キュヴェ タカ/cuvee taka 「酔哲湘南日記」

新鮮な山海の恵みを肴に酒を吞み、読書、映画・音楽鑑賞、散歩と湘南スローライフを愉しんでいる。 

ですます調

2022年01月08日 | Weblog
太平洋側を通って関東に雪を降らせる低気圧を、昔は「台湾ボーズ」と云っていたと古老からお聞きしましたが、それが通り過ぎ、朝から強い日差しが差し込んでいます。
でも、気温は低く路面は凍っています。
まあ、それでも机から見る北の空は雲一つない快晴で、昼にはかなり気温が上がりそうです。
今はヘレン・メルリを聴いてうっとりとしていますが、今朝は5時に起きて、一通り政治に関する番組をYouTubeでチェックして、相変わらずネットの世界はTVとは真逆の事をやっているなあと思いながら、7時前に台所へ降り、クリームシチューと切り干し大根煮を温めて、桶から白菜を取り出し、久し振りに納豆に芥子と葱を入れてかき混ぜ、朝食を食べました。
残っていた伊達巻も二切れだけ食べました。

寒さのせいかマルは、ストーブが点いている台所にも姿を見せず、母の居間の前で待ってもいません。
昨日、雪が盛んに降る中、家の中の見回りに出てきて、よくこんな寒い時にルーティーンワークをするものだと感心していたのに、今朝は、異常とも思える温かい妻の部屋に引き籠っているのでしょうか。
早朝は、東に窓がある母の居間のソファーに蹲り日向ぼっこをしていて、日が南へ来ると、奥の8畳の廊下のソファーに蹲り日向ぼっこをしているのがお決まりですが、母の居間の雨戸を開けてやっても2階から降りてくる気配がありませんでした。
寒がりの妻がマルにしがみついて離れないのかも知れません。

JA湘南へは一番乗りでした。
会計の女性と話をして10分以上いましたが、次のお客様がやって来る気配はありませんでした。
常連のオバサンたちは、この寒さと、車で来るのに路面凍結を懸念して躊躇していたのでしょうか。
大根、椎茸、ホウレン草を買い、帰りに図書館へ寄ってCDを返し、新たに3枚を借りようと思ったら、予約が入ってないとのこと。
スマホで調べてみたら、確かに予約が入っていませんでした。
予約の際に、最後の確定ボタンを押さなかったので無効になってしまったようです。
家に帰ってあわてて予約を入れましたが、当初の予定だったダイアナ・クラールではなく、レッド・ガーランドにしました。
その後、買って来た椎茸を笊に入れて庭に干しました。
春から夏にかけて干した椎茸のストックがなくなって、妻が要望していたので、とりあえず3袋干しましたが、秋から冬にかけての椎茸は春から夏のものに比べ、味わいがコクていい出汁が出ます。

二階に上がって、今年の課題でもある紛失中の印鑑を探すために、机周りの整理をしながら掃除をしましたが、やっぱり印鑑は発見出来ませんでした。
かれこれ1か月探しているのですが、何時も置いてあるところに無く、他を当たっているのですが、最後に使ったのが7月の事で、その時何処に仕舞ったかを思い出せません。
その替わり、2007年のブログのファイルが出てきて、読んでみたらやけに面白かったので、何故だろうと思って考えてみたのですが、その頃は「ですます調」で書いていたのですが、文章の展開が自在で面白かったのかも知れません。
歯切れが良くてヴィヴィットであるとの思い込みから現在の「である調」に替えた時は、ぎくしゃくしたんですが、下手に馴れちゃって、あまりヴィヴィットでないまま「である調」が固定して、結果的に良くなかったようです。

お昼は二階で音楽を聴いていたら急に妻に呼ばれ、時間を見たら昼を過ぎていました。
部屋のドアを開けると香ばしいにおいが漂ってきて、階下に降りてみると、こんがり焼けたお餅が入った七草粥が出来ていました。
朝遅い妻は、朝作るべき七草粥を昼に作ったのですが、大根、人参、ほうれん草、その他が入って卵が落としてあり、大変美味しかったです。
こういった料理を作ってくれていると大変いいのですが、新しいレシピで酷く不味いのを作るので困るのです。
そういった酷いレシピを作る料理人の無能が問題ですが、誰でも気軽に情報をネットにアップできる時代の弊害でしょう。
かくいう私も、他人様にご覧いただけるようなブログを書く才能も無いのにアップしちゃってるわけで、昔なら、密かに日記を認めていたことでしょう。
何れにしろ個人が極く安いコストで情報を広く発信できる時代には、受ける側にその品質を見極める能力が要求されます。
今までなら新聞や雑誌、TVなどで一度情報がスクリーニングされ劣悪なものを除去出来ましたが、いつの間にかそれらの媒体が恣意的に情報を流すことで世論をコントロールできることを知り、権力機構に成り下がってしまいました。
ひとたび権力の味を知ってしまったマスメディアが見識を取り戻すことは、ほぼ不可能と思われますから、各人が今まで以上に勉強をしなければいけないという酷く大変で忙しい時代に入っているということです。

