風の中には虫がいるが、この虫は風雲に乗る“たつ=龍”のことだ。
この虫が動くので風が吹くのだろう。いなくなると風が止み、凪(なぎ)になるのだ。
なるほどと思うが、日常生活ではさほど意識もしない出来事だろう。
ところが、ウニやナマコを磯舟で漁をする時になると、この風と凪の微妙なバランスが、出漁の目安になるのだ。
12月10日から解禁になったウニとナマコ漁、波打ち際からおおよそ30メートル以内の近海で行う漁なので、微風ならいいが少し風が吹いてくると、波が立ち、小さな舟は揺れて漁は困難になる。
大きな水中眼鏡で海をのぞきこんでいるので、舟が揺り動くと眼鏡が顔にぶつかり、舟べりに胸を打つし、舟酔いもしやすくなるのだ。
「冬の海 ひねもすのたり のたりかな」
そんな願いを心に秘め、朝早くから出漁の合図を待っているのだ。
出漁を決定する漁師を“旗持ち”という。
昔は旗竿に旗を掲げ、出漁したからだ。
今は鉄塔の上の回転灯が回ると、出漁中止だ。
回転灯が回らないと、出漁1時間前に「本日出漁」の無線放送が流れる。
暗闇の村は、一斉に漁師のトラックが港に向かって走り出し、戦闘開始の準備が始まるのだ。
以前、出漁時には「軍艦マーチ」が港に流れたという。さぞかし士気は上がったに違いない。先人たちには実におおらかな人が多かったようだ。
クラッシック・演歌・カンツォーネ・R&B、リクエストで、流してほしいものだ。そうすると少しは寒さも和らぐだろう。
※石楠花も直立不動の寒さかな 三等下

ところで、岩や砂の保護色で、身を潜めるナマコを探すのは、なかなか難しい。
ナマコという漢字は、海のネズミで海鼠だ。姿かたちはそのようだ。
ほとんど動かずにプランクトンだけを食べているように思う。腸が長く、それが“このわた”という、酒の珍味になる。
ウニと“このわた”の肴であれば、今でも日本酒なら一升はいける自信はあるぐらいの優れものだ。
この海鼠、敵から襲われたらどうするのかと思ったら、その腸を吐き出しそれを敵が食べてる隙に移動するという。もし身体の一部をちぎられても、IPS細胞のように、再生するという優れものらしい。
下等な生き物と思っていたが、実はそうではないということを知った。
ウニもナマコも、縄文時代の人も食していたような気がする。
これだけの肴があったなら、もちろん縄文酒もあったに違いない。
丸木舟がプラスチック舟になっただけで、寒さの中の漁と漁法は、さほど縄文時代とは変わりないだろう。
漁から帰ってから隣町の縄文露天風呂に入り、夜、船頭さんからいただいた、ウニとナマコを肴に酒を飲む。
我がサーフ・サイドも「蕗のとうが咲く前にOPENします」と、張り紙をした。
それまではしばし文明社会と縄文時代を行き来し、鋭気を養おうと思っている。
ナマコは海底でじっとしていて、無駄なエネルギーを使わないそうだ。
「世の中をかしこくくらす海鼠哉」
子規がそう歌っている。
この虫が動くので風が吹くのだろう。いなくなると風が止み、凪(なぎ)になるのだ。
なるほどと思うが、日常生活ではさほど意識もしない出来事だろう。
ところが、ウニやナマコを磯舟で漁をする時になると、この風と凪の微妙なバランスが、出漁の目安になるのだ。
12月10日から解禁になったウニとナマコ漁、波打ち際からおおよそ30メートル以内の近海で行う漁なので、微風ならいいが少し風が吹いてくると、波が立ち、小さな舟は揺れて漁は困難になる。
大きな水中眼鏡で海をのぞきこんでいるので、舟が揺り動くと眼鏡が顔にぶつかり、舟べりに胸を打つし、舟酔いもしやすくなるのだ。
「冬の海 ひねもすのたり のたりかな」
そんな願いを心に秘め、朝早くから出漁の合図を待っているのだ。
出漁を決定する漁師を“旗持ち”という。
昔は旗竿に旗を掲げ、出漁したからだ。
今は鉄塔の上の回転灯が回ると、出漁中止だ。
回転灯が回らないと、出漁1時間前に「本日出漁」の無線放送が流れる。
暗闇の村は、一斉に漁師のトラックが港に向かって走り出し、戦闘開始の準備が始まるのだ。
以前、出漁時には「軍艦マーチ」が港に流れたという。さぞかし士気は上がったに違いない。先人たちには実におおらかな人が多かったようだ。
クラッシック・演歌・カンツォーネ・R&B、リクエストで、流してほしいものだ。そうすると少しは寒さも和らぐだろう。
※石楠花も直立不動の寒さかな 三等下

ところで、岩や砂の保護色で、身を潜めるナマコを探すのは、なかなか難しい。
ナマコという漢字は、海のネズミで海鼠だ。姿かたちはそのようだ。
ほとんど動かずにプランクトンだけを食べているように思う。腸が長く、それが“このわた”という、酒の珍味になる。
ウニと“このわた”の肴であれば、今でも日本酒なら一升はいける自信はあるぐらいの優れものだ。
この海鼠、敵から襲われたらどうするのかと思ったら、その腸を吐き出しそれを敵が食べてる隙に移動するという。もし身体の一部をちぎられても、IPS細胞のように、再生するという優れものらしい。
下等な生き物と思っていたが、実はそうではないということを知った。
ウニもナマコも、縄文時代の人も食していたような気がする。
これだけの肴があったなら、もちろん縄文酒もあったに違いない。
丸木舟がプラスチック舟になっただけで、寒さの中の漁と漁法は、さほど縄文時代とは変わりないだろう。
漁から帰ってから隣町の縄文露天風呂に入り、夜、船頭さんからいただいた、ウニとナマコを肴に酒を飲む。
我がサーフ・サイドも「蕗のとうが咲く前にOPENします」と、張り紙をした。
それまではしばし文明社会と縄文時代を行き来し、鋭気を養おうと思っている。
ナマコは海底でじっとしていて、無駄なエネルギーを使わないそうだ。
「世の中をかしこくくらす海鼠哉」
子規がそう歌っている。