元・副会長のCinema Days

映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

大根役者を持て囃す愚(その2)。

2020-02-02 06:38:22 | 映画周辺のネタ
 タイトルに“その2”とあるが、“その1”をアップしたのは2019年の11月である(笑)。およそ2か月以上のインターバルがあり、何やら“証文の出し遅れ”みたいな感があるが、とりあえず御容赦願いたい。

 最近のワイドショーでよく取り上げられている芸能ネタといえば、何といっても俳優の東出昌大の不倫騒ぎである。まあ、浮気云々というのは当人たちの問題であり、外野が道徳論を振りかざしてあれこれ言う筋合いはないのだが、それでも本人のイメージを生かしてCMに起用していた企業からすれば、迷惑千万な話である。そしてもちろん、彼をドラマに出演させていたテレビ局のダメージも大きい。けっこうな額の損害賠償の案件が持ち上がることは必至だろう。

 さて、これだけバッシングが大きくなった原因のひとつとして挙げられるのは、東出自身の演技者としての資質だと思う。これがもしも、演技力もカリスマ性も持ち合わせた大物ベテラン俳優が不倫騒ぎを引き起こしても、そんなに叩かれなかったと想像する。それどころか“浮気も男の甲斐性”だとか“不倫も芸の肥やし”だとかいう不謹慎な言説も大っぴらに飛び交っていたかもしれない。

 対して東出は、いわゆる“朝ドラ大根三羽烏”の一人として、その演技の拙さには“定評”がある(笑)。以前の沢尻エリカの一件では“彼女は演技力があった(だから残念)”という声も少しはあったようだが、今回は東出の仕事ぶりを褒める意見はほとんど見られない。身も蓋もない話だが“東出は大根の分際で、マトモな女優である嫁さんを蔑ろにして、若い女に走った”という構図が出来上がってしまったのだろう。こうなっては、弁護する余地はほぼ無い。

 問題は、この“誰もが認める大根”である東出が、コンスタントに仕事を続けていたことだ。ネットの記事によれば彼は、周囲に取り入るのが上手かったという。特に女性スタッフのウケがすこぶる良かったとか。キャスティングの際に彼を激押しする女性プロデューサーもいたらしい。しかしながら、いくら彼の“営業力”が高かったといっても、演技が下手な役者を起用してやる義理など、微塵も無いはずだ。

 大根であることを知りつつも、おそらくは愛想が良いとか何とかいう理由で映画やドラマに大きな役で出演させてしまうという、そんな業界の実相が浮かび上がり、暗澹とした気分になる。たぶん彼より演技力があってルックスもイケてる若手・中堅男優は少なくないと思う。だが、そんな者たちを差し置いてスクリーンやテレビ画面の真ん中に居座るのは、東出みたいな見掛け倒しの野郎なのだ。

 ハリウッドでは、いくら見た目が良く愛嬌があっても、演技力が無ければたいてい採用は覚束ない。ヨーロッパや他のアジア諸国でも同様だろう。大根役者がデカい顔しているのは日本だけかもしれない。

 東出の不倫相手である女優の唐田えりかも、彼に劣らずかなりの大根である。2人が共演した「寝ても覚めても」(2018年)は大根2本が画面に並んだ、本当にウンザリするような映画だった。なぜか第71回カンヌ国際映画祭に出品されていたのだが、まさに国辱ものだと思ったものだ。今回、大根役者が2人まとめて消えそうになっているのは、ある意味良かったと言えるかもしれない(呆)。他の大根も放逐されて欲しいものだ。

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