浅尾弥子のノンジャンル道

 
 富山県小矢部市のシンボルキャラクター・メルギューくんの
 お姿をお借りして、日々更新。

「ディクタス」

2022-02-19 23:15:40 | WORK
さ~て。
検温をしましょう。

いつもだったら、
体温計を腋にはさみながら、新聞を読むのですが、
今日は、なんとなし、
テレビジョンをつけました。

それでもって、ピッピ、ピッピと
チャンネルを変えていたらば~。

ムムッ。

画面に、「クセナキス」の文字が~。

今、まさに、生演奏(のVTR)が始まらんとしていまっす。

ピアニストとバイオリニストが、視線を合わせ~。
呼吸を合わせ~。
各々の楽器に向かって、構え~。

・・・。
・・・・・・。
・・・・・・・・・。

「ディクタス」(作曲:ヤニス・クセナキス)
ヴァイオリン:福田廉之介
ピアノ:亀井聖矢

圧倒的な時間でした。
釘づけになるって、いつ以来だろう。

曲調としては、実に、ミツコ好み。
それを、ここまで体現できる演奏家がいるとは。

お二方とも、まず、佇まいが、若々しく、新しい。
それだけでも惹きつけられるうえに、
音が、力強いのでっす。

リズム、メロディー、ハーモニーと格闘しているさまは、
やり直しがきかない、1回限りの、真剣勝負そのもの。
最後も、バッチシ、決まりました。

ブラボー!

パチパチパチパチ。

いや~、すばらしかった。

「題名のない音楽会」(テレビ朝日)さ~ん、
クセナキスの特集をやるならば、
言っておくれよ~。
最初っから、見たかったぜ~。

いえ、こまめにチェックしていない、ミツコの手落ちでっす。
シュン。
途中からでも、視聴できて、よかった。

全能感を漲らせ、肩をそびやかせて、
バレエのレッスン、ヨガのクラスへと、
出陣するミツコであった。



熱は、平熱でした。

明日もがんばるぞ!
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「新装版 三四郎はそれから門を出た」(装画:落合香木)

2019-07-10 22:11:32 | WORK
とある日。

Y隣堂の文庫コーナーで、
物色していると~。

あっ。

どこかで見かけたような少年に
出くわしました~。



「新装版 三四郎はそれから門を出た」



裏表紙にある、本の概要には~。

「三浦しをんによる、抱腹絶倒、時に涙の
 読書(ブック)&文化(カルチャー)ガイド新装版!」と。

ふむふむ。

そりにしても、この少年。
どこで、会ったんだっけか。

・・・あっ、もしや!



「モザイク展 2017」の会場では、なかろうか。



うむ、やはり。
同一のこどもではなかったが、
生みの親(作者)は、おんなじでは、なかろうか。



「理(ことわり)のこども 落合香木」

そして、文庫のほうは~。

パラリ。



「装画:落合香木」

うむ、うむ。やはり、やはり。

表紙だけでなく、
各章の扉絵にも、
さまざまな、こどもたちが登場。

おそらく、書き下ろしなのでしょう、
テーマに沿ったシチュエーションでっす。



もう期間は過ぎていますが(2019年6月30日まで)、
特製ポストカードのプレゼント企画もありました。

ポプラ文庫さんの気合も伝わってきまっす。



落合さんの、タイルモザイク作品も、
独自性があり、
たいへんに惹きつけられましたが、
原画となる絵も、
当たり前といえば当たり前ですが、
あの子も、この子も、み~んな、魅力的。

そして、
子ども特有の、
不安定さ、あやうさ、生意気さも秘めています。
足のラインなんて、
絶妙としか言いようがありません。

書店で、数多の文庫本とともに、
平積みや面出しされていても、
ひときわ目立つ表紙でした。

落合香木さん、
これからの活動も、楽しみにしてま~っす。



「新装版 三四郎はそれから門を出た」
著:三浦しをん
装画:落合香木
ポプラ文庫

「『モザイク展 2017』(前編)」(2017年9月10日の記事)
「『モザイク展 2017』(後編)」(2017年9月11日の記事)

