菅氏が首相時代、福島原発対応時のことを書いた本を読んでいる。
P-109の「覚悟」という題の文章が、原子力発電所というものの本質を物語っている場面だ。
『3月15日になり、事態がますます深刻になり撤退やむなしという考えが出ていた。総理の判断を仰ぐということになった。私は事故が収束できない場合首都圏まで避難区域が拡大し、国家の存続が危ぶまれると認識していた。収束しなければならないが、そのためには人命の損失も覚悟しなければならないと考えていた。“作業員・従業員の命が第一”というのは平常時には正しい。しかし東電の作業員が避難してしまうと、大量の放射性物質が放出され、日本は放射能という敵に占領されてしまう。特にプルトニウム239の半減期は2万4千年だ。
もはや戦争だった。放射能との戦いなのだ。全面撤退は日本という国家の崩壊だ。チェリノブイリは、有無を言わさず命令で動く軍隊を持っていたから、その人たちの命の犠牲が出ても、消火と石棺づくりができたのだ。我が国は、助かるか壊滅するか、二つに一つだ。「撤退はありえない」と私は言った』
※昭和30年代の昼食。こんなにおかずはなかったけど。このイモは厚沢部町の芸術作品ともいえる、メークインだ。春まで食べる分いただいた。

その菅氏、今回の小選挙区では落選し、比例で復活をした。
国民の命を必死で守った元首相のその選挙結果、心の中でどんな叫び声が発せられただろうか。
脱原発を公言しない自民党にあって、改憲と自衛軍の創設とは、単に外交や他国からの侵略を守るためではないように思える。
命を犠牲にして国家を守る存在を確保するのが、国家の有り様と思っていやしないだろうか。
安倍氏は、前首相時代にできず心残りなのは、靖国神社参拝だという。その真の目的は、ここにあるような気がしてきた。
「取り戻す・取り戻す・取り戻す」と、安倍氏は国民を洗脳するように叫んだ。
国家のために、命を捧げるような国民性を取り戻す、と叫んでいるのだろうか。
朝刊の一面には「危機突破内閣に」とある。
経済が疲弊し、自衛隊を軍隊に昇格し、国家の危機管理体制を強固にしようとする目論見は、以前世界中を恐怖に晒した誰かに、ちょっぴり似て来たような気がする
私がコント集団「ニュースペーパー」の脚本家だったら、二度目の首相の登場は、軍服にちょび髭をはやした設定にする。
誰かが何かをいうと、すかさず「ハイル・シンゾー」と右腕を高く上げるギャグばかり飛ばす、そんな役柄に。
菅氏に話は戻すが、比例区当選でテレビに出た時、その頭上に決して小さくはない毛髪の抜けた跡が見られた。
命の決断を迫られた、孤独な総理の一面を垣間見た感じがした。
P-109の「覚悟」という題の文章が、原子力発電所というものの本質を物語っている場面だ。
『3月15日になり、事態がますます深刻になり撤退やむなしという考えが出ていた。総理の判断を仰ぐということになった。私は事故が収束できない場合首都圏まで避難区域が拡大し、国家の存続が危ぶまれると認識していた。収束しなければならないが、そのためには人命の損失も覚悟しなければならないと考えていた。“作業員・従業員の命が第一”というのは平常時には正しい。しかし東電の作業員が避難してしまうと、大量の放射性物質が放出され、日本は放射能という敵に占領されてしまう。特にプルトニウム239の半減期は2万4千年だ。
もはや戦争だった。放射能との戦いなのだ。全面撤退は日本という国家の崩壊だ。チェリノブイリは、有無を言わさず命令で動く軍隊を持っていたから、その人たちの命の犠牲が出ても、消火と石棺づくりができたのだ。我が国は、助かるか壊滅するか、二つに一つだ。「撤退はありえない」と私は言った』
※昭和30年代の昼食。こんなにおかずはなかったけど。このイモは厚沢部町の芸術作品ともいえる、メークインだ。春まで食べる分いただいた。

その菅氏、今回の小選挙区では落選し、比例で復活をした。
国民の命を必死で守った元首相のその選挙結果、心の中でどんな叫び声が発せられただろうか。
脱原発を公言しない自民党にあって、改憲と自衛軍の創設とは、単に外交や他国からの侵略を守るためではないように思える。
命を犠牲にして国家を守る存在を確保するのが、国家の有り様と思っていやしないだろうか。
安倍氏は、前首相時代にできず心残りなのは、靖国神社参拝だという。その真の目的は、ここにあるような気がしてきた。
「取り戻す・取り戻す・取り戻す」と、安倍氏は国民を洗脳するように叫んだ。
国家のために、命を捧げるような国民性を取り戻す、と叫んでいるのだろうか。
朝刊の一面には「危機突破内閣に」とある。
経済が疲弊し、自衛隊を軍隊に昇格し、国家の危機管理体制を強固にしようとする目論見は、以前世界中を恐怖に晒した誰かに、ちょっぴり似て来たような気がする
私がコント集団「ニュースペーパー」の脚本家だったら、二度目の首相の登場は、軍服にちょび髭をはやした設定にする。
誰かが何かをいうと、すかさず「ハイル・シンゾー」と右腕を高く上げるギャグばかり飛ばす、そんな役柄に。
菅氏に話は戻すが、比例区当選でテレビに出た時、その頭上に決して小さくはない毛髪の抜けた跡が見られた。
命の決断を迫られた、孤独な総理の一面を垣間見た感じがした。