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函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
目の前の太平洋からのメッセージです。

選挙と原発

2012年12月11日 13時07分20秒 | えいこう語る
昨日、午後5時頃、我が村が部分的な停電にみまわれた
風もなく雪も降っていないのに、事故原因はわからない。
私たちのような小さな地域でも、電気の配線系統はいくつかに分かれているようだ。事故の時、対処しやすいということなのだろう。
私の周辺は30分ほどで復旧したが、他は1時間以上も停電した。
私の町会も3分の2ほど停電しているので、老人家庭を見回った。
停電では電気ストーブは使えない。ロウソク一本で、衣服を着込み不安がっている老夫婦がいた。
近くのお寺から、ポット式ストーブを借りて暖を取ってやったが、電気の無い過疎の村は、さながら、作家・横溝正史のおどろおどろしい世界だ。
玄関を開け「とうさん・・・かあさん・・・大丈夫か」と叫ぶ。部屋は真っ暗で応答が無い。
老夫婦のことだ、たぶん耳が遠いに違いない。さらに大きな声で叫ぶ。
「とうさん・・・かあさん・・・」
ところがとうさん、何かを探すために歩き回り、私のすぐ右側に立っていたのだ。
「ぎゃー」という声を上げたかどうかは定かではないが、私の身の毛が完全によだったのだ。過疎の村の停電は、まさしく恐怖そのものなのだ。
※隣の老夫婦からもらったカニシャボテン。暗い世にあって、シルクのような光沢の白い花が咲いた。


マスコミ報道では、どうやら自民党が単独過半数の勢いを示している。
“経済優先”を国民は選択し、“原発推進・憲法改正”を容認するようだ。
原発推進で停電はなくなりそうだが、大間原発が完成し運転稼動でもしようものなら、周辺の私たちは、電気がこうこうと照らされようが、心は闇の世界へまっしぐらだ。
8年程前に函館市と合併した時、私たちの地域にも光回線の導入の話があったが、市の負担率が大きいということで頓挫した経緯がある。
だがつい最近、関連法律が改正されたのかどうか定かではないが、急遽光回線の工事が始まったのだ。その作業車のナンバーは、なぜか本州ナンバーだ。
先日、民主党の細野原発担当大臣が来函し「自民党の時は、40年も北海道に新幹線を持ってこれなかった。私たちはすぐやった」と、街頭で大声を上げたという。
経済は底冷えし、さらに今年の冬は異常気象の様相を呈している、荒れ模様の我が北海道。そこにきて、計画停電の準備をさせるかのような停電。
部屋の電気を消し、ロウソクの灯りの中で全神経を集中し考えた。
「新幹線札幌延伸」・「光回線工事開始」・・・?
こんなのがロウソクの炎の中に見えた。
それらと引き換えに、泊原発再稼動を承認したはるみ知事の笑顔と、その後ろにかすかではあるが、函館のとしき市長らしき笑顔が見えたような気もした。
「人間の魂は、かつて真理の国にいて真理をはっきり見ていたが、今や現象の国に生まれて、真理をはっきり見る目を失った」
誰が言ったのか忘れていたが、今朝、私の古いノートを開いたら、そこに書いてあった。
プラトンだ。
マスコミの選挙報道で「プラプラトントン」になってしまい、真理眼がますます曇り続ける、今朝の私だ。
雪が舞い降りてきた。今日もウニ漁は中止だ。