関西ネタがまだ続きますね...。
関西の民鉄の車両は、阪急のアルナ工機、近鉄の近畿車輛、京阪の
阪神のなど、基本的には在阪の企業によるものが多いです(最近はそうでもないが)。
でも、そのなかでも、南海は、関東系鉄道車両の雄である、東急車両製造(以下東急車両)製が多いのです。
多いのです、というか、ほとんど東急車両製です。
東急製の電車といえば、東急7000系、8000系をはじめとした、
関東型とも言える機能一点主義的なステンレスカー、
そして昨今ではJR東日本の209系を端に発する「走るンです」とも称される(いい意味でのあだ名では無い)、
一連のステンレスカーを製造しています。
なんでこんな話になったか、といいますと、
南海の電車、東急車両製って知るまでは、そうは見えなかったのです
(それを知ったのは高校生くらいだったのだけど)。
関西らしさにあふれた車両群だなあってさえ、思っていました。
でも、東急車両製だって聞かされたとき、へえーって思った。
なんで関西の南海が、横浜に拠を構える東急車両が車輛製造を担当しているか、というと。
南海の電車を作っていた旧梅鉢⇒帝国車両が東急車両製造に合併されたという経緯で、
かつての旧帝国車両=東急車両製造との取引を残している、
ということらしいんですね。
これは、南海の6000系です。
東急7000系・京王井の頭線用3000系と同じく、
バッド社の技術を用いた「オールステンレスカー」として1962(昭和37)年に登場。
東急と京王は18m3扉でしたから、実は日本初のオールステンレスカーでの20m4扉車は、
この南海6000系だったりするのです。
ちなみに南海6000系、なんと全車健在のようす。ステンレス車ってすごいんだなあ。
って、東急はこの車両よりも新しいステンレス車を
バカスカ廃車してるけどもね...。
ところでこの6000系、
言われなければ、片開きのドアや、丸く造形された前面、
独特の形式名書体など、非常に関西の電車っぽい風情をもっています。
このあとの6100系など両開きドアを持っている20m4扉車はしばらく、
関西特有ともいえる車端部の窓の数が違う21m級の左右非対称車体で製造され、
それもまた関西ぽかった。
車内も、シートの袖にポールが無く、蛍光灯にはカバーがつくなど、関西らしさを持っています。
でも、「東急車両製」って聞かされてからよーく見てみると...。
左が6000系、右が旧8000系⇒現6200系の●+■併結。すべて高野線用
高野線用旧8000系⇒現6200系と、本線筋の7000系など
高野線用9000系
高野線用の17m車 2000系が、山を下りて本線の7000系の置き換えで走る
そして、これがまさに「The・東急車両製」の東急8000系。
そこかしこに、似たような要素を感じませんか。
こうして比べてみると、
南海の電車たちに、ステンレスのコルゲート、尾灯の部品などに、東急車両製らしさが見えてくるので不思議です!
で、最後。
関西の車両っぽく見せることを放棄した感のある、
ここまで来るとまんま「走るンです」な8000系。
ただし民鉄用で裾絞りがあるのはかっこいい。それになんで前パンタなんだ!ほれてまうやろw
車内もどこかで見たような風景。林立するポールが冷たい感じがして、沿線の方々には評判が悪いそうな。
>>南海系の軌道、NHKの連ドラ「てっぱん」にも登場する阪堺。
ここのモ700は珍しい東急車両製の路面電車ですが、この電車の車内など、
東急8000系の更新車の路面電車版みたいな感じ(シートモケットが茶色の2トーンだったり)。
>>それにしても、南海本線の7000系は塩害に悩んでいるということなのですが、
なぜかつては本線がスチール、山に向かう高野線がステンレスなのか、と疑問だったのですが、
これ、理由があって、当時踏切が多く事故が絶えなかった本線系では修復の手間を考え普通鋼製に、
逆に踏切の少ない高野線にはステンレスカーを、ということになったらしい。へえー。
>>ということで、関西民鉄の雄の一角が、実はコッテコテの関東型車両メーカー製である、というお話でした(^^;
元々、個人的に馴染みのない私鉄ですが
現行色はもっと馴染めないです・・・
1067mm先頭車幌フェチとしては、
切妻に貫通幌というスタイルを
堅持しているところがそそる。
あ、関西は京阪は以外、皆そうか?
