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DAISPO WORLD BOXING EXPRESS

今年もやってるやってる~

あの試合から30年(IBFジュニアミドル級:1995年4月29日・その2)

2025年04月30日 05時08分51秒 | ボクシングネタ、その他雑談

今から30年前の昨日となる1995年4月29日、米国メリーランド州で行われた試合結果です。
IBF
ジュニアミドル級戦(スーパーウェルター級):
王者ビンセント ペットウェイ(米)KO6回2分7秒 サイモン ブラウン(ジャマイカ/米)

*前年1994年9月に、長期政権を築いていたジャンフランコ ロッシ(伊)を破り世界王座を獲得したペットウェイ。初防衛戦に、ウェルター級とスーパーウェルター級で都合3つの世界タイトルを獲得してきた強打のブラウンを迎える事になりました。強打者同士によるこの戦いは、稀に見る大激戦となりました。

(初防衛戦に臨んだペットウェイ)/ Photo: SoundCloud

初回終了間際、ブラウンの右フックからの連打で王者が糸が切れた人形のようにダウン。ペットウェイはもう少し時間があれば、この回で試合は終わっていたほどの大ダメージを被ってしまいました。3回、今度はペットウェイがお返しのダウンを奪っています。ブラウンの左ジャブの打ち終わりに見事な右を重ね元王者をフロアに送る事に成功。ブラウンが被ったダメージは、初回にペットウェイが受けたものより甚大でした。

(強打者同士による対戦は、ダウン応酬の大激戦に)/ Photo: Youtube

5回、明らかな低打(反則打)でペットウェイがダウン。レフィリーはローブロー(低打)と気づかなかったため、公式なダウンとして数えられてしまいました。しかもブラウンはペットウェイが膝を付いているにもかかわらず、2発のパンチを放つ暴挙を行っています。これは明らかな反則行為ですが、それに対し主審は注意すら与えませんでした。ラウンド終了後にも打ち合う両者。レフィリーはそれを制止することも出来ずにブラウン陣営の抗議の的となっていました。

荒れた試合の流れは続く6回にも継続されます。今度はアクシデント・ヘッドバットで試合が一時中断。再開後、ペットウェイの見事な左フック一発でブラウンをKO。驚くことにフロアに倒れたブラウンは、意識を失いながらもパンチを放ち続けていました。3度のダウンはいずれも凄いものでしたが、ダウン後のブラウンの無意識ながらも戦い続ける姿勢は、驚き以外の何物でもありません。

(崩れ落ちていくブラウン)/ Photo: Facebook

(無意識状態でもパンチを放ち続けるブラウン)/ Photo: TikTok

強豪相手に衝撃的な勝利を収めたペットウェイ。不安定なボクシングを展開しますが、提供する試合は常にエキサイティングでした。

前日お届けしたバーナード ホプキンス(米)の戴冠劇、そしてこのジュニアミドル級戦に加え、元IBFライト級王者フレディ ペンドルトン(米)、後のWBAミドル級王者ウィリアム ジョッピー(米)、ジュニアミドル級とミドル級で世界獲得したジョン デビット ジャクソン(米)等も出場した今回の興行。この時期のドン キング氏は、継続的に贅沢な興行を提供し続けていました。

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あの試合から30年(IBFミドル級:1995年4月29日・その1)

2025年04月29日 05時18分49秒 | ボクシングネタ、その他雑談

今から30年前となる1995年4月29日、米国メリーランド州で行われた試合結果です。
IBFミドル級戦(王座決定戦):
バーナード ホプキンス(米)TKO7回1分10秒 セグンド メルカド
(エクアドル)

*2016年まで世界のトップ戦線で戦い続けたホプキンスですが、世界初戴冠は3度目の正直で実る事になりました。

前年師走に拳を交えている両雄。メルカドの地元であるエクアドルの首都キトで行われたその試合では、倒そう倒そうと気が逸るホプキンスに対し、メルカドがうまくパンチを当て2度のダウンを奪っています。既にその実力を評価されていたホプキンスがそのままズルズルとペースを持っていかれる事はありませんでしたが、引き分けで何とか首の皮を繋ぐのが精一杯。しかしそれでも敵地のど真ん中で行われた死闘で負けなかったのですから、流石と言えば流石です。

