検事局。金曜の夜、帰宅しようとオフィスを出るマッコイ。
「アッ、ジャック!ちょっと待ってください!」
「なんだ、ジェイミー?残業か?」
「いえ、私も今帰ることろです。
ところでジャック、明日の土曜、予定ありますか?」
「いや、特にないが・・・何か用か?」
「ええ、今、弟から電話があって・・・
明日頼んでいた用事をキャンセルさせて欲しいって。
弟を当てにしていたんで、困っているんです」
「で、私に?できることなら手伝ってやりたいが」
「簡単なことですよ。お願いできますか?」
「まずは、用件を聞かせてくれ。返答はそれからだ」
「そうですよね。では、お願いしたいことは・・・・
娘の保育所の運動会に付き合って欲しいんです」
「・・・・運動会だって?私が?」
「ええ、娘は今年、親子障害物競争に出るんですよ。
一緒に弟が走る予定だったんですが・・・
弟の奥さんが、急に産気づいたって連絡があって。
急なことで、他の人に頼めなくて、あなたにお願いしてるんです」
「私に走れと?」
「ええ、走れるでしょ?走れないんですか?」
「・・・・・なぜ、君が走らないんだ?母親でもいいんだろ?
色んな事情の家があるはずだ、必ず父親がいる訳じゃないだろ?」
「勿論です。しかし、毎年・・・なぜか男性が参加してるんですよ。
母親が関係者を駆使して、男性を父親役として参加させている。
もう母親が出る親子は、いない状態で。
娘も弟が来てくれるって、喜んでいたし。
今更、私が出て、娘をガッカリさせたくないんです」
「そんなこと、おかしいだろ?母親が参加してもいいはずだ」
「あなたと、そんな論争しても意味ないですよ。
保育所は、法廷じゃないんですからね。
保育所ルールに従わないと・・・で、出て下さるんですか?」
「走るのなら、断るよ」
「娘が泣きますよ・・・母親はいつも残業ばかりだし・・・・」
「残業は、私のせいだと?」
「いえ、そんなことは言っていませんけど・・・。
何か、気に障りましたか?
で、断る理由は、走れないからですか?お年の関係で?」
「・・・・・いや、年のせいでは・・・
それに、そんなプライベートを一緒に過ごすと、誤解されるかと・・・」
「一体、誰が誰を誤解するんですか?私とあなた?まさか!
「まさかって、どういう意味だ?」
「いえ、全くそんな気が無いので・・・なぜ誤解を恐れるのかなって?
あなたの過去はいろいろ聞きましたが・・・・私は5番目じゃないし。
そんなこと、気にしなくてもいいんじゃないですか?」
「全くそんな気が無いって・・・・・まぁ、ハッキリと言うな」
「ええ、ハッキリさせないと。お互い誤解があると、困るでしょ?」
「私じゃなくて、もっと若い奴に頼めないのか?」
「検事局の男性は、私を怖がって寄ってきませんよ。なぜかしら?」
「・・・・・・分かる気がする・・・」
「で、どうなんですか?助けて下さいます?」
「わかった・・・走るのは気が進まんが・・・
確かにいつも残業させて、娘さんに寂しい思いをさせているのは確かだ。
できるのなら、手伝おう」
「有り難うございます。あぁ、助かった・・・
アッ、できるだけ、若い服装で来てくださいね。保育所の娘がいる雰囲気で。
おじいちゃんじゃ、無いんですから」
「・・・・いつもの、こんな恰好じゃダメなのか?」
「ウ~ン、もう少し若作りで、お願いできませんか?」
「・・・・一体どんな格好をしろと?」
「じゃ、明日、私が迎えに行ったときに、見立てますよ。
それで、イイですか?」
「私の家に入ってくると?」
「ええ、嫌なんですか?ササッと、服を見繕うだけですよ。
そんな言くらいで、ガタガタ言わないで下さいよ」
「・・・・・ガタガタって・・・・・」
「あぁ、私、アダムから聞いたんですよ。
私を補佐役にするのを嫌がったそうですね。
確か、私の前任者は、あなたがわざわざ御指名したとか。