明日もがんばるぞ!
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「ドン・キホーテ」(ミハイル・バリシニコフ)

2017-09-14 22:52:10 | WORK
「SWEAT & TEARS」(2017年6月10日の記事)

奇跡的に在庫があったDVDは、こちら~。



「アメリカン・バレエ・シアター
 ミハイル・バリシニコフの「ドン・キホーテ」」

振付:ミハイル・バリシニコフ
(マリウス・プティパ&アレクサンドル・ゴルスキー版による)
音楽:ルートヴィヒ(レオン)・ミンクス

キトリ:シンシア・ハーヴェイ
バジル:ミハイル・バリシニコフ

1983年6月、ニューヨークの
メトロポリタン・オペラ・ハウスにて収録された、
全3幕のバレエ作品でっす。



「ドン・キホーテ」の特徴の1つは、
カラリとした、陽気な世界です。

物語の中心にいる、キトリとバジルは、
お姫さまや王子ではなく、庶民。
スペイン情緒あふれる音楽にのって、
若者らしく、恋の喜びを謳歌しまっす。

ドン・キホーテと従者サンチョ・パンサも、登場。

バルセロナの広場や居酒屋のシーンでも、
2人は超越した存在感で、
だけども、妙に調和するという、
不可思議な現象が起こります。

全編とおして、
賑やかなのですが、
ドン・キホーテが見た夢の世界は、
まことに幻想的で、
作品に幅をもたせています。



当時のバリシニコフは、30代半ば。
遊び心と円熟味が、いい塩梅にミックスされています。

空中姿勢が乱れないばかりか、
その伸びた脚は、月まで届くのではと思うほど。

飛び回りながら、舞台上を大きく一周するマネージュは、
遠心力と一心同体、
空気と戯れているようで、
観ている者の、カタルシスを誘発しまっす。

表情豊かなマイムも魅力的。

役柄上、弾けた振るまいもしますが、
美しいマナーが身についているため、
下品にはなりません。

・・・ワ~ワ~、モ~モ~。



そんなバリシニコフ氏ですが、
このほど、
「高松宮殿下記念 第29回 世界文化賞(演劇・映像部門)」を
受賞したとの報道がありました。

「ミハイル・バリシニコフ(アメリカ/ラトビア)」の
地名を見ると、
ソ連の時代は、終わったのだなあと実感。

優れた踊り手が、
世界の国々で、
のびのびと表現できますように。

「ホワイトナイツ/白夜」(2016年11月6日の記事)

明日もがんばるぞ!
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「白鳥の湖」(ADVENTURES IN MOTION PICTURES)

2017-06-26 23:30:00 | WORK
演出・振付:マシュー・ボーン。
主演:アダム・クーパー。
1996年、ロンドンで上演された作品でっす。



これは、
バレエ作品というべきか、
ダンス作品というべきか。

「白鳥の湖」といえば、
世界三大バレエの1つに数えられる名作です。
チャイコフスキーの作曲と
レフ・イワノフ、マリウス・プティパの振付は、
舞台芸術の真骨頂といってもいいのではないでしょうか。



マシュー・ボーン版の「白鳥の湖」は、
チャイコフスキーの音楽はそのままに、
王子の内面性を軸にした解釈で、
演出・振付がなされています。



ミツコは、
古典バレエ「白鳥の湖」においては、
「ジークフリート王子」よりも「道化」、
「コッペリア」においては、
「フランツ」よりも「コッペリウス」に
惹かれる性質でありまして、
まァ、へそ曲がりなんでしょうけども、
この「白鳥の湖」には、
そんな個人の好みを蹴っ飛ばされるくらいの
衝撃を与えられました。