4ヵ月ぶりに行われた両者による再戦は、前回とは異なりほぼホプキンスのワンサイドマッチで進んでいきます。比較的静かな立ち上がりを見せた戦いでしたが、3回からホプキンスの左右のパンチが当たりだし始めます。3回、4回、5回とラウンドを重ねる毎にホプキンスにペースが偏っていったこの試合。特にホプキンスの右パンチの的中率に素晴らしいものがありました。

(再戦はホプキンスの(右)の一方的な展開に)/ Photo: Youtube

7回、クリンチを分ける際レフィリーが突如試合をストップ。主審はエクアドル人の反応が鈍かったためとしていますが、メルカド陣営からストップに対し何ら抗議はありませんでした。前回の死闘と重ねると、あっけない幕切れとなったこの戦いでしたが、この試合以降ボクシング史に歴史を残すことになるホプキンスが、30歳、30戦目にして世界の頂点に君臨する事になりました。

1993年5月の初の世界戦では、当時のスーパースター候補生だったロイ ジョーンズ(米)を大いに苦しめましたが、勝利の女神は微笑まずに僅差の判定負け。メルカドとの初戦では、命辛々の引き分け。背水の陣で臨んだこの一戦では、その後のホプキンスの一部を見るような老獪さ、絶妙な試合運びを見せ勝利。しかしホプキンスがその後20年もの間活躍し続けるとは、想像すらも出来ませんでした。

(ようやく世界のベルトを獲得したホプキンス。ここから偉大なる歴史を作ることに)/ Photo: Sports Illustrated

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新たな3人の王者が誕生(WBOアジア太平洋スーパーフェザー級ほか)

2025年04月28日 05時29分56秒 | 世界ボクシング

先週22日、後楽園ホールで行われた試合結果です。
WBOアジア太平洋スーパーフェザー級戦(王座決定戦):
渡邊 海(ライオンズ)TKO7回40秒 石井 龍誠(金子)

*今年1月に日本王者奈良井 翼(RK蒲田)との無冠戦に敗れ、WBOの規定により王座を失っていた渡邊。強打者石井との緊迫した攻防を左フック1発で終わらせてしまいました。

数ヵ月で元の鞘に収まった渡邊。今後は奈良井への雪辱や、OPBF(東洋太平洋)王者波田 大和(帝拳)との対決を目指していくようです。

下記は2025年4月28日現在の、スーパーフェザー級の王者たちとなります。

WBA:ラモント ローチ(米/防衛回数1)
WBA(暫定):アルベルト バティルガジエフ(露/1)
WBC:オシャキー フォースター(米/0)
IBF:空位
WBO:エマヌエル ナバレッテ(メキシコ/3)
OPBF(東洋太平洋):波田 大和(帝拳/1)
WBOアジア太平洋:渡邊 海(ライオンズ/0)
日本:奈良井 翼(RK蒲田/1)

 

日本スーパーバンタム級戦(王座決定戦):
石井 渡士也(RE:BOOT)TKO10回2分38秒 福井 勝也(帝拳

*2023年のハロウィンに、当時の日本タイトル保持者だった下町 俊貴(グリーンツダ)に挑戦するも、10回引き分けで王座獲得ならなかった石井。その下町が返上した王座を新鋭福井と争うことになりました。

キャリアで下回る福井が相手でしたが、丁寧なボクシングを展開した石井。試合終了直前にパンチをまとめTKO勝利に結びつけることに成功。2度目のタイトル戦出場で、念願の日本一の座に就くことになりました。

2025年4月28日現在のスーパーバンタム級の王者たちは下記のようになります。

WBA:井上 尚弥(大橋/防衛回数3)
WBA(暫定):ムロジョン アフマダリエフ(ウズベキスタン/0)
WBC:井上 尚弥(大橋/4)
IBF:井上 尚弥(大橋/3)
WBO:井上 尚弥(大橋/4)
OPBF(東洋太平洋):中嶋 一輝(大橋/2)
WBOアジア太平洋:村田 昴(帝拳/0)
日本:石井 渡士也(RE:BOOT/0)

 

日本スーパーフライ級戦(王座決定戦):
山口 仁也(三迫)判定3対0(96-93x2、95-94)吉田 京太郎(ワタナベ)

