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今年もやってるやってる~

エストラーダ、ロマゴンとの再戦へ前進!?(WBCスーパーフライ級ほか)

2020年11月06日 05時38分51秒 | 世界ボクシング

先月23日、メキシコで行われた試合結果です。
WBCスーパーフライ級戦:
王者ファン フランシスコ エストラーダ TKO11回2分22秒 挑戦者カルロス クアドラス(共にメキシコ)

*3年前にWBC王座への挑戦権を賭け対戦している両選手。面白いことに、この試合前までの両者のプロフィールが非常に似通ったものがありました。

年齢ではクアドラスが2つ年上の32歳。プロデビューはともに2008年。両選手とも43戦のプロキャリアがあり、27のKO勝利まで一緒。エストラーダの戦績は40勝3敗で、クアドラスのそれは39勝3敗1引き分け。ここまで近い数字が並ぶもの珍しいですね。

初戦では僅差の判定でエストラーダが勝利。その試合後、即王座獲得はならなかったエストラーダでしたが、2度目の挑戦で現在保持している王座獲得に成功しています。

好戦的な選手同士によるリマッチ。3回にクアドラスがダウンを奪うも、エストラーダがダメージを引きずることなく逆に中盤戦以降試合を試合。終盤11回にエストラーダが2度のダウンを奪い、その後の攻勢でライバルをストップ。王者が2度目の防衛に成功すると共に、かつて敗れている現WBA王者ローマン ゴンザレス(ニカラグア)との再戦、そして王座統一戦へ前進することに成功しています。

驚くべきことは11回のクアドラス。2度もダウンを奪われながら、最後の最後まで打ち合いに臨んでいました。両者の価値に対する執念が大いに感じられた激戦でした。

エストラーダ、ロマゴン共に再戦を望んでいるようですが、WBCはエストラーダに対し、指名挑戦者シーサケット ソー ルンビサイ(タイ)との防衛戦を行うよう指示を出しています。エストラーダは2018年と2019年にシーサケットと対戦。2戦目に勝利を収め、現在の王座を獲得しています。エストラーダがロマゴンと対戦したのは2012年まで遡り、当時WBAライトフライ級王者だったロマゴンに挑戦。善戦空しく判定負けを喫しています。ロマゴンは2017年にシーサケットと2連戦を行い、僅差の判定負け、そしてまさかのKO負けを喫するなど、タイ人はニカラグア人にとり天敵のようです。

さて、年間最高試合の候補の一つに間違いなく挙げられる試合を演じたエストラーダとクアドラス。両者が在籍しているスーパーフライ級王者たちの顔ぶれを見てみましょう(2020年11月6日付け)。

WBA(スーパー):ローマン ゴンザレス(ニカラグア/帝拳/防衛回数1)
WBA(レギュラー):ジョシュア フランコ(米/0)
WBC:ファン フランシスコ エストラーダ(メキシコ/2)
IBF:ジェルウィン アンカハス(比/8)
WBO:井岡 一翔(Reason大貴/1)
OPBF(東洋太平洋):空位
WBOアジア太平洋:福永 亮次(角海老宝石/0)
日本:中川 健太(三迫/1)

 

WBCフライ級戦:
王者フリオ セサール マルティネス TKO2回2分42秒 挑戦者モイセス カジェロス(共にメキシコ)

*2017年から2018年にかけ、日本のリングで2度WBOミニマム級戦のリングに登場したカジェロス。今回は直前になり、代役選手としてフライ級の世界戦に出場する機会に恵まれました。代理挑戦とは言え元々ミニマム級のカバジェロ。問題なく体重を作れると思いきや、前日計量ではほぼ2階級上のバンタム級リミットで登場。そんな怠慢な挑戦者を苦にせず序盤で倒してしまうのがマルティネスの凄いところ。昨年師走に獲得した王座の2度目の防衛に成功すると共に、その存在感を十分にアピールする事にも成功しています。

マルティネスが一角を占めるフライ級戦線。2020年11月6日現在の、同級の王者たちの顔ぶれを見てみましょう。

WBA(レギュラー):アルテム ダラキアン(ウクライナ/防衛回数4)
WBA(暫定):ルイス コンセプシオン(パナマ/0)
WBC:フリオ セサール マルティネス(メキシコ/2)
IBF:モルティ ムザラネ(南ア/3)
WBO:空位
OPBF(東洋太平洋):ジェイアール ラキネル(比/3)
WBOアジア太平洋:山内 涼太(角海老宝石/0)
日本:ユーリ 阿久井 政悟(倉敷守安/1)

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