警察が無辜の人を犯罪者に仕立て上げるでっち上げを20日のブログに書いた(富山と志布志)が、まだまだ警察によるでっち上げ・えん罪事件は山のようにある。表に出たものでもそうだから、実態は本当にひどいと思われる。表に出たいくつかの例を紹介しよう。問題は、警察が身内を庇うために虚構の事件をでっち上げたり、見込み捜査を行って犯人を最初から作ってしまうことにあるようだ。さらに問題なのは、検察が事実関係を十分吟味しないで警察の言うことを頭から信じてしまうことがある。少し調べれば警察の言っていることはおかしいことがすぐ判るのに調べようともしないし、犯人だと思いこんで捜査し起訴してしまうことが多いようだ。警察と検察のなれ合いも当然その根底にある。もっと救いがたいのは裁判所だ。証拠をきちんと調べて何が真実かを判断するはずの裁判所がなぜか理屈にもならない理屈で検察の証拠をまるまる認めてしまい、弁護側の証拠を一顧だにしないことが多い。日本の刑事裁判の98%が有罪であるという嘆かわしい事実がその検察と裁判所の癒着を暗示している。
まず、高知県でおきたある交通事故の裁判を紹介しよう。
この事故はバスの横腹に警察の白バイが衝突して白バイの交通警官が死亡した事故である。この事故で、バスの運転手が起訴され1年4ヶ月の実刑(禁固)を言い渡された。なぜぶつかられたバスの運転手が起訴されたかというと、警察はバスがレストランから出てきて道路を横断しようとして白バイをはねたと主張した。しかし、バスの運転手は道路の半分まで前進して右折しようと左側から来た車をやり過ごすために停車していたと主張している。バスに乗っていた中学生もバスは止まっていたと証言している。停まっていたバスに猛スピードで走っていた白バイがよけきれずにぶつかって死んだ。付近の住民の話ではこの道路ではよく白バイやパトカーが猛スピードで訓練のように運転していたと言う。きっとこの白バイも相当の速度で走っていたに違いない。制限速度の60km以下で走っていたら、停まっているバスを避けられないはずはない。
ところが警察はバスが白バイがくるのを知っていながら道路を横断したとして、白バイの過失を認めない。そのために、バスの運転手を過失致死で送検した。警察によるとバスは時速10kmの速度で進んでいたことになっている。さらにおかしいことに、事件後6ヶ月もたってバスが急ブレーキをかけた証拠として道路のタイヤ跡の写真を出してきた。
検察の主張は、バスが10kmのスピードで道路に侵入してきており、そこに60kmの速度で走ってきた白バイが衝突したというものだ。警察の言うとおり。しかし、乗っていた中学生やつきそいの先生もバスは停止していたと証言している。一方、検察側の証人として証言したのは、「たまたま」白バイの彼方後ろから別の白バイを運転していた警察官だった。この警官の言う場所からは実は現場はよく見えないことも弁護側の検証で明らかになった。
それでも裁判所(高知地裁)は、検察の言うとおり、中学生などの証言をいっさい認めず、「バスは動いていた」ことにして運転手に一方的に責任があるとした判決を書いた。普段はタクシーの運転手をやっていたこのバスの運転手(片岡さん)は仕事を失い路頭に迷っている。片岡さんはもちろん控訴して争った。10月30日、高松高裁で二審の判決が出る。地方の小さな交通事故の裁判だけど、この裁判には日本の司法の問題が露わになっている。注目したい。
片岡さんのブログは http://blogs.yahoo.co.jp/zassou1954/12945529.html
今夜は13夜。
まず、高知県でおきたある交通事故の裁判を紹介しよう。
この事故はバスの横腹に警察の白バイが衝突して白バイの交通警官が死亡した事故である。この事故で、バスの運転手が起訴され1年4ヶ月の実刑(禁固)を言い渡された。なぜぶつかられたバスの運転手が起訴されたかというと、警察はバスがレストランから出てきて道路を横断しようとして白バイをはねたと主張した。しかし、バスの運転手は道路の半分まで前進して右折しようと左側から来た車をやり過ごすために停車していたと主張している。バスに乗っていた中学生もバスは止まっていたと証言している。停まっていたバスに猛スピードで走っていた白バイがよけきれずにぶつかって死んだ。付近の住民の話ではこの道路ではよく白バイやパトカーが猛スピードで訓練のように運転していたと言う。きっとこの白バイも相当の速度で走っていたに違いない。制限速度の60km以下で走っていたら、停まっているバスを避けられないはずはない。
ところが警察はバスが白バイがくるのを知っていながら道路を横断したとして、白バイの過失を認めない。そのために、バスの運転手を過失致死で送検した。警察によるとバスは時速10kmの速度で進んでいたことになっている。さらにおかしいことに、事件後6ヶ月もたってバスが急ブレーキをかけた証拠として道路のタイヤ跡の写真を出してきた。
検察の主張は、バスが10kmのスピードで道路に侵入してきており、そこに60kmの速度で走ってきた白バイが衝突したというものだ。警察の言うとおり。しかし、乗っていた中学生やつきそいの先生もバスは停止していたと証言している。一方、検察側の証人として証言したのは、「たまたま」白バイの彼方後ろから別の白バイを運転していた警察官だった。この警官の言う場所からは実は現場はよく見えないことも弁護側の検証で明らかになった。
それでも裁判所(高知地裁)は、検察の言うとおり、中学生などの証言をいっさい認めず、「バスは動いていた」ことにして運転手に一方的に責任があるとした判決を書いた。普段はタクシーの運転手をやっていたこのバスの運転手(片岡さん)は仕事を失い路頭に迷っている。片岡さんはもちろん控訴して争った。10月30日、高松高裁で二審の判決が出る。地方の小さな交通事故の裁判だけど、この裁判には日本の司法の問題が露わになっている。注目したい。
片岡さんのブログは http://blogs.yahoo.co.jp/zassou1954/12945529.html
