全仏オープン ロジャー・フェデラー総括-1


  フェデラーがツイッターを先週末に始めたことは大きな話題になりました。どういう心境の変化があったのでしょうか。一説には、なりすましの偽アカウントを防止するためだということです。そういえば、フェイスブックでもなりすまし事件がありました。

  開設後6時間でフォロワーが10万人を突破し(もちろん閲覧だけしている人を含めるともっと多い)、開設して3日経った現在のフォロワーは23万人を超えています。

  Ask Me Anithingという双方向の交流サイトで、フェデラーがリアルタイムでファンの質問に答えるということを、フェデラーはツイッターで開始30分前に告知しました。不意打ちですが、そうでないとアクセスが殺到して、最悪の場合サーバーがダウンしかねません。

  45分間という限られた時間のせいで、答えている質問と答えていない質問があるものの、こういうサイトならではのくだらない質問にフェデラーが律義に答えているのが面白いです。


  ファン:やあ、ロジ(←フェデラーの愛称)。ロジって呼んでいい?
  フェデラー:もちろんだよ。

  ファン:試合の前には何をしますか?
  フェデラー:1.時間どおりにコートに着く。これ大事。そうすると試合に遅れない。2.ウォーミング・アップをして30分ほど練習する。3.軽い食事をとる。パスタとか。(←出た!炭水化物大好き男フェデラー)4.足首にテーピングをする。5.ストレッチをする。6.ウォーミング・アップをして、そして試合。

  ファン:どうやったら自分の股間を打たずに股抜きショットができるんですか?
  フェデラー:今まで痛い目に遭ったことはないよ。だからこれからも続けるよ。

  ファン:ジレットのCM(←フェデラーが男性の頭の上に置かれた缶をサーブで吹っ飛ばす)は本物?
  フェデラー:練習の賜物だよ。良い子のみんなはおうちでマネしちゃダメだお。

  ファン:どうやって髪を完璧なフッサフサ状態に保ってるの?
  フェデラー:そんなこと全然ないよ。みんなと同じように日々格闘しているよ。でも(褒めてくれて)ありがとう。

  ここから真面目な質問が入ります。

  ファン:片手バック・ハンドの衰退についてどう思う?ほとんどの選手が両手バック・ハンドなのは、そのほうが確実でパワフルに打てるから?
  フェデラー:僕は片手バック・ハンドを見るのが好きなんだけど、両手バック・ハンドが明らかに主流になりつつあるね。ベースラインからの打ち合いメインのテニスが多くなっているからね。

  ファン:(先々週のイタリア国際でフェデラーが空振りした映像について)あなたのリアクションは?
  フェデラー:野球ファンのみんなに。「ワンストライク!」

  ファン:写真で見ると、あなたはいつもラケットがボールを打つ瞬間をしっかり見ていますね。ボールを打つときの腕も完全にまっすぐに伸びています。この技術を身につけられる方法はありますか?
  フェデラー:写真を見ると面白いんだよね。おかしいことだけど、僕は意識的にボールをしっかり見ようと思っているわけじゃないんだ。でも君は正しいと思うよ。これはただ単に習慣で、教えられたとおりの方法でやっているに過ぎないんだ。

  ファン:試合前の緊張にどう対処していますか?なにか特別なことをやっているのですか?それともひたすら訓練で克服しているのでしょうか?
  フェデラー:面白いことに、決勝よりも初戦のほうが緊張することが多いんだよ。初戦の日には、(自分のコンディションに)より多くの疑問を抱えているから。これは説明するのが難しい。でももちろん、大きな試合が自分を待ち構えているときには、もっと不安になってしまいがちだよね。僕は特別なルーティンをすることはないよ。試合前にするいつものルーティン以外にはね。それで落ち着くし集中できるよ。

  ファン:スクワットは何回するの?
  フェデラー:分かんないなあ。次に気をつけてみるね。

  ファン:他にどんなスポーツをしますか?どのくらいの頻度でそれらのスポーツをしているのですか?
  フェデラー:スカッシュ、スキー、サッカー、卓球をするのが好きだよ。引退したらアイス・スケートを習って、アイス・ホッケーをやりたいんだ。アイス・ホッケーは僕が観戦するのが好きなスポーツの一つだから。

  最後に、フェデラーはすごいなと思ったのがこれ。

  ファン:これから欲しいと思っている記録または業績は何?
  フェデラー:どんな記録でも歓迎。ウィンブルドン選手権優勝8回、ATPワールド・ツアー・ファイナル優勝、そして世界ランキング1位復帰。

  「今季はいまだ無冠」とかメディアに叩かれてるのに、フェデラー本人は全然気にしてないのね。


 1回戦 対 パブロ・カレーニョ・ブスタ(スペイン)

   6-2、6-2、6-3

  試合開始予定時間(現地時間26日午後2時半、日本時間同日夜9時半)直前に気づいて、あわてて観ました。大会初日、しかもなんとかっていう名前の最も大きなコート(ごめんね相変わらずいいかげんで)での、男子シングルスでは最初の試合だったようです。

  フェデラーはポワント・ワーク、パ、ポール・ド・ブラ、ジュテ、ピルエット、フェッテがすばらしく……あ、これ、テニスの話題だった。フェデラーはフット・ワーク、フォア・ハンドとバック・ハンドのリターン、ボレー、ドロップ・ショット、スマッシュ、サーブなど、みなすばらしかったです。

  凡ミスもほとんどなく、ブレーク・ポイントを握ると確実に決めました。試合時間は1時間半弱。すべての試合がみなこのような短時間で済んでくれると、観るほうは非常に助かります。

  カレーニョ・ブスタはところどころで良いプレーを見せましたが、フェデラーの敵ではありませんでした。まだすべてにおいて未熟な感じです。でも、第1セット第6ゲーム、5-0になったところで、フェデラーのサービス・ゲームをブレークして意地を見せました。次の自分のサービス・ゲームも守って2ゲームを取りました。

  ところが、第2セットに入ると、もう集中力とスタミナが切れてしまったようでした。第1セットから凡ミスが多かったのですが、更に増えました。若いからといって(カレーニョ・ブスタは21歳)スタミナがあるとは限らないみたい。

  試合直後、コートでのフェデラーへのインタビューはフランス語で行われました。フェデラーのフランス語、相変わらずステキ


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