関東のように
貫通の長編成が必要ないためなのかな。
なら、保安上も行き来できないとね。
阪堺は古いのしか興味がなかったりするのでモ700は盲点でした。
確かに乗ると時代の違いを感じますし、何より乗ってて楽ですけど(笑)。
20m4扉車体の狭軌、ステンレス車がわりかし多かったり、JRと仲が良かったり(連絡駅多数という意味で・・・)。
同じ東急製でも6000系辺りの南海モノは随分丁寧に作り込まれている感じがします。私鉄王国向けに東急も気合入れてたんでしょうかねぇ^^;
ラピートを製造出来るような職人気質も持ち合わせていると思うので、プレファブばかりでなく、たまにはあっと驚く車両造ってもらいたいものです。
※高野線:ステンレス製 南海線:スチール製の謎が解けました。有難う御座いました!笑
先代こうや号などはかなり特徴的な車両でしたね。
車体材料の使い分け、そういうことだったんですね。
東横線はつまらなくなってしまったので、たまに田都・半蔵門線や大井町線で8000系列の音を聞いたり乗ったりすると、電車らしくていいなぁなんて思います。
南海も東急も新系列車が製造中みたいです。
>1067mm先頭車幌フェチとしては、
切妻に貫通幌というスタイルを
堅持しているところが
そうそう、そこも魅力なのかも。そういえば、たしかにほとんど「意味のある貫通扉」を持っている会社が多い(阪神あたりは固定編成なのでないかな?)!
ほそモールさま>
>言われてみると
いやほんと、言われてみると、な感じなのだと思います。そういえば車両メーカーで作る海外向け車両も、徹底的に向こうの仕様に出来たりするわけで、「らしく(この場合関西らしく)」
作るのは容易なのかも、ですね。
Guさま>
>南海ってコテコテの大阪キャラだと思うのですが、よく考えてみると関東風味
1067mmという段階で関西では異端になりますものね(^^;
>同じ東急製でも
それは思います。それぞれの仕向けに合わせての作り分けをちゃんとしていたのでしょうね。
月面車町内2号さま>
>梅鉢→帝国→東急を知った昔、結構驚き
同感です。帝国車両が東急に吸収合併されていたことって、へええ、って感じですもんね。
>8000系列の音を聞いたり乗ったりすると
田都の8500急行とか狂ったように走りますものね。大好きです。
おおーいいですね、南海沿線!
>東急
むかしから東急で作っていた証左ですね!
というわけで? 電車趣味ではイースト・ミーツ・ウエスト、異文化の接触というものに強く惹かれるんですが、関西で関東ぽい電車(そのくせ走っているところはディープ関西)という南海は常に興味の対象でした。南海は出自が関東私鉄に多い「鉄道会社」型ということもあるんでしょうね。高野線の前身は東武の兄弟会社でしたし。
そのくせ、実は唯一未乗で残ってしまっている関西私鉄だったりします。< 南海
関西では、伊賀や水間で本当の元東急車も走っているんですよねぇ。
こっちで言えば、流山あたりで元阪神の電車が走ってる感覚でしょうか。
関東にも1435mmの小私鉄があったらそういうシーンが見られたのかも。
てなことを話す会合があるんですが、今月のあすなろブランチとバッティング(汗) どうしよう。
現地で誰も付いて来れない鉄道トークなど、いかがですか?w
>実用一点張り(にならざるを得なかったというのが実際でしょう)の関東私鉄の電車も好き
実は自分もそうで、東急8000系列なんて
非常なほどの割り切りにしびれちゃう!
そういえば嫌われている209系以降の電車も、それ以上の割り切って作っているわけで、
とてお好きだったりします。乗るのは面白くないだけど(笑
と
>こっちで言えば、流山あたりで元阪神の電車が走ってる感覚でしょうか
たしかに、そうですよね。それってすごい違和感を感じますよねー。
ほそモールさま>
>今月はあすなろプランチへ乗り込もう
おおー、あすなろ。行きますよー!
>現地で誰も付いて来れない鉄道トーク
しましょうしましょうー!