食後に落花生とお茶をいただき、母の居間でプレシネを観ました。
初めて見る映画で「The Professionals」1966年のアメリカの西部劇でしたが、何時ものごとく白河夜船でストーリーが良く掴めませんでした。
それでもクラウディア・カルディナーレが酷く綺麗で、彼女を観ているだけで、この映画を観る価値がありました。
思えば人気女優になれる女性は数万人に一人なわけで、演技力もさることながら美貌が何と言っても問われるわけで、それを愛でるってのは当たり前の事であります。

昨日、妻に付き合って、大磯から二宮まで歩いたので足が痛く、無理をすると膝を痛めると思い、自転車で国府分館まで行き、Miles Davis「 Kind of Blue」を借りましたが、この人「青」が付く題名のアルバムが多いですね。
それと「Coltrane Time」「Cannonball Adderley Quintet in Chicago」を借りました。
そのまま二宮の図書館まで走り、Red Garland「Complete at the Prelude 1.2.3」を借りて帰ってきました。
図書館は、午前中に予約すると午後に揃えておいてくれるのですが、結構大変だと思いますが、本当に有り難いことで、その気になれば一日二回借りられます。
レッド・ガーラントは好みのピアニストで、古いスタイルのJazzPianoらしいのですが、多分一番好きなピアニストで、変な緊張感が無く、上手いだろうって感じも無く、何時も楽しい気分にさせてくれる演奏です。
うちの母も、いかにも上手いだろうって鼻にかけて謳っている五木ひろしが大っ嫌いで、TVに出て来ると消してしまいますが、その感性が遺伝しているのかも知れません。

6時前に風呂に入り、ゆっくりと湯船に浸かりました。
風呂が好きなのは父譲りで、隠居場所は湯河原にして、死ぬまで毎日温泉に入るのを理想としていましたが、家人の反対で実現しませんでした。
海外などへ長期出張していると、内風呂に入ってゆったりと湯船に浸かると、帰ってきたなあとしみじみと思うもので、棄てたもんじゃありません。
晩飯は鰺の刺身、切り干し大根煮、ブロッコリー、クリームシチュー、昼にTVで観た栗原はるみ考案の大根と海老の揚げ春巻きでした。
栗原はるみは素材の味わいを大事にしてけれんを使いませんが、素材の切り方に拘るのが特徴だと思います。
大根を千切りよりやや太めに切り、塩をしてからきつく絞り、海老と共に紹興酒などで軽く味付けをして、春巻きで巻いて揚げる料理です。
TVではもう一品、大根を5㎜角に切り、塩をしてきつく絞り、溶き卵をフライパンに流し込み、ケチャップを塗り、大根をちらし、チーズを載せて少し蒸し焼きにする、ピザと命名していた料理がありました。
調理をするときの大根の欠点は、水が出ることで、これを塩で水を出し、きつく絞ることで、使える素材にしているわけです。
でもそれなら風味は変わるけど、干した大根を使って同じことをやったら、もっと面白いんじゃないかと妻と話しをしました。
妻は揚げ物が大好きで、しかも栗原はるみの信奉者なので、随分入れ込んで早くに作ってあったので、大根から水分が出ていたのと冷たいので味が落ちていて、オーブンで春巻の皮がパリッとなるまで焼いたら実に美味しくいただけました。
「夜明け前」純米をチロリで燗にして、つい3杯吞んじゃいました。

7時から好みの松下奈緒さんの京料理の案内の番組を観て、半から「美の壺」着物、その後、大根を風呂吹き大根用に処理してストーブに掛け、9時から「新日本風土記」新潟、鈴木牧之「北越雪雪譜」の案内をしながらやっていて、高校時代この本を読んで雪国の生活を想ったことを思い出し感慨深かったです。
10時からNHKのドラマ、これ面白かったです。
JKがおたすけアプリをスマホにインストールしたら、変なオジサンがおたすけが必要な時に現れて助けてくれるお話でした。
オジサンは砂煙を上げて走って来るのですが、超人的なパワーで頭脳も明晰、人間の姿をしていましたが、異界の住人です。
その後は、一番楽しみにしている「ドキュメンタリー72時間」、伊東にあるテーマパークで、元植物園の東京ドームほどの広さの所に、廃業した各地のもろもろの展示物やコレクションを集めたガラクタのパノラマパークのようなもので、酷く面白かったです。
もちろんブランデーグラスにたっぷりとシャトーボーロンVSOPを注いで啜りながら飲んでいましたが、何せ長丁場、2杯が3杯になりすっかりいい気分で完全に出来上がってしまいました。

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