元・副会長のCinema Days

映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

KEFのLS50を購入した(その2)。

2013-02-03 06:44:03 | プア・オーディオへの招待
 新たに導入したスピーカー、英国KEF社のLS50はバスレフダクトが後方に開いている。バスレフダクトというのは、早い話が音(特に低域)が出る穴のことであり、当然のことながらこの穴の近くに障害物があると音出しに悪影響を及ぼす。以前使っていたスピーカーはダクトが前面に開いているものばかりだったが、LS50のように後方にダクトがあると、壁にあまり近づけて置くと良い結果には繋がらない。

 特にLS50は13cmの小振りな口径のユニットでも十分な低音を出せるように、バスレフダクトに大きな役割を与えている。よって、壁との距離が重要なポイントになってくる(壁に近すぎると低音が不明瞭になり、離すとタイトになる)。

 とはいっても、部屋の構造上あまりスピーカーを壁から離せない。壁から1メートル以上ものインターバルを置けるような大きなリスニングルームで聴いているわけではないのだ(笑)。とりあえず、あまり邪魔にならない程度に壁から離した位置に落ち着かせたが、今後も調整が必要になるだろう。



 また、よく“スピーカーは聴き手の耳の高さにユニットが来るようにセッティングするのが良い”と言われるが、このスピーカーの場合、特にセットする高さにシビアに反応する。腰を落として耳の高さに来るように聴くと音場は拡大するが、通常は椅子に腰掛けて聴くので、このままでは万全ではない。

 ディーラーのスタッフが“インシュレーターを使用してスピーカーを上方に傾ければ良い結果が得られる”ということを言っていたので、いずれ試してみるつもりだ。

 導入時に繋げたスピーカーケーブルはウェスタンエレクトリックのWE16GAだが、これを手持ちのBeldenの8470に替えてみると音はけっこう変わる。やや甘口でウォームなWEに対し、マッシヴな音像の縁取りを演出する辛口のBeldenといったところで、この変化量は前に使っていたB&Wの685よりも大きいと感じた。



 アンプとCDプレーヤーとを繋ぐRCAケーブルの付け替えはまだ実行していないが、おそらく個々のケーブルの持ち味をよく出してくるのだろう。ヒマがあれば換装してみたい。

 なお、このスピーカーはケーブルを左右2本ずつ使うバイワイヤリング形式にはなっていない。昔ながらのシングルである。実はこれは有り難い。ケーブル代が倍にならずに済むし(爆)、何よりアンプのスピーカー端子に苦労して芯線を二組ねじ込んだり、シングルで繋ぐ場合のジャンパーケーブルの処理に気を遣ったりといった余計な作業が省かれる。

 使用しているアンプはSOULNOTEのsa1.0だが、これは出力が10W×2しかない。B&Wの685よりもさらに能率が低いLS50に繋げると、音圧面で後退している印象を受ける。まあ、その分ヴォリュームを上げればいいのだが、駆動力を勘案すると将来的にアンプのグレードアップも想定した方が良いかもしれない。

 LS50はドライヴするアンプはもちろん、セッティングやケーブルによって音がフレキシブルに変化する。それでも“使いこなしに難があると聴くに耐えない音になる”ということはないようで、どんなシステムでもある程度のレベルでの音出しは保証されているという強味があると思う。これから末永く付き合っていきたい。

(この項おわり)
コメント
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