*本来ならこの日、高山 涼深(ワタナベ)に挑戦を予定していた山口。しかし高山が体調不良のために王座を返上。その空位となった王座を高山の同僚吉田と争うことになりました。吉田のパンチで何度か足がとまってしまった山口でしたが、その度に粘り強い反撃で後続を断ちました。結局は手数としぶとさで吉田を上回った山口。僅差ながらも明白な判定で新王者となりました。

2025年4月28日現在のスーパーフライ級王者たちは下記のようになります。

WBA(レギュラー):フェルナンド マルティネス(亜/防衛回数0)
WBA(暫定):デビット ヒメネス(コスタリカ/1)
WBC:ジェシー ロドリゲス(米/1)
IBF:空位
WBO:ブメレレ カフ(南ア/0)
OPBF(東洋太平洋):横山 葵海(ワタナベ/0)
WBOアジア太平洋:川浦 龍生(三迫/1)
日本:山口 仁也(三迫/0)

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またレギュラー、また暫定、などなど(色々:04‐27‐25)

2025年04月27日 05時05分11秒 | 世界ボクシング

最近(2025年4月27日ごろ)のニュースです。

1)今週末5月2日に予定されているライアン ガルシア(米)とローランド ロメロ(米)によるウェルター級戦。WBAはこの一戦を、同団体ウェルター級のレギュラー王座決定戦に認可する事を発表しました。何でも統一王者ジャロン エニス(米)をスーパー王者に昇格させたからだとか。確かこの団体は、一階級一人王者を掲げていたような記憶がありましたが。勘違いでしょうかね?

2)クリスチャン ムビリ(仏/カナダ)とマチエ スレツキ(ポーランド)によるWBCスーパーミドル級暫定王座決定戦が6月27日、カナダで行われることになりました。サウル アルバレス(メキシコ)が3つの王座を牛耳る現在のスーパーミドル級戦線。スーパースターとの対戦実現が困難とはいえ、定期的に暫定王者を認定するとは、世界タイトル統括団体として如何なものでしょうか。

3)これまでにOPBF(東洋太平洋)スーパーフェザー級、日本ライト級王座を獲得してきた三代 大訓(横浜光)が6月14日、米国ニューヨークにあるボクシングの殿堂の一つと呼ばれるマジソン・スクエア・ガーデンのリングに登場。東京五輪金メダリストであるアンディ クルス(キューバ)を相手に、IBFライト級王座への挑戦権を賭け対戦します。三代にとり、試合地、そして対戦相手と名誉ある一戦となりそうです。

4)三代以前の日本ライト級の第一人者だった吉野 修一郎(三迫)が今月19日、韓国のリングに登場。チェ シロ(ウズベキスタン)の保持するWBAアジア王座に挑戦するも、11回TKO負けを喫しています。

5)矢吹 正道(Lush緑)がフライ級王座を獲得後、返上していたIBFライトフライ級タイトル。どうやらクリスチャン アラネタ(比)とタノンサック シムスリ(タイ/グリーンツダ)の間で後釜争いが行われるようです。

6)2010年代半ばに、3団体のライトヘビー級王座の統一に成功するなど一時代を築いたセルゲイ コバレフ(露)。キャリア後半には意外な打たれ脆さをさらけ出すも、都合5つの世界のベルトを腰に巻きました。

このコバレフが今月18日、世界王座への挑戦経験もあるアルツロ マン(独)を相手に自身最終戦を行い7回TKO勝利を収める事に成功。有終の美を飾っています。すでに42歳となった元パウンド・フォー・パウンドの上位ランカーの最終戦績は35勝(29KO)5敗(3KO負け)1引き分け。長い間お疲れ様でした。

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今週末の試合予定

2025年04月26日 05時43分07秒 | 世界ボクシング

2025年4月最終週末の主な試合予定です(2025年4月26日から5月2日まで)。

26日 土曜日
韓国
スーパーミドル級戦(王座統一戦):
OPBF(東洋太平洋)王者野中 悠樹(ミツキ)対 WBOアジア太平洋王者ユン ドクノ(韓国

英国
ミドル級戦(12回戦):
クリス ユーバンク(英)対 コナー ベン(英

 

29日 火曜日
米国フロリダ州
WBCインターナショナル・スーパーバンタム級戦:
王者ギレルモ リゴンドー(キューバ)対 未定 

 

