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私立大学もおかしい

2006-02-04 | 政治
国立大学がおかしくなったのは、法人化という経済効率主義を教育機関にとりいれてからだが、私立大学がおかしくなったのはいつからだったのか。

早稲田大学が昨年末に大学キャンパスでビラを配っていた男性を拘束し、警察に引き渡したという。ビラには大学を批判した内容が書かれていたらしいが、ビラを撒くのは表現や言論の自由で保証されたことである。キャンパス内で撒いたので、住居不法侵入だというのだが、しかし、これが大学がすることか。言論の自由は、早稲田の建学の精神ではなかったのか。大学への批判をゆるさないような、そんなものは大学である資格がない。しかも、ビラを配る学生に、早稲田の教員が「立川のビラ入れ事件の高裁判決をみよ」と、言論表現の自由の方が大事だという地方裁判所の判決を棄却した史上最低の高裁判決を、脅しの手段としたというのだ。これが早稲田の大学教員のすることか。

明治大学ではどういう事が起こっているのか。障害者問題などの反差別に取り組んできた「明治大学点訳の会」が大学によって処分され、それに反対する裁判が行われている。このサークルを大学から追い出そうとして明治大学はサークル室に出入りするすべての人を監視するカメラを設置して嫌がらせを行っている。サークル活動にまで大学が口を入れ監視する。大学がいつからそんなところになってしまったのか。

日本大学の年額総予算がついに東大を追い抜き、日本一になったそうだ。東大の予算はほとんどすべて税金で出ていることを考えると、国からの補助金があるとはいえ日大がいかに学生から搾り取っているかがよくわかる。大学闘争で自民党政府と徹底的に癒着していることを追求された日大は、機動隊や右翼学生の暴力で反対運動を徹底的に押し込め、居直ったすえのこの日本一だ。日大監獄と言われるほどの弾圧だった。

国立大学の堕落は、このような私立大学のおかしさを追随することから来ているし、また、自民党政府はそれを推し進めた来た。真理と正義を追求すべき大学が、いまもっとも自由と正義を抹殺しつつある。戦争への道を進む自民党政府にとって大学はもう恐れるところではなくなってきた。教員も権力にしっぽを振る。大部分の学生も権力の横暴に無関心。

大学の死は、数年後の日本の死。


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