キュヴェ タカ/cuvee taka 「酔哲湘南日記」

新鮮な山海の恵みを肴に酒を吞み、読書、映画・音楽鑑賞、散歩と湘南スローライフを愉しんでいる。 

2008年 輸入スティルワインの市場構造       

2009年04月14日 | Weblog
今年もWANDSからデータが送られてきました。昨秋からの不況と円高でワイン市場がどの夜に変化しているのかとても興味のあるところです。

全体の販売量は101.6%と微増しており、業務用と家庭用の比率はほぼ変わらず4:6、売れ筋ワインの価格帯は500円超~1,500円未満が72%を占めており、500円超~2,000円未満の価格帯が前年100%以上となっています。

フランスを見ますと総販売量が5,600,000ケースと昨年の5%減、業務用:家庭用=40:60で業務用が4ポイント増えています。500円超~1,500円未満の構成比が57%、1,000円超~2,000円未満の価格帯が前年より増加しています。

イタリアは、総販売量が2,569,000ケースとほぼ昨年並み、業務用:家庭用=53:47、500円超~1,500円未満の構成比が69%、1,000円超~3,000円未満の価格帯が前年より増加しています。
フランスと較べて、業務用の比率が高いことが分かりますが、ここへ来て喧伝されている業務店の不振について、この時点ではまだ数字に表れていないようです。

アメリカについては、総販売量がほぼ横ばいの2,096,000ケース、業務用:家庭用=36:64、500円超~1,000円未満の構成比が81%というのが特徴的です。

チリについては、総販売量が1,450,000ケースと前年対比で126%と伸びています。業務用:家庭用=28:72と圧倒的に家庭用として支持されています。500円超~1,500円未満の構成比が93%です。

スペインについては総販売数量が980,000ケースと前年対比105%、業務用:家庭用=29:71と家庭用が圧倒的に多いのですが、昨年から較べて業務用が4ポイント伸びており、スペインバールの流行が未だ続いているのでしょうか。500円超~1,500円未満の構成比が83%です。


オーストラリアは総販売量880,000ケースと前年対比103.5%、業務用:家庭用=37:63ですが業務用が2ポイント増えています。500円超~1,500円未満の構成比が90%で、500円超~1,000円未満の価格帯が前年対比113.2%と増えています。

ドイツは総販売数380,000ケースで前年対比90.5%です。

アルゼンチンは、240,000ケースで前年対比160%と急激に伸びました。業務用:家庭用=32:68となっており、業務用が1ポイント減っています。500円超~1,500円未満の構成比が86%で同時にこの価格帯の前年比増が顕著です。

業態別の推移ですが、業務用酒販店、スーパー、ディスカウントが伸び、家庭用酒販店、コンビニエンスストアが減っています。

今回のデータで、チリ、アルゼンチン、ポルトガルが伸びていることが分かりましたが、その他の傾向については、2008年の前半と後半で環境が変わったため、現在の状況を掴み難くなっております。総体に業務用:家庭用では業務用が伸びていますが、果して今もそれが続いているのかどうかは分かりません。アグリの戦略としては、チリ、スペインワインの1,500円までのワインを引き続き家庭用市場に案内すること。アルゼンチンの1,500円までのワインも今でも注目されているので、家庭用市場に新に案内することでしょうか。実感としてオーストラリアの¥780ワインの売れ行きが伸びているように思います。
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