キュヴェ タカ/cuvee taka 「酔哲湘南日記」

新鮮な山海の恵みを肴に酒を吞み、読書、映画・音楽鑑賞、散歩と湘南スローライフを愉しんでいる。 

僕は縄文人だ

2018年01月25日 | Weblog
「なぜ日本売りは起きたのか」を読了した。
90年代半ばから起こった事象についての解説が書かれていたが、西部邁の幾冊の本を読んできたので、具体的に物事をどう考えれば良いのかについて書かれていて分かりやすかったし、一貫した考えが既にこのときには固まっていたことがわかる。
僕は若い頃から営業畑を歩き、たまたま業績が良くて、そのまま何の考えもなく雇われ経営者になったが、単なる馬鹿だったなあと思っている。
西邊邁との邂逅がもう少し早かったら、世の中を劇的に変えたってことも無いだろうが、もう少しましなことが出来たろうと思うと、残念な気がする。
まあ、「言論は虚しい」が西部の最後にたどり着いたところなんで、虚しさという点では同じなのかもしれない。
西部の自死は、人間は短い時間を大したこともせずに生きて死んで行くだけなら、せめて自分で死を選びたい、そういう事だったような気もする。
西部は、「命より大切なものがある、それは個人が存在するための前提である家族と共同体、国柄ネイションフッドであり、歴史と伝統による慣習により成り立っている」こう言い続けた。

起きたのはいつもの通り7時半、大寒だけに寒いが衣料品が良くなったのか、気候変動で暖かくなっているのか昔のように寒くない。
風呂に入って朝飯を食べるが別に暖房の必要を感じないが、家人が後から来てストーブを点けると点け始めが臭いから、風呂に入る前に点けて換気扇を回しておく。
20分ほど風呂に入り出てくると、やかんのお湯も沸き12畳の台所がいい具合になってる。
おでんの残りにウインナーソーセージを入れて、ボロニアソーセージを切り、野菜は数日前に漬けた白菜を樽から出した。
前回の白菜漬は塩が甘く台所の外の貯蔵庫に置いたので、塩が上がるのに時間がかかった。
今回は塩を強くして、台所に置いたので温度も高く、見事に漬かっていて美味かった。
漬かり始めの白菜は、新鮮で甘くサラダのようにたくさん食べられて、冬の野菜不足を補ってくれる。
この後、乳酸発酵が進むと酸味と旨味が出てきて、また別の美味さを味わえる。
白菜を250円で買って、昆布と唐辛子と塩は、よくは知らないが100円程度のものだろう、低価格でいとも簡単に作れて美味いのだからやらない手はない。

10時過ぎまでPCを眺め、北に向けて散歩に出る。
何時ものように葛川沿いを歩くが、今日は鴨がずいぶんたくさん泳いでいた。
冬の鴨は見るからに美味そうで、昔、友人に神田の偏屈なオヤジがやっている店に連れていかれ、天然の鴨を別の客が鍋にしていて、そのおこぼれをオヤジから頂戴したが、偏屈なオヤジも美人には弱かったなと思い出した。
友人は妙齢の美人だった。
僕は女性は美人か面白い人が好きなので、親しい女性に美人が多い、そのため寅さんの気分が良く分かるんだな。

JA湘南で蜜柑2袋、菜花を買う。
WAKWAKで鶏ガラスープの拉麺、梅干、原木椎茸を買う。

昼飯は、昨夜大量に準備されてあった八宝菜の材料で五目うま煮そばを作った。
海老、烏賊、豚肉は、紹興酒をふりかけ片栗粉をまぶし既に炒めてあり、白菜の芯と玉葱、白菜の葉、木耳、エリンギ、下茹でした人参、鶉の卵があったので、長葱を切り、一気に炒め、片栗粉でとろみをつけて茹であげた拉麺にのせて食べたが、こんなに美味いものかと感心した。
よく中華屋で料理人が同じように下処理された材料を中華鍋に火の通り難いものから順番に入れて一気に炒めるのを見事なもんだなあと見とれていたが、これで火力が強かったらもっと気分良く美味いのが作れるなあと思う。
定年後、台所を改造して料理に凝るご同輩の気持ち、実によく分かりますぜ。

