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函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
目の前の太平洋からのメッセージです。

有権者の意地

2012年12月04日 12時02分33秒 | えいこう語る
私は選挙権を得てから40数年経つ。
その中でも最も緊張を強いられる選挙が、今回の衆議院選挙だ。
我が函館市の対岸、下北半島大間町では、民主党が容認した原発が建設中だ。
対する自民党は、原発推進の大元締めだった。
第3極といわれる維新の党は、いずれは廃止するというような感じで、核武装を主張する国粋主義的な輩も出てきた。
函館市民としては、原発を即時停止しないこの3つの党は、命の安全のためには支持してはならないと思うのだが、有権者は3期目を狙う民主の候補か、自民の新人による保守奪還か、この二つで揺れているようだ。
有権者の大半が、福島原発事故後の今の状況では、原発はそのうち止まるに違いないと人任せに思っていれば、自民勝利もありそうだ。
さらに危険なのは、函館市長が国を告訴するので、大間は中止されるだろうと楽観視をする市民が多いと、危険極まりないのだ。
函館市長は、反原発とも脱原発ともいっていないからだ。
※目的を達成しないまま息絶えた鮭が、海の方に向かって横たわっているのは、過疎の村の淋しい風景だ。


民主は党の方針に従わず、大間反対を主張する現職候補だが、民主が票を大幅に減らし、政権与党から脱落しそうな状況を想定すると、民主・自民の連合政権が誕生する可能性も否定できない。
そうなると、民主の候補に票を入れても自民に入れても、大間原発は廃止にはならない。
そうであれば、市民は民主、自民どちらにも票を入れてはならないということになる。
だが、それ以外の党を選べば、間違いなく死に票になる。大間原発は断固阻止しなければ、死刑囚のように毎日脅えて暮らさなければならない。
市民は法を犯したわけではない。
国が国民に嘘をつき間違ったエネルギー政策を推し進めたため、騙された国民が死刑囚のように、脅える生活を余儀なくされてしまったのだ。
主犯者は、原発を国策とした自民党であり、福島事故以後も再稼動を目指す民主党なのだ。
だが、維新の会にも、その自民と民主からの脱藩者がいる。
まさしく、魑魅魍魎の政界なのだ。
ところで、大間町民の心境はいかがだろうか。
原発誘致の振興資金で裕福な暮らしを続けるか、時限爆弾装置のスイッチを自らセットするのかの、命の選択だ。
進むも地獄、退くも地獄。地獄の一丁目とは、大間町のことなのだろう。
近くには恐山もそびえ、この山には地獄の様子が再現されている。
プルトニュウムは、冥王星(プルートー)から名付けられた。冥土の王とは地獄の王という意味だ。
地獄の二丁目に、函館市はなりたくない。
今回の一票はそんな緊張感を強いられる、地獄の王が巧妙に仕組んだ選挙のようだ。
それにつけても12日間の短い選挙期間だ。
大間町も我がとどほっけ村も、隅っこの地域だ。
候補者本人が乗っていない選挙カーが「名のみ連呼」で猛スピードで走り去るのだろう。これが本当の「師走る」だなんて、シャレは通用しない。
今回の衆議院選挙。
「国民を舐めたらあかん」。そう呼ぶような選挙にしたいものである。