今月2日、米国ニューヨーク州で行われた試合結果です。
IBFフェザー級戦:
王者ルイス ロペス(メキシコ)TKO8回39秒 挑戦者阿部 麗也(KG大和)
*日本国内外の強豪たちと手を合わせながら、確かな実績を積んできた阿部。待ちに待った世界初挑戦でしたが、阿部の上をいく実戦派で超変則的なロペスのボクシングの前に完敗を喫する事になってしまいました。
試合開始早々から、トリッキーで豪快なボクシングで挑戦者を飲み込んでいったロペス。上体の動きはトコトン変則的でワイルド。しかしそのフットワークと距離感は絶妙なものがありました。そんな重圧なボクシングを展開するロペスの前に、阿部はただただラウンドを重ねるばかり。結局はワンサイドマッチの末、ニューヨークの地で散ってしまいました。
しかし阿部ではなくとも、ロペスのボクシングの前には誰もが苦しい試合を強いられることでしょう。
WBAフェザー級戦(王座決定戦):
レイモンド フォード(米)TKO最終回2分53秒 オタベク ホルマトフ(ウズベキスタン)
*超変則的なロペスとは違い、正統派のサウスポー(左構え)同士によるWBA同級タイトルの王座決定戦。両者が代わる代わるピンチとチャンスを繰り広げる大熱戦がフルラウンドに渡り続きました。
11回終了時の採点も、2対1(106-103x2、104-105)でウズベキスタン人が僅かにリードしていました。しかし試合も残りわずかなところでフォードが大逆転劇を演じ勝利。稀に見る大接戦の末、新王者となったフォード。しかし敗れたホルマトフにも賞賛の嵐が吹き荒れました。願わくば両者による再戦や、上記のロペスとの対戦が見てみたいものです。
下記はこの試合が終わった時点(2024年3月2日)での、フェザー級王者たちとなります。
WBA:レイモンド フォード(米/0)
WBC:レイ バルガス(メキシコ/0)
WBC(暫定):ブランドン フィゲロア(米/0)
IBF:ルイス アルベルト ロペス(メキシコ/3)
WBO:ラファエル エスピノサ(メキシコ/0)
OPBF(東洋太平洋):堤 駿斗(志成/0)
WBOアジア太平洋:藤田 健児(帝拳/0)
日本:松本 圭佑(大橋/2)
*今回の2つの世界フェザー級戦を見てみると、フェザー級とその一階級下のスーパーバンタム級の間には、数字(体重差)以上の隔たりがあるように感じました。