プレシネは「The Man Who Would Be King」1975年英・米映画で、昨日に引き続きショーン・コネリー主演だったが、アナザーストーリーでも「007」についてやっていたが、最近のNHKは番組を面でとらえて組み立てている。
「城崎温泉についても、幾つかの番組で取り上げているが、視聴率を稼ぐために公共放送がこの手法を採っていいのだろうかとも思う。
映画だが、二人の仲のいい退役イギリス兵、ショーン・コネリー扮するドラボットとマイケル・ケイン扮するカーネハンが、インドで密輸や詐欺、窃盗などをしていたが、新聞記者のキプリングから時計を盗むが、フリーメイソンであることが分かり慌てて返す。
キプリングが二人の悪事のたくらみを密告して、二人が拘束されるがフリーメイソンであることで釈放に向かう。
その後二人は、カフィリスタンの王様になる計画を立て、キプリングから地理的な情報を得て、出発前に女と酒は絶つとの契約をキプリングを立会人として結び、彼からフリーメイソンのメダルをもらい、アフガニスタンを越えて山岳地帯の彼方にあるカフリスタン国へ向かい、そこで英国式軍事訓練を施し近隣の主民族を統合してドラボットが王様になる。
キプリングからもらったメダルがかつてその国を統治したアレキサンダー大王の末裔の証となり、神として崇められ財宝を受けとることになる。
だが、現地の女を王女に迎える際に人間であることが露見し、ドラボットは殺され、カーネハンは磔になるが、奇跡的に生き延び、王冠を被ったドラボットの首を土産にキプリングの元に持ち帰り、事の顛末を話す趣向になっている。
こういった物語の構造が好きだなあ。
この間観たハサミの手を持ったロボットの物語の構造も一緒で、この手法を使うと荒唐無稽な嘘話がリアリティを帯びるんだな。

遊んでばかりではいけないので、本の整理を行う。
何があるのか本の山をひっくり返して見ているのだが、家の各所の収納場所に作家別・項目別のコーナーを設けたので、そこに該当するものが出てくると運んでいる。
これが頭にも身体にも適度な刺激と運動になっているような気がして楽しくないこともない。
本の題名を見ると内容を思い出すものや、項目を見ると内容が類推できるものがあり、何だか一遍に大量の読書をしているような気分になるのも嬉しい。

外が暗くなってきたので、佳境を迎えている相撲を観る。
平幕の栃ノ心に優勝争いの期待をかけなければいけないのが寂しいが、どうにか勝ってくれたので優勝の興味が継続した。
しかし今場所の栃ノ心の身体の充実は凄いね、外人にしては尻から太股にかけての下半身が充実していて、腕っぷしの強さは角界NO1かも知れないくらい定評がある。
結びで鶴竜が負けて星が5分になったので、明日の相撲を意識しなきゃいいんだがね。

晩飯は手巻き寿司だった。
鮪、卵焼き、干瓢、かっぱ、帆立と何時目より少なく、ようやく妻は量から質に転換したのかも知れない。
子供たちもこのセレクションに評価をしたので今後改まるかもしれないなあ。
鮪の質がよく、卵焼きはお得意なんでたいがい美味い、干瓢も上手く煮えていて、何時もやれば失敗はなくなるだろう。
上の息子が干瓢が好きだと前回言っていたので、今回いつも嫌がっている干瓢を作ったのは間違いない。
そして今回娘が、今日は何時もの養殖の白身の魚や海老が無いのがいいと言ったので、次回からはこのパターンになる可能性が大いに高まった。
一人、「白鶴純米」と「松竹梅純米大吟醸」を燗にして呑んだ。
テレビを観ながら、昼に買った原木椎茸をストーブで焼いたが絶品だった。
この人が作る椎茸は身が厚くて見るからに美味そうだが、この時期だと温室栽培かも知れないが、冬の椎茸は成長が遅く味が濃縮していてさらに美味い。

テレビでは黒田あゆみが司会をして弥生時代の食生活についてやっていたが、赤飯を食い、猪と中国伝来の豚を掛け合わせた豚の養豚をしていたらしい、生野菜、果物、ドングリなどの木の実を食べ、海女海士がいて貝も常食していて、少量多品種の現在の和食の原型が出来上がっていた。
縄文人と弥生人は、夫々顔の堀が深い、浅い、目が二重、一重、髪の毛が縮れ毛、直毛などの差があるが、決定的なのは口を動かさずウインク出来るのが縄文人とのことだ
コメント
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