元・副会長のCinema Days

映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

「ZONBIO 死霊のしたたり」

2009-05-21 06:30:58 | 映画の感想(英数)
 (原題:Re-Animator )85年アメリカ映画。舞台出身のスチュアート・ゴードン監督によるホラー編。原作がなんとH・P・ラブクラフトの「死体蘇生人ハーバート・ウェスト」。チューリヒの大学で死体を生き返らせる薬を発明したウェストだが、蘇生した死体はすべて凶暴なゾンビになってしまい、大学を追い出される。次に転校したのがニューイングランドの医科大学だったが、そこでも彼はそのアブナイ薬の実験に余念がない。

 まず医学生ケインを無理矢理仲間に引き込み、解剖用の死体を蘇らせたのはよかったがこれまた危険なゾンビになってしまい、騒ぎに巻き込まれた教授が死んでしまう。仕方がないので教授を薬で蘇生させ、病室に閉じ込めることにするが、その真相をかぎつけた悪徳大学教授が2人とケインの恋人を脅迫しようとする。そこでウェストはこの悪徳教授をおびき出し、スコップで首をぶった切って殺したあと、首と胴体を別々にクスリで蘇生させて遊んでいるうちに突然胴体の方の逆襲を受け、頭を殴られてノビている間に悪徳教授は自分の首を持ったまま逃走。今度はかねてより横恋慕していたケインの恋人を死体安置室につれこんでイタズラしようとする。そこへ助けにかけつけたウェストとケインだが、すでに教授はウェストから盗んだクスリで安置室の死体を全部蘇らせており、ここで主人公たちとゾンビ軍団の壮絶な死闘の幕が切って落とされるのであった・・・・。

 とにかくパワフルな演出で、かなりグロい描写にもかかわらず観せてしまう。クライマックスの大乱戦にも圧倒されるが、ケッ作なのは首と胴体がなかなかくっつかない悪徳教授のキャラクターで、しかたなく解剖標本の頭部を首のかわりにして警備網を突破しようとするあたりは大爆笑。それと舌なめずりする首を片手に女の子に迫る場面はグロテスク映画史に残る名シーンといっていいほどの不気味なおかしさに満ちていて圧巻である。無手勝流のラストまでしっかりと楽しませてくれる怪作で、この手のシャシンが好きな人には必見だ(^^;)。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「スラムドッグ$ミリオネア」 | トップ | 「チェイサー」 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

映画の感想(英数)」カテゴリの最新記事