浅尾弥子のノンジャンル道

 
 富山県小矢部市のシンボルキャラクター・メルギューくんの
 お姿をお借りして、日々更新。

「夢をかなえるゾウ4 ガネーシャと死神」

2023-06-25 23:12:15 | BOOK
時々、ふっと、胸の中に現れる存在。
人それぞれに、あるでしょうけども、
ミツコにとってのそれは、
小説「夢をかなえるゾウ」の「ガネーシャ」でっす。



豪放磊落で、いかなる場合でもユーモアを追求、
泣き虫な一面もあり、お供え物のあんみつに喜ぶ、「神様」。
キャラクターは、強烈ですが、
教えは、至極まっとう。
毎回の「課題」と、その根拠には、
うなずくばかりです。







「夢をかなえるゾウ4 ガネーシャと死神」

著者は、水野敬也さん。
挿画は、矢野信一郎さん。

サブタイトルにもあるように、
「死神」も登場。

今作のテーマは、重く、シビアなのですが、
不思議と、怖さはありません。
むしろ、あたたかみを感じさせてくれます。

そりもこりも、「死神」さんの、お人柄、
いや、お神柄によるところかしら。
「ガネーシャ」との力関係も、
なんともいえず、可笑しいのでっす。

登場人物(神々含む)を、近くに感じられる一冊。



ところで~。

ずうっと前、某所で購入した、
ガネーシャのステッカーでっす。





「夢をかなえるゾウ4 ガネーシャと死神」

著:水野敬也
挿画:矢野信一郎
装丁:池田進吾(next door design)

ぜひ、手に取ってくださいますよう、お願いしますガネ

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「本の雑誌 特集:結句、西村賢太」(2022年6月号・468号)

2022-06-01 23:22:34 | BOOK
ここ数日間、ミツコを夢中にさせたのは~。



「本の雑誌」(株式会社 本の雑誌社)。
西村賢太さんの特集号でっす。

手にしたときの、
「こりゃあ、読みでがあるぞ~」の直感どおり、
表紙をめくってから、
89ページに亘り、
ものすごい熱量でした。

どれもこれも、
たいへんに興味深く、
大いに頷いたり、
ちょっと泣けたり。

なかでも、とりわけ、惹かれたのは~。



「北町貫多は『寅さん』だった!?」(西村賢太担当編集者座談会)
 徳間書店、講談社、文藝春秋、KADOKAWAという、
 一流出版社の、編集者たちが、
 氏に振り回される構図が、なんとも、可笑しい。

「北町貫多クロニクル」(杉江由次)
 氏の私小説を、時系列に並べた一覧表。
 ひとめ見て、この資料を待ち望んでいた自分を、知りました。
 1~2行の「内容」も的確で、すぐにと作品を思い出せまっす。
 
「西村賢太の10作 破滅への加速」(楠木 建)
 うんうん、そうよね、そうよね~。
 ミツコは、プラス、ヘンな麺調理の、あの話も入れたいところですが、
 あれ、そうなると、11作になってしまうわね。

別格、殿堂入りとしては、
冒頭のカラーページ。
やはり、ここが立脚点なのだわね。
圧巻の迫力でした。



愛情に溢れた一冊。
こりゃあ、永久保存版だな。

「本の雑誌 特集:結句、西村賢太」(2022年6月号・468号)
株式会社 本の雑誌社
表紙:沢野ひとし

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「三の隣は五号室」

2020-05-21 23:09:33 | BOOK
大体において、小説の主人公は、
人間もしくは動物であります。

シカァシ、この作品においては、
「第一藤岡荘」の「五号室」が、
それにあたります。



ん?
アパートの一室が、主人公???
ハハハ、そんなことが、できるわけ・・・あるのでっす。



「三の隣は五号室」

谷崎潤一郎賞受賞作(2016年)。
著者は、長嶋有さん。

「サイドカーに犬」(2001年)で文學界新人賞を受賞。
同作が芥川賞の候補作に挙がったことで、
その名を知ったかたも多いのでしょう。
半年後、「猛スピードで母は」で芥川賞受賞(2002年)。
当時、29歳でした。



とある町の、アパートの一室。

1代目の藤岡一平が住んでいたのは、1966年から1970年。
その後、二瓶夫妻、三輪密人、四元志郎、五十嵐五郎・・・と
引っ越してきては、それぞれの事情で、出てゆきます。

とはいえ、
時系列はバラバラ。

部屋のなかにある設備、物、音、あるいは乗り物などで、
話がくくられているので、
読者は、その都度、タイムスリップする形になります。

その感覚が、なんとも、心地いいのでっす。



地の文章が、また、いいんですな。
淡々と、その状況を説明しており、
余計な感情をはさんでいないから、
かえって、登場人物の心情が浮かび上がってきます。

「五号室」は、こんな風に、
住人を見守っていたのかなあ。



特段、何事かに秀でていない、
ごく一般的な市井の人々。
彼ら、彼女らの、ありふれた日常に、
ある時は、こころが逸り、ある時は、しみじみとします。

ミツコが、印象に残ったのは、六原夫妻。
う~ん。
互いを思いやる気持ちには、勝てないぜ。



なぜに、「三の隣は五号室」なのか~?
ちゃ~んと、謎解き(?)もされていますので、
気になるかたは、ぜひ、書店にて、お買い求めくださ~い。

「三の隣は五号室」
著:長嶋有
中公文庫

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「’80s ガールズファッションブック」

2020-04-24 23:59:13 | BOOK
当ブログで、何度も書いているため、
ノンジャンル検定3級のかたにとっては、
「またか・・・」という話になりますが~。

ティーン時代のミツコの頭のなかは、
チェッカーズ、OSAMU GOODS、
コバルト文庫、別冊マーガレット、
そして、月刊明星で埋め尽くされておりました。

一方、秘かに、熱烈な憧れをもっていたのが、
「オリーブ少女」。

予算の都合上、毎号は、とても購入できませんでしたが、
どうにか捻出して、雑誌「Olive」を手にしたときは、
ちょっと大人になったような気分で、
ワクワクしながら、ページをめくったものです。

リセエンヌ・・・いいなあ~~~。

こういう暮らしをしてみたいものだ。

ラジオ「おねがい!チェッカーズ」を録音したカセットや、
ヤンソン(明星の歌本)のバックナンバー、
旅先で買い集めた、地名入りミニ提灯などが、そこここにある、
ロマンチックとは、まるでかけ離れた居室でもって、
遠い目をしていました。

さらに、当時、ブームだったDCブランドにも、
多大なる魅力を感じておりました。

そんなミツコの嗜好に合