ごまめの歯ぎしり・まぐろのおなら

サンナシ小屋&京都から世界の愛する人たちへ

懐かしいお雛さまを飾る

2012-03-02 | 日記風
3月に入って、暖かくなってきた。奈良東大寺二月堂のお水取りの行事も始まった。修二会の行事が終わると、ようやく春が体に感じられるようになるというのが、子供の頃からニュースを聞いて感じていたことだった。それと比べても、春が早くなったとは思えない。気温を比べれば、きっと今の方が早く暖かくなっているはずなのだが、冬のしっかりした暖房に体が慣れているせいか、いつまでも寒く感じる。

 明日は、雛祭り。我が家のお雛様は7段飾りのそれなりに豪華なものだ。二人の娘のために、若い頃かなり無理して買った覚えがある。もっともデパートで、規格外れの安い出物があったので、なんとか買えたのだが。それも娘が二人とも自立して家を出てから、もう長いこと箱の中で眠ってしまっている。先日、引っ越しをしたときに、箱のほこりを払ったことから、お雛様のことを思い出した。引っ越した先で、なんとか段ボールの山をかたづけて、そうだ今年はお雛様を飾ろうと思い立った。しかし、7段飾りを広げる空間は、まだ十分確保できそうもない。飾ると生活空間がなくなりそうだった。思案したあげく、今年はお内裏様とおひな様二人だけにお出ましいただくこととした。二人だけなら、なんとか出窓に飾ることができ、生活空間に犠牲をしいることなく飾れる。

 というわけで、いま我が家にはお内裏様とお雛様のお二人が、居間の出窓から私たちの食事を眺めている。長い間見なかったお二人の顔は、いまさらながら美しい。もっと早くこうしてあげたらよかったと後悔している。もっとも三人官女や五人囃子、右大臣に左大臣、靴持ちたちは、今年も箱の中で眠り込んでいるばかりだ。ちょっと可哀想だが、来年は、三人官女に出窓に出ていただこう。



 かつて7段飾りを飾っていた頃、いつも雛人形に身分の差が露骨であることに、違和感を持っていた。雛人形のできた時代は、江戸のいわゆる封建時代であるから、この身分差は当然だったのだろうが、民主主義を信奉する今の時代には、やはり違和感が大きい。ときどき内裏様と靴持ちを入れ替えてみたりして、家族に怒られていたが、なんとなくこの身分による差別を飾るのは、居心地の悪さを背中に感じていたものだった。

 それでも雛人形を飾り、ぼんぼりを置き、桃の花を生けると、春の足音がすぐそこに来ていることを感じることができるような気がする。今年の春は少し遅いようだ。桜も4月にならないと見られないようだ。早く満開の桜を見たいと思うのは、毎年のことながら、とくに今年は強く思う。昨年の桜の時期に、桜を見る余裕がなかったからなのだろうか。京都の桜は、さまざまな縁を結ばせる。春はもうすぐだ。

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2 コメント

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お雛様 (mmadoka)
2012-03-03 12:32:00
 私は次女だったので自分のお雛様という感じはしなかったですが、実家では今でも毎年飾っているようです。私も小さなお雛様をいくつも並べて季節を楽しんでいます。
 きっと久しぶりに飾られたお雛様と内裏様、喜んでいると思います^^。
 来月半ばに京都奈良の桜を見に行くツアーに予約しました。去年は中止になったので楽しみです♪
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桜が楽しみ (比呂志)
2012-03-05 09:03:00
ひな祭りも終わりました。でも、しばらくは飾っておこうと思います。虫干しも兼ねて^^。

京都奈良の桜ですか。4月中旬なら吉野とかに行くのでしょうね。京都のお近くへ寄るようなら、声を掛けて下さい。
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