歩を妨げることもできはしない。

 

【讀解のポイント-かたちからのアプロウチ】

・否定表現につづいて否定を重ねる nor は接續詞で、「~もまた…ない」といふ意味になります。nor のあとで倒置(主語と動詞/助動詞が逆順になるもの)が起こつてゐます。

 

2.4  Even if all government money for research were cut off, the force of competition would still bring about advances in technology.

 

[意味把握チェック]  2.4 (たとへ)政府の研究費すべてが打ち切られるとしても、依然(として)竸爭力により科學技術の進歩がもたらされるであらう。

 

【讀解のポイント-かたちからのアプロウチ】

・假定法過去: 「そんなことはまづ無いだらうが、假にあるとしても」といつた氣持で、つまり「起こる可能性が無いか、または低いことを條件として掲げる」ために假定法過去(were)で表現してゐます。歸結節も助動詞を過去形にして現在から時間を遠くすることにより、そんな氣持を表現してゐます。

 

[語句]

2.4

 

cut off

~をとめる/~を斷つ

2.4

 

bring about

~を生じさせる/~を成し遂げる

 

2.5  Not only that, but also one cannot stop inquiring minds from thinking about basic science, whether or not they were paid for it.

 

[意味把握チェック]  2.5 そればかりではなく、探求的精神が基礎科學について考へるのをやめさせることもできはしない、報酬があらうとあるまいと(/報酬の有無にかかはらず)。

 

【讀解のポイント-かたちからのアプロウチ】

・<not onlybut also >: 「~ばかりでなく…も」

 

[語句]

2.5

 

stopfroming(…)

~が…するのを止める/妨げる/やめさせる

 

 

【解答】

問1  2  off が正解です。

1  cut across ~ (~を横切つて近道をする/~と食ひ違ふ)   3  cut through (~を刃物で切り開く/~を端折る) 4  cut up (~を細かく切る/~を粉碎する)

問2  forget の過去分詞 forgotten が文意に合ひます。