私は、あなたの好みじゃなかった、ということでしょうけど・・・
まぁ、互いに妥協して仕事しているわけですから・・・仕方ないですよね」
「・・・・で、何時に迎えに来るんだ?」
「6時半ころですね」
「6時半?一体、なぜそんなに早く・・・・?」
「場所取りですよ、ジャック。保護者席の場所取り。
やったこと、ないんですか?」
「・・・・あぁ、やったことはない・・・」
「娘さんがいるのに?あぁ、娘さんの運動会に行ったことがないんですね。
娘さん、お可哀想に・・・」
「一体君は、私にケンカを売っているのかね?」
「いいえ、お願いしているんですよ、ジャック。そう聞こえませんか?」
「・・・・・じゃ、明日、6時半に」
「お願いしますね。朝食や昼食は用意しますから」
「あぁ、ありがとう・・・」
「お礼に、娘のお泊り会の時、飲みに行きましょう。
私が奢りますよ。ジャンジャン飲んでください」
「あぁ、分かった。楽しみにしているよ」
「私、別に、あなたが私を嫌がったこと、根に持っていませんから。
気にしないでくださいね。ただ覚えているだけです」
「・・・・それが、怖いんだろ?」
「明日走って怪我したら、看病しますから」
「いや、いいよ。怖いから」
「どうして、私を怖がるんですか?」
・・・・・・正面からジッと見つめるジェイミー
「私を怖がらないから、怖いんだよ」
「何を子供みたいなこと、言ってるんですか?
(クスッ)弟と話してるみたい」
「・・・・・・じゃ、明日・・・・・」
・・・・・敗北感漂わせ、その場を去るマッコイ・・・・・
「アッ、ジャック!ちょっと待ってください!」
「なんだ、ジェイミー?残業か?」
「いえ、私も今帰ることろです。
ところでジャック、明日の土曜、予定ありますか?」
「いや、特にないが・・・何か用か?」
「ええ、今、弟から電話があって・・・
明日頼んでいた用事をキャンセルさせて欲しいって。
弟を当てにしていたんで、困っているんです」
「で、私に?できることなら手伝ってやりたいが」
「簡単なことですよ。お願いできますか?」
「まずは、用件を聞かせてくれ。返答はそれからだ」
「そうですよね。では、お願いしたいことは・・・・
娘の保育所の運動会に付き合って欲しいんです」
「・・・・運動会だって?私が?」
「ええ、娘は今年、親子障害物競争に出るんですよ。
一緒に弟が走る予定だったんですが・・・
弟の奥さんが、急に産気づいたって連絡があって。
急なことで、他の人に頼めなくて、あなたにお願いしてるんです」
「私に走れと?」
「ええ、走れるでしょ?走れないんですか?」
「・・・・・なぜ、君が走らないんだ?母親でもいいんだろ?
色んな事情の家があるはずだ、必ず父親がいる訳じゃないだろ?」
「勿論です。しかし、毎年・・・なぜか男性が参加してるんですよ。
母親が関係者を駆使して、男性を父親役として参加させている。
もう母親が出る親子は、いない状態で。
娘も弟が来てくれるって、喜んでいたし。
今更、私が出て、娘をガッカリさせたくないんです」
「そんなこと、おかしいだろ?母親が参加してもいいはずだ」
「あなたと、そんな論争しても意味ないですよ。
保育所は、法廷じゃないんですからね。
保育所ルールに従わないと・・・で、出て下さるんですか?」
「走るのなら、断るよ」
「娘が泣きますよ・・・母親はいつも残業ばかりだし・・・・」
「残業は、私のせいだと?」
「いえ、そんなことは言っていませんけど・・・。
何か、気に障りましたか?
で、断る理由は、走れないからですか?お年の関係で?」
「・・・・・いや、年のせいでは・・・
それに、そんなプライベートを一緒に過ごすと、誤解されるかと・・・」
「一体、誰が誰を誤解するんですか?私とあなた?まさか!
「まさかって、どういう意味だ?」
「いえ、全くそんな気が無いので・・・なぜ誤解を恐れるのかなって?