スコット・アンブラーが演じる「王子」の葛藤も
真に迫っています。

そして、やはり、この方。

「白鳥」を演じた、アダム・クーパー。





1990年代後半、
ミツコの周囲では、アダム・クーパー熱が高まり、
みんなして、何度も何度も
「白鳥の湖」のビデオ(VHS)を観たものでっす。

のびやかな肢体、カタルシスを誘発する動き。
その根底にある、色気。

古典バレエに敬意を表しつつ、新たな着眼点で挑戦する振付家と、
作品の世界にフィットしたダンサーが出会うと、
こんなにも、無限の広がりが生まれるのですね。

ふうむ。

また、あらためて感じるのは、
チャイコフスキーの偉大さでっす。
しみじみ。



余談ですが、
「第17回ローザンヌ国際バレエコンクール」(1989年)の決選、
熊川哲也、岩田守弘、アダム・クーパーの順で
出場しています。

ゴールドメダルを受賞したのは、熊川哲也さんで、
その後の活動は、みなさん、ご存知のとおりですね。

岩田守弘さんは、
国立ブリヤートオペラ・バレエ劇場バレエ団芸術監督。
今年の4月、モスクワで「踊りの騎士賞」を受賞なさいました。

アダム・クーパーは、同じく4月、
「SINGIN' IN THE RAIN ~雨に唄えば~」で
来日公演をいたしました。

三者三様の活躍、
なんだか、とってもうれしいでっす。

明日もがんばるぞ!
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「ホワイトナイツ/白夜」

2016-11-06 23:59:12 | WORK
監督:テイラー・ハックフォード。
脚本:ジェームズ・ゴールドマン。
主演:ミハイル・バリシニコフ、グレゴリー・ハインズ。
1985年に、アメリカで公開された映画でっす。



日本では1986年春に上映。
ミツコも、映画館の大スクリーンで鑑賞し、
数日間、うつつをぬかした記憶がありまっす。

先日、とある流れで、この作品の映像が必要となり、
都内某所で、DVDを買い求めました。

あらためて、観てみると~。

うわぁ~~~。

グレゴリー・ハインズの大らかさ、多彩さに、
上映当初は気づけなかった~。
ううう。
ミツコの目は、節穴か~~~!?!?!?



バリシニコフの身体性は、いま観ても、格別でっす。
かの有名な、
「11ルーブル、11ピルエッツ」の11回転は、もとより、
「若者と死」(振付:ローラン・プティ)や、
劇場でのソロシーンで、再度、魅了されました。

うん。
徹底的なテクニックと、爆発的なエネルギーを兼ね備えた
ダンサーでっす。

このたび、新たな発見もありました。

稽古場で、
グレゴリー・ハインズ演ずるレイモンドと、
バリシニコフ演ずるニコライが、
各々、ウォーミングアップするシーン。

あれ?
バリシニコフ演ずるニコライが履いてるの、
アディダスの「スタンスミス」??
スタンスミス履いて、ポワントで立ってる???

あのスニーカーを履けば、
誰しも、ああいうふうになれるのやもしれぬ。
いやいや、あれは、特別仕立てのスタンスミスやもしれぬ。
いやいやいや、
バリシニコフの足の甲が、柔軟で強靭だから、
できる技なのでしょう。

おいらが真似しても、
かがとが、3センチあがったに過ぎぬ。トホ。



グレゴリー・ハインズ演ずるレイモンドと、
バリシニコフ演ずるニコライが、
ユニゾンで繰り広げるダンスシーンは、圧巻です。

正確なステップ、リズム、ダイナミズムを共有しつつ、
そこに現れでてくるものは、2人の魂。

バリシニコフの悲哀と、
グレゴリー・ハインズの雄大さが溶け合います。
任務に忠実なえらいひと・チャイコ(役名)も、
思わず踊ってたわよね。フフ。

ブラボー!ハラショー!!



ジャケットに、彼らの並立写真がないのが残念なり。
残念といえば、
グレゴリー・ハインズは、2003年、鬼籍に入られたとのこと。
それを思うと、ますますの輝きをもつ映画です。

明日もがんばるぞ!
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