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ごまめの歯ぎしり・まぐろのおなら

サンナシ小屋&京都から世界の愛する人たちへ

消えていく日本の自然

2007-10-08 | 花と自然
 つい一週間前まで暑い暑いと言い続けてきたのがまるで嘘のように涼しくなった。今日は朝から雨が降り、ますます涼しい。明日からはさらに涼しさが増すらしい。朝晩は今までのような薄着では寒いと思うほどだ。秋を求めて雨の中を少し歩いてみた。

 山を歩くとかならず下山の時には膝が痛くて歩くのが苦痛になる。年齢のせいだと思っていたが、医者に診てもらったところどうやら膝の付け根の筋肉が弱っているせいで、年の問題ではないと言われてしまった。年のせいではないということは、筋肉を鍛えればまだまだ歩けると言われたのと同じ。これは嬉しかった。そこで最近は毎日30分くらい膝の筋肉トレーニングをやっている。その結果は歩いてみないと分からないので、今日はその結果を試しに歩こうと思ったのだが、折悪しく雨が降ってしまったので、ほとんど歩けなかった。筋トレの効果は分からずじまいだ。

 散歩程度に歩いた山の麓の道では、花はもう少ない。ミズヒキ、イヌタデ、ツリフネソウ、ツユクサ、アメリカセンダングサなどが咲いている程度だ。ウバユリもすべて花は終わり青い実を実らせている。麓の民家の家でたくさんの花を見た。ほとんどが洋物の園芸種ばかりでそれなりに綺麗なのだが、やはり野生の花の美しさとは美しさが違う。

 民家の庭に咲いていた花のうち、強い香りの花に気づいた。月桃(ゲットウ)の花だ。沖縄では自生している月桃だが、関東には数年前から栽培が流行しているようだ。今日だけでも何カ所か民家の庭で咲いている月桃を見かけた。ちょうど花の最盛期だったようだ。大きなショウガのような葉を持っているが、花は真っ白な大ぶりの花を咲かせる。何よりも強烈な香りで虫を引き寄せると言われるが、自生している沖縄から関東に持ってこられた月桃には引き寄せられる虫はいない。役に立たなくなった香りをむなしくあたりに漂わせながら、月桃は温暖化した関東の地でも綺麗な花を盛んに咲かせている。

 車で道路沿いに見かける花のほとんどがいまや外来種で占められるようになった。秋の花で今日見た在来種は、ススキ、ハギ、クズくらいか。キキョウもフジバカマも見かけたのは民家の庭と花屋の店先だけだった。日本の自然はこんなところからも確実に消えていっているようだ。