ジウジアーロ御大が好きな方なら、
彼の作品、ジャガー・ケンジントン(kensington。1990年)を憶えておられると思います。
当時ジャガーといえばXJシリーズが象徴するように、低いスタイルが特徴的だったのです。
とくにトランクは低く長く、大型3ボックス・セダンらしい伸びやかさを持っていました。
XJ
ところが、実際にはこのデザインテイストはトヨタの初代アリストに流用された、
とも噂されるこのケンジントン、
どちらかというと丸っこく、縦方向へのボリュームもありました。
これって、XJの前のジャガーのメインストリームであった、
Sタイプ、Mk.IやMk.IIの「丸さ」が再現された!とieは思い、興奮した覚えがあります。
Mk.II
「丸っこいジャガー」は、一時期、このケンジントンよりさらにクラシカルで、
まさにMk.IIのようなデザインでリンカーンLSをベースに開発された「Sタイプ」や、
それよりはもう少し現代的な解釈が施されたモンデオベースの小さなジャガー「Xタイプ」
にも見られましたね。
Stype
で、ようやく今回の話のネタである、「XF」なわけです。
これは「Sタイプ」の直接的な後継車にあたるクルマなのですが、
デザインは大幅に見直され、随所にジャガーのエッセンスをちりばめながらも、
フォルムは若々しく、スタイリッシュなものになりました。
このXFといい、現行のXJといい、
ジャガーってときどきこういう思い切ったことをするのが面白いです。
ただし、前任たる「Sタイプ」のデザインが単なる
レトロフィーチャー気味なところが多少あったことを考えると(でもieは結構好きです)、
古臭さを払拭しようと試みられた「XF」のこのスタイルは十分理解できるものです。
ところで、話しをケンジントンに戻しますと、
ieはこのXFを見た時、なぜか真っ先にケンジントンを思い出しました。
決してデザインが似ているわけでもないし、XJの新型へのプロポーサルだったケンジントンと
XFには何の関連性もないのですが、
でもあの当時、ジャガーといえば「XJ」という印象だった時代に、
斬新なフォルムなのに、伝統的なアイコンをきちんと持っていたデザインを送り込んできた
ジウジアーロすごいなやっぱり、と感じたのですね。
なので、なぜか今でも、XFやXJといった「新しいフォルムのジャガー」には、
ほのかにケンジントンの面影を感じてしまうieなのでした。
>>伝統と斬新さというのはデザイン的に両立するのは大変なことで、
でもそれを実現しているクルマって、やっぱりいいなって思うのです。
>>話がそれるのですけど、そういう意味では「シトロエンC6」って、すごいなあ、
って感じで結局フランス車の話題で終わってしまうのでした(汗
現行のXJもかっこいいんですよねぇ
市販車には反映されないみたいだけどベルトーネB99みたいなのも見てみたかったなぁと思いもありますけど
記号としてブランドと結びつきブランドを認知させる。
単なる模倣は自発的なものではないので続かない。
デザイナーは本当に良い仕事をしますね、
商業的な成功は別ですが、大事です。
このケンジントンは全く知りませんでした。
しかし、このフロントフェンダー周り
BMWのE39 5シリーズ前期型のMスポールあたりに
そっくりじゃないですか!?
ターンレンズ、途切れるプレスライン、バンパーモールとそこだけ見て、ん?5シリーズのマスク!?って勝手に驚いてしまいました(笑
と話題を戻しましてXF^^ カッコイイですよね。
今年フェイスリフトされた新顔は、ちょっと
厳つくなりましたが、XJと共通性を感じさせる
ところなど、実車を見たら思わずカッコイイと思ってしまいました。内装も○
>ケンジントンもXFもこのカタチ大好きだー
いいよね!ケンジントンは傑作だと思うです。
VOLFさま>
>現行のXJもかっこいいんですよねぇ
一気に伝統をかなぐりすてることとかあって、英国って面白いです。
>ベルトーネB99みたいなのも見てみたかったなぁ
思い切りジャガーに否定されてしまいましたよね(号泣
Aruさま>
>記号としてブランドと結びつきブランドを認知させる。
ここまで形が今までと違っても、ジャガーにみえるのですからすごいです!
《》 nekさま>
>ターンレンズ、途切れるプレスライン、バンパーモールとそこだけ見て、
うい、たしかに似てます(笑
でもずっとケンジントンが前なのですよね!
>今年フェイスリフトされた新顔は、ちょっと
厳つくなりましたが
フェイスリフト、なかなかいいと思いました。高級感アップ
しかしXJシリーズのコンセプトをここまで引っ張ったイギリスの"物保ちの良さ"は好きです。
そういえばWW2の時も、戦前に開発されたままの翼型を、戦後まで大事に使っていましたっけ。