寒風吹きすさむ北の漁村に、立候補者の連呼が響き渡る。
前日民主、昨日は自民だ。自民単独過半数確実などという報道が流れれば、連呼の声も自民の音量が高く聞こえるのは、気のせいであろうか。
前浜の今年は、近年にない大不漁だ。漁師やその家族は、浜の景気が悪い腹立ちを、政権与党のせいにしやしないかと、そんな単純な思いにも駆られる。
民主の候補は現職だが、選挙区外の農村部からの落下傘候補だ。
片や自民は、函館とは歴史的につながりのある、漁師町、松前の元町長だ。
港函館の漁民たちは、どちらが組み易し、と思うのだろうか。などと、漁師の気持ちになって考えてしまう。
民主の候補は、大間原発反対を唱えているが、党が推進を決めたのは、漁場が津軽海峡の漁師にとって、国が喧嘩を売ったようで絶対不利だ。
対する自民の候補は、原発ゼロを口にするが、争点をぼかしている。
自民の総裁が主張する、憲法改正、自衛軍の保持と来れば、ジャンプは核兵器保有と来るのは必至だ。
例えどちらに入れても、大間原発は建設中止にならないだろう。
私たち函館の有権者にとって、今回ほど命の危険を意識する選挙はない。
つまり今回の選挙は、やがて起きるだろう原発事故と直結してくる感じがするからだ。
※まるで山脈のような雪雲だ。

そんな中、ふと遠い記憶がよみがえって来た。
近隣の町での交通事故の話だ。事故にあった男性が入院し、事故を起こした女性が見舞いに出かけた。神のいたずらかどうか知らないが、お互い夫婦者だったにもかかわらず、駆け落ちしたという事件だ。
この場合、事故は偶然だったが、二人が出逢うというのは必然だったのではないか。
必然がちょっと離れて生活していて、それが偶然(事故)により、必然たらしめたという他に、考えようがないような事象だ。
事故という偶然は、必然を呼び出すための、重要な要因ではないだろうか。
私も過去に起こした交通事故を冷静に分析すれば、事故を誘引する要素は少なからず自分の心に、目立たぬよう発生していたのは自覚している。
この駆け落ちの二人、お互いに夫婦間に亀裂が入っていたというよう要因があり、偶然が必然を引き寄せたのではないだろうか。
そんなことを思い出しながら、現在建設中の大間原発を比較してみた。
世界初のフルMOK燃料を使用する、実験炉ともいうべき未熟な原子炉。
私たちの一票で、世界最大級という原発事故の必然性は、より現実味を帯びてくるのだ。
一票の重さが、これほどまで私たちにのしかかる選挙は始めてである。
原発事故という悪魔の誘惑に手を貸さない強い精神が、「清き一票」といわれる所以なのかもしれないと思う、風が出始めたため今日もウニ漁が中止になった、寒い朝である。
投票日まで、カウントダウンが始まったようだ。
カウントダウンの鐘を打ち鳴らしているのは、悪魔か、はたまた天使か。
前日民主、昨日は自民だ。自民単独過半数確実などという報道が流れれば、連呼の声も自民の音量が高く聞こえるのは、気のせいであろうか。
前浜の今年は、近年にない大不漁だ。漁師やその家族は、浜の景気が悪い腹立ちを、政権与党のせいにしやしないかと、そんな単純な思いにも駆られる。
民主の候補は現職だが、選挙区外の農村部からの落下傘候補だ。
片や自民は、函館とは歴史的につながりのある、漁師町、松前の元町長だ。
港函館の漁民たちは、どちらが組み易し、と思うのだろうか。などと、漁師の気持ちになって考えてしまう。
民主の候補は、大間原発反対を唱えているが、党が推進を決めたのは、漁場が津軽海峡の漁師にとって、国が喧嘩を売ったようで絶対不利だ。
対する自民の候補は、原発ゼロを口にするが、争点をぼかしている。
自民の総裁が主張する、憲法改正、自衛軍の保持と来れば、ジャンプは核兵器保有と来るのは必至だ。
例えどちらに入れても、大間原発は建設中止にならないだろう。
私たち函館の有権者にとって、今回ほど命の危険を意識する選挙はない。
つまり今回の選挙は、やがて起きるだろう原発事故と直結してくる感じがするからだ。
※まるで山脈のような雪雲だ。

そんな中、ふと遠い記憶がよみがえって来た。
近隣の町での交通事故の話だ。事故にあった男性が入院し、事故を起こした女性が見舞いに出かけた。神のいたずらかどうか知らないが、お互い夫婦者だったにもかかわらず、駆け落ちしたという事件だ。
この場合、事故は偶然だったが、二人が出逢うというのは必然だったのではないか。
必然がちょっと離れて生活していて、それが偶然(事故)により、必然たらしめたという他に、考えようがないような事象だ。
事故という偶然は、必然を呼び出すための、重要な要因ではないだろうか。
私も過去に起こした交通事故を冷静に分析すれば、事故を誘引する要素は少なからず自分の心に、目立たぬよう発生していたのは自覚している。
この駆け落ちの二人、お互いに夫婦間に亀裂が入っていたというよう要因があり、偶然が必然を引き寄せたのではないだろうか。
そんなことを思い出しながら、現在建設中の大間原発を比較してみた。
世界初のフルMOK燃料を使用する、実験炉ともいうべき未熟な原子炉。
私たちの一票で、世界最大級という原発事故の必然性は、より現実味を帯びてくるのだ。
一票の重さが、これほどまで私たちにのしかかる選挙は始めてである。
原発事故という悪魔の誘惑に手を貸さない強い精神が、「清き一票」といわれる所以なのかもしれないと思う、風が出始めたため今日もウニ漁が中止になった、寒い朝である。
投票日まで、カウントダウンが始まったようだ。
カウントダウンの鐘を打ち鳴らしているのは、悪魔か、はたまた天使か。