5月2日 金曜日
米国ニューヨーク州
WBOスーパーライト級戦(王座統一戦):
王者テオフィモ ロペス(米)対 暫定王者アーノルド バルボサ(米) 

ウェルター級戦(12回戦):
デビン ヘイニー(米)対 ファン カルロス ラミレス(米) 

ウェルター級戦(12回戦):
ライアン ガルシア(米)対 ローランド ロメロ(米) 

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長尾、思わぬ形で王座を獲得(WBOアジア太平洋フライ級)

2025年04月25日 05時44分39秒 | 世界ボクシング

先週末19日、神戸市立中央体育館で行われた試合結果です。
WBOアジア太平洋フライ級戦(王座決定戦):
長尾 朋範(フラッシュ赤羽)TKO4回3秒 小田切 駿平(RST

*クリンチが多く、両者のボクシングがかみ合わない状態で進行していった今回の王座決定戦。4回開始時に小田切が左肩の不調を訴えドクターチェックが入りました。脱臼と診断され、1分間の猶予が与えられましたがあえなくギブアップ。試合が盛り上がる前に思わぬ形で試合が終了してしまいました。

致し方無いとはいえ、両者にとり消化不良気味の結果となってしまったこの一戦。勝者、敗者共に今後の活躍での名誉挽回といきたいところです。

空位だったWBO地域王座が埋まったフライ級。2025年4月25日現在の同級のタイトル保持者たちは下記のようになります。

WBA:寺地 拳四郎(BMB/防衛回数0)
WBC:寺地 拳四郎(BMB/1)
WBC(暫定):ガラル ヤファイ(英/0)
IBF
:矢吹 正道(LUSH緑/0)
WBO:アンソニー オラスクアガ(米/2)
OPBF(東洋太平洋):飯村 樹輝弥(角海老宝石/0)
WBOアジア太平洋:長尾 朋範(フラッシュ赤羽/0)
日本:永田 丈晶(協栄/0)

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あの試合から30年(IBFフライ級:1995年4月22日・その2)

2025年04月24日 05時40分16秒 | ボクシングネタ、その他雑談

今から30年前の一昨日となる1995年4月22日、米国ネバダ州で行われた試合結果です。
IBFフライ級戦:
挑戦者ダニー ロメロ(米)判定3対0(116-111、116-112、115-112)王者フランシスコ テヘドール
(コロンビア)

*当時の世界王者最候補生で、将来的にはスーパースターになるであろうと大きな期待を寄せられていたロメロ。同じトップランク社所属の軽量級のドル箱スターだったマイケル カルバハル(米)のピークが過ぎ、「小さな石の拳」(カルバハルのニックネーム)と入れ替わるようにして登場した若干20歳です。23戦全勝(21KO)という素晴らしい戦績を引っさげて、ついに初の世界挑戦に臨む事になりました。

(世界初挑戦が決まったロメロ)/ Photo: Youtube

超新星ロメロの挑戦を受けたのは、僅か2ヶ月前に世界王座に就いたばかりのテヘドール。3度目の挑戦で世界のベルトを腰に巻いたコロンビア人は、42勝(30KO)2敗というこちらも挑戦者に負けない素晴らしい戦績を持っていました。2つの敗北は母国コロンビアの外で喫したものとなります。

初回、遠距離からシャープで的確なジャブと、スムーズなフットワークで挑戦者を翻弄したテヘドール。2回にはロメロがその強打で王者をバタつかせますが、クリーンヒットはその一発のみ。軽いパンチながらもテヘドールが機動力を活かし試合をコントロールしていきます。

中盤戦も王者のペースが続きます。5回、接近戦でもテヘドールがロメロが得意とする接近戦でも上回ってしまいます。続く6回、ペースを変えるためか、ロメロが丁寧に左ジャブを付き始めます。それが功を沿うしてか、ロメロのパンチの的中率が上昇。それに比例するかのようにテヘドールの動きが鈍り始めます。前半戦と異なり足が動かなくなったコロンビア人。リング中央での打ち合う場面が増え、試合のペースもロメロに流れていきます。二十歳になったばかりの若者が、このように試合中に自分のボクシングを修正するとはいやはや凄いものです。

回を追う毎にロメロのペースになっていったこの試合。11回終盤にはその右強打で王者の足をふらつかせました。そしてこの試合も終わりに近づいた最終12回2分50秒過ぎ、連打からテヘドールをロープからはじき出す形でダメ押しの形でダウンを奪ったロメロ。序盤はテヘドールの上手さ、経験に苦戦を強いられたものの、戦い方を変え、その強打に加え学習能力の高さを誇示。内容の濃い試合を制し、世界のベルトを腰に巻くことに成功しました。

ロメロの故郷であるニューメキシコ州アルバカーキには、ジョニー タピア(米)という実力と人気が備わった選手がいます。タピアがWBOスーパーフライ級/ジュニアバンタム級王座を獲得してから半年。ロメロもようやく同胞のライバルに追いついたことになりました。そして当然の如く「タピア対ロメロ」戦実現への期待が高まっていきました。

この試合が終わった時点(1995年4月22日)での、フライ級の世界王者たちを確認しておきましょう。

WBA:セーン ソー プルンチット(タイ/防衛回数4)
WBC:勇利 アルバチャコフ(協栄/露/6)
IBF:ダニー ロメロ(米/0)
WBO:アルベルト ヒメネス(メキシコ/0)

*今振り返ってみると、見事なぐらいに実力のある選手たちが顔を並べていたんですね。

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王座統一戦が実現(バンタム級x3)

2025年04月23日 05時44分43秒 | 世界ボクシング

6月8日、東京・有明アリーナで予定される興行です。
2団体バンタム級戦(王座統一戦):
IBF王者西田 凌佑(六島)
対 WBC王者中谷 潤人(MT)

WBAバンタム級戦(王座統一戦):
王者堤 聖也(角海老宝石)対 暫定王者アントニオ バルガス(メキシコ)

バンタム級戦(10回戦):
那須川 天心(帝拳)対 ラルフリー ラミレス(ドミニカ)

*3つの団体で王座統一戦が同時開催されます。それぞれの試合の勝者同士による一戦が、この次に控えていると言っていいでしょう。

無冠戦を含め注目度の高い興行になりそうです。

 

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あの試合から30年(IBFヘビー級:1995年4月22日・その1)

2025年04月22日 05時35分57秒 | ボクシングネタ、その他雑談

今から30年前の昨日となる1995年4月22日、米国ネバダ州で行われた試合結果です。
IBFヘビー級戦:
王者ジョージ フォアマン(米)判定2対0(115-113x2、114-114)挑戦者アクセル シュルツ
(独)

*この試合が行われた前年にあたる1994年11月、当時の王者マイケル モーラー(米)に逆転勝利を収め45歳10ヶ月で世界ヘビー級王者に返り咲いたフォアマン。すでに「時の人」となっていたフォアマンは、さらに輪をかけたようにさらなる注目を浴びる事になりました。

当時のフォアマンは自身が優秀なマッチメーカーとして知られており、自分と同等、もしくは大きな体格を持った選手(レノックス ルイスやリディック ボウなど)との対戦は避ける傾向がありました。別の言い方をすれば「危険度の高い相手とは戦わない」ということになります。

ボクシング史に残る勝利を収めたモーラー戦から5ヵ月。フォアマンは初防衛戦に臨む事になりました。11月に獲得したタイトルはIBFとWBAの2つのベルトでしたが、WBAから科されていたトニー タッカー(米)との防衛戦は回避したため、その王座は剥奪されてしまいました。空位となった王座は、タッカーとブルース セルドン(米)により争われ、セルドンが新王者となっています。

46歳となったフォアマンに選ばれたのは、21勝(10KO)1敗1引き分けの戦績の持ち主シュルツ。前年9月に、元WBA王者ジェームス スミス(米)に勝利を収めている26歳です。スミス戦以前に欧州王座を賭け、後のWBO王者ヘンリー アキンワンデ(英)と2度対戦し1敗1引き分けと王座奪取ならず。実力的には世界タイトルに挑戦するレベルではなく、欧州が限界の選手といっていいでしょう。そんな選手を相手に、フォアマンはあわや王座転落の危機にさらされるほど苦戦してしまいました。

(新たな歴史を作る予定だったフォアマンでしたが...)/ Photo: Wikipedia

この試合が決まった時、「よくもまあ、こんな都合のいい選手を見つけてみたものだ」と思いました。これといった武器を持たないシュルツ。フォアマンの強打を恐れたのか、それとも初のビックイベント登場での緊張からか、序盤戦は委縮したボクシングしか出来ませんでした。しかし回を重ねるごとに固さが取れていったドイツ人。高いガードから左右のパンチを放ち、打っては離れるという基本的なボクシングを決行。王者のパンチを受けたら必ず打ち返し、大ベテランにペースを譲りません。中盤戦以降はフォアマンがパンチを貰う場面が度々あり、序盤戦で稼いだポイントもドンドン吐き出していく形に。結局は試合終了のゴングを聞くのがやっとでした。

(予想外の大健闘を見せたシュルツ)/ Photo: BoxRec

判定が表す通り、どちらの手が上がってもおかしくなかったこの試合。純粋なボクシングマッチとしては、終始打ち合いがあり大変面白いものでした。試合後のインタビューは、腫れた顔を隠すためにサングラスをかけて臨んだフォアマン。この試合後、IBFから科された指名挑戦者との防衛戦、対フルンソワ ボタ(南ア)との一戦を拒否したため、WBAに続いてIBFタイトルも剥奪されてしまいました。

この試合がフォアマンが出場した最後の主要団体のタイトル戦となりましたが、ビック・ジョージ(フォアマンのニックネームは)1997年11月まで戦い続けています。大善戦むなしく世界タイトルまであと一歩届かなかったシュルツ。この試合後、2度の世界挑戦も実らず、結局は無冠で終わっています。

 

下記はこの試合が終わった時点(1995年4月22日)時点での、世界ヘビー級王者たちとなります。

WBA:ブルース セルドン(米/防衛回数0)
WBC:オリバー マッコール(米/1)
IBF:ジョージ フォアマン(米/0)
WBO:リディック ボウ(米/0)

*実力は元統一王者のボウが抜きん出ています。その他はと言うと、世界王者に慣れただけでも運が良かったと言わざるを得ないメンツとなってしまいます。ボウを除けば、この30年で最弱のヘビー級タイトルホルダーのメンバーと言っていいでしょう。

この試合から一ヶ月前に仮釈放されたマイク タイソン(米)を中心に、翌月5月にはレノックス ルイス(英)とイベンダー ホリフィールド(米)が再起戦を予定。徐々に活発化しつつあった当時のヘビー級戦線でした。

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再び4冠王へ、などなど(色々:04‐21‐25)

2025年04月21日 05時42分46秒 | 世界ボクシング

最近(2025年4月21日ごろ)のニュースです。

1)現在、IBF以外のヘビー級王座を保持しているオレクサンデル ウシク(ウクライナ)と、そのIBF王座を保持しているダニエル デュボア(英)による再戦が7月12日、英国で行われる事になりそうです。

両者は2023年8月にポーランドで対戦しており、その時はウシクが9回KO勝利を収めています。しかし5回にはデュボアがボディーブローでウシクからダウンを奪っていますが、それは低打(ローブロー)だったために取り消しに。そのパンチがギリギリセーフだったという声がいまだに聞かれます。今回の一戦ですべてに白黒がつくことになるでしょう。

2)WBC王者ジェシー ロドリゲス(米)とWBO王者ブメレレ カフ(南ア)によるスーパーフライ級の王座統一戦が7月19日、米国テキサス州で行われる見通しです。

3)その一週間前の12日、米国ニューヨーク州でシャクール スティーブンソン(米)とウィリアム セペダ(メキシコ)によるWBCライト級内での王座統一戦が行われます。

4)WBAとWBOの2つのクルーザー級タイトルを保持していてヒルベルト ラミレス(メキシコ)。6月7日にWBAの指名挑戦者ユニエル ドルティコス(キューバ)を迎え防衛戦を行います。

5)先月末にIBFフライ級王座を獲得した矢吹 正道(Lush緑)。今月初旬にこれまで保持していた同団体のライトフライ級王座を返上しています。

6)現在WBCバンタム級の1位にランクインしている那須川 天心(帝拳)。保持していたWBOアジア太平洋王座を返上。今後はいよいよ世界初挑戦に向け集中していくことになります。

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