9月1日の「虎ノ門ニュース」で青山さんが、 9 月 5 日 (月)、第 6182回の「メ タンハイドレートって何?」で取り上げたところのメタンハイドレートが、産経新聞で取り上げられたと報告してくれていました。
全国紙で取り上げられるのは始めてだそうです。青山千春さんにはインタビューがあったそうですが、青山さんには昔か ら冷 たい産経は一切寄り付かなかったそうです。
それでも、始めて取り上げられたことは喜んでいました。これも、青山さんが議員になったことや奥さんが教授になられ たこ との効果かもしれません。
産経ニュースより 2016.9.1
【海 底資源 「燃える氷」の真相(上)】「中国が南シナ海に原発を造るらしい」出張先の北京でこんな情報を耳にしたのは 昨年 末だった…
「中国が南シナ海に原発を造るらしい」。元駐中国防衛駐在官の東京財団研究員・政策プロデューサー、小原凡司氏(53)が、出張先の北京でこんな情報を耳 にしたのは昨年末だった。そして今年4月。中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報は「南シナ海で行う活動に電力を供給 する 海上浮動式原子力発電所を計画」と伝えた。
移動式の「海上原発」は“縮小版”の原発が船舶に載るイメージで中国企業が開発し、2019(平成31)年の稼働を目 指す という。渤海と南シナ海で展開し、その数は20基ともいわれる。なぜ海上原発を導入するのか。
小原氏は「第1に岩礁を埋め立てるなどして造った施設に電力を供給する軍事目的、第2に海底資源開発への利用だ」と分 析す る。
あらゆる手段で、国家目標の「海洋強国」を目指す中国。しかし、オランダ・ハーグの仲裁裁判所は7月、中国の南シナ海 支配 を認めなかった。これに対し、中国は強制力のない判決を「1枚の紙切れにすぎない」と拒否、軍事力を背景に既成事実化をもく ろむ。
小原氏は中国が南シナ海支配をあきらめない理由として、軍事的な対米戦略に加えて、南シナ海周辺に眠る資源を挙げる。 「艦 船の進出路として、さらに米国に対する核抑止として、核兵器を搭載した原子力潜水艦を隠密裏に太平洋に展開するために南シナ 海が必要だ。そして、豊富な海底資源も放棄したくない」…中略
メタハイ研究者の東京海洋大准教授、青山千春氏(61)は「沖縄トラフは金銀を含む海底熱水鉱床が存在していることで 知ら れる。そういった場所はメタハイもあるとみられる」と話す。
南シナ海での主張を仲裁裁判所によって、全否定された中国は、東シナ海に活動をシフトさせるとの見方もある。実際、尖 閣諸 島(沖縄県石垣市)周辺に8月上旬、中国の公船と漁船が押し寄せた。中国による沖縄トラフでのメタハイ調査の本格化も現実味 を帯びる。
メタハイ開発をめぐる中国の技術も進歩しているとみられる。
青山氏は2年前、北京で開催された国際学会での中国の研究発表に驚いた。堆積物に含まれる水分に光を照射してメ タン がどれくらい含まれているかを推定する資源評価を即座に行うという機器の開発だった。
通常は海底から堆積物を採取し、船上や研究室で分析するが、青山氏は「その場でレーザーをあてるだけで、メタハ イか どうかがわかるなんて、世界のどこもやっていない。もし開発に成功すれば、中国の海洋膨張はさらに進む」と指摘する。
日本のメタハイ研究者は「私たちが先陣を切っているのは間違いない」と余裕を見せる。しかし、中国による海底資源の調 査・開発は領有権をめぐる紛争や安全 保障環境への脅威と紙一重だ。政府機関と国際動向を注視している研究者の連携など、新たな情報収集体制の確立が急務と なっている。
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「燃える氷」と呼ばれるメタンハイドレートの開発で日本はトップを走っているといわれる。日本を追う周辺国の動 向、 わが国の開発の行方を探る。(編集委員 斎藤浩)
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【用語解説】メタンハイドレート(Methane Hydrate)
ハイドレートは「水和物」の意味で、低温高圧の環境下でメタン分子と水分子が結合して生成する氷状の物質。1立 方 メートルの分解で、160~170立方メートルのメタンガスが得られ、火力発電や都市ガスへの利用が期待されている。
日本では平成13年から、太平洋の「東部南海トラフ」で国家プロジェクトとして研究開発が行われており、25年 に海 底から天然ガスの採取に世界で初めて成功。同トラフで国内の年間ガス消費量(23年)の約11年分があるとしている。
世界の大洋の周辺に分布している。中国は2007年、米国、日本、インドに次ぐ4番目の採取国となった。石油・ 天然 ガスのように自然に噴出しないほか、集積度の高い含有層が広域分布する場所を探し当てる必要があり、各国とも商業生産で は開発技術と膨大なコストが課題だ。
こうやって、メタンハイドレートがやっと全国紙に載ったことは意義がありますが、それにしても、日本の最大の弱点で ある エネルギー問題をこれほどまでに報道しない日本のメディアの恐ろしさを思い知らされます。
この記事にしても、日本の回りにあるということには余り触れていないところにおかしさを感じます。もしかしたら、続 編で 書くつもりなのでしょうか。
いずれにしても、青山さんご夫婦の日本を思う活動が、議員になったことの効果もあって動き出したように見えるのは嬉 しい ですね。
日本が、自前のエネルギーを手に入れることが出来れば、日本にとっては、これ程あり難いことはないでしょう。
いよいよ日本の時代か!