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野田政権を倒すには?

2012-08-13 | 政治
梅雨はとっくに明けたというのに、梅雨明けのような豪雨が毎日のように続いている。暑いときには、涼しさをもたらしてくれるので歓迎なのだが、豪雨が洪水や災害をもたらしていることもあり、喜んでばかりはいられない。お隣のフィリピンでは、マニラ郊外が水浸しで多くの死者もでている。日本では、昔は効いたこともない竜巻があちこちで発生して、大きな被害をもたらしている。どれもこれも人間のもたらした影響が気候をおかしくしているのだと思う。

 野田政権が自民党と公明党と野合して、消費税の増税法案を成立させてしまった。まさに自民党野田派の復活である。野田首相になって民主党は、自民党への道を転がり落ちるようになった。集団的自衛権を認めようとすることや、秘密保全法をつくろうとすること、総背番号制のマイナンバー制法案、尖閣列島の国有化、原発の再稼働政策、原子力規制委員会の推進派人事、消費増税、まるで自民党右派の復活だ。自民党は政権から滑り落ちたら、右翼的な政党の本質を隠さなくなった。そして、民主党は理念をかなぐり捨てて、自民党政権でもできなかった右翼的政策を実行しようとしている。

 消費税は、日本の財政健全化のために少々の増税はしかたないと、ものわかりのよいことを言っている人たちもいるようだが、小泉政権が行った法人税と所得税の減税を元の税率に戻すだけで、消費税を10%上げるに等しい税収が確保されるということを、しっているのだろうか。小泉政権の所得税・法人税減税で、年収5億円以上の大金持ちが5倍にも増えた。彼らからもっと税金を取るべきではないか。そんなに金をもって、いったいどうするんだろう。一方で、食べるものが買えないで、電気も水道も切られた家で、餓死していく人たちが続いている。消費税はこんな人たちからも税金をとる制度なのだ。

 財政健全化をいうなら、法人税や所得税をもっと上げるべきだ。金持ちから税金をとれ。どうして貧乏人から取るのか。経団連のたぬきじじいのいうことは素直に聞いて、国民の声は音としか聞こえない。こんな首相がいるかぎり、貧乏人は増えるばかりで、自殺者は減らない。野田首相は、疫病神でしかない。即刻、辞めて欲しい。

 過日、金曜日夜の首相官邸前抗議集会に行った。15万人が参加したと言われているが、おとなしいデモだった。60年、70年の安保闘争以来、デモに出たことのない人が圧倒的だと言うから、おとなしくないと人が集まらないらしい。たしかに、デモにいくのは初めてという若い人がいっぱいで、このような人たちを動員できたのは、野田首相の原発再稼働容認に、心から抗議の声を上げたいと思う人が多かったのだろう。そのような人をデモに参加させたと言う意味では、たしかにこの抗議集会の意義は大きい。反原発連合の人たちの努力を多としたい。

 しかし、それでもなお、このような羊のようにおとなしい集団が、いったい何ができるのだろうかという気持ちも強く感じた。ここは通ってはいけません、講義に行く人はこの列に並んでください、歩道から一歩も外へ出てはいけません。警察官の誘導に唯々諾々と従っている大勢のデモ参加者をみていると、10万人が20万、30万になっても、これでは野田首相の姿勢を変えることはできないのではないかと思ってしまう。非暴力は、もちろん運動の正当性を確保するためにも、有効な手段である。しかし、不服従を忘れたら、大勢の抗議集会も単なるお祭り騒ぎで終わってしまいそうだ。運動が跳ね上がったら、人々は抗議集会に集まらなくなるという意見もその通りだと思う。でも、でも、でも。

 毎週金曜日の官邸前集会も、やがて一時の勢いを失い、人々は徐々に去って行き、日常に埋没していくかも知れない。そうさせないで、有効に原発廃炉へ運動を盛り上げていけるかどうか、運動の質も変わっていかざるを得ないだろう。どう変われるか、楽しみにしよう。

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