あなたの過去はいろいろ聞きましたが・・・・私は5番目じゃないし。
そんなこと、気にしなくてもいいんじゃないですか?」
「全くそんな気が無いって・・・・・まぁ、ハッキリと言うな」
「ええ、ハッキリさせないと。お互い誤解があると、困るでしょ?」
「私じゃなくて、もっと若い奴に頼めないのか?」
「検事局の男性は、私を怖がって寄ってきませんよ。なぜかしら?」
「・・・・・・分かる気がする・・・」
「で、どうなんですか?助けて下さいます?」
「わかった・・・走るのは気が進まんが・・・
確かにいつも残業させて、娘さんに寂しい思いをさせているのは確かだ。
できるのなら、手伝おう」
「有り難うございます。あぁ、助かった・・・
アッ、できるだけ、若い服装で来てくださいね。保育所の娘がいる雰囲気で。
おじいちゃんじゃ、無いんですから」
「・・・・いつもの、こんな恰好じゃダメなのか?」
「ウ~ン、もう少し若作りで、お願いできませんか?」
「・・・・一体どんな格好をしろと?」
「じゃ、明日、私が迎えに行ったときに、見立てますよ。
それで、イイですか?」
「私の家に入ってくると?」
「ええ、嫌なんですか?ササッと、服を見繕うだけですよ。
そんな言くらいで、ガタガタ言わないで下さいよ」
「・・・・・ガタガタって・・・・・」
「あぁ、私、アダムから聞いたんですよ。
私を補佐役にするのを嫌がったそうですね。
確か、私の前任者は、あなたがわざわざ御指名したとか。
私は、あなたの好みじゃなかった、ということでしょうけど・・・
まぁ、互いに妥協して仕事しているわけですから・・・仕方ないですよね」
「・・・・で、何時に迎えに来るんだ?」
「6時半ころですね」
「6時半?一体、なぜそんなに早く・・・・?」
「場所取りですよ、ジャック。保護者席の場所取り。
やったこと、ないんですか?」
「・・・・あぁ、やったことはない・・・」
「娘さんがいるのに?あぁ、娘さんの運動会に行ったことがないんですね。
娘さん、お可哀想に・・・」
「一体君は、私にケンカを売っているのかね?」
「いいえ、お願いしているんですよ、ジャック。そう聞こえませんか?」
「・・・・・じゃ、明日、6時半に」
「お願いしますね。朝食や昼食は用意しますから」
「あぁ、ありがとう・・・」
「お礼に、娘のお泊り会の時、飲みに行きましょう。
私が奢りますよ。ジャンジャン飲んでください」
「あぁ、分かった。楽しみにしているよ」
「私、別に、あなたが私を嫌がったこと、根に持っていませんから。
気にしないでくださいね。ただ覚えているだけです」
「・・・・それが、怖いんだろ?」
「明日走って怪我したら、看病しますから」
「いや、いいよ。怖いから」
「どうして、私を怖がるんですか?」
・・・・・・正面からジッと見つめるジェイミー
「私を怖がらないから、怖いんだよ」
「何を子供みたいなこと、言ってるんですか?
(クスッ)弟と話してるみたい」
「・・・・・・じゃ、明日・・・・・」
・・・・・敗北感漂わせ、その場を去るマッコイ・・・・・
今まで見たADAの中でロビネットの次にお気に入りです。
母は強し!ちゃんと子育てしてないっぽいマッコイさん、たじたじ(笑)
マッコイさんと共に容疑者を脅すのが・・・素敵です(クスクス)
↑妄想は、ジェイミーがマッコイに頼むシーンが浮かんで、です(ニコッ)
マッコイさんが怖じけづくだなんてきっと凄まじい眼力で話してるんだろうなー…想像しただけでも検事局の外で小さい法廷が出来上がってるのが分かります…。
特に“朝の6時半”というのには電車で笑いを堪えました。なぜなら保育園・幼稚園・小学校の運動会は本当にその時間から親たちが席の確保に奔走してますもん(笑)リアル!すっごいリアルです。
リィンさん、楽しいお話をありがとうございます(^_^)
そうそう!6時半は、経験ある方ならお分かり!ですよね~(クスクス)
ジェイミーは、私の妄想の中では・・・
マッコイさんを、兄弟のように見ているという感覚でして。
マッコイさんは設定弟ありで、家族の女性はたぶん母親だけかと。
で、女性は付き合う対象&仕事上、位が理解範囲化と。
対してジェイミーは、兄弟4人だとか・・・
こういう関係だと、マッコイさんは・・・その感覚分からないから
ジェイミーの言動に???かと・・・(クスクス)
って、私が勝手に妄想しましたッ(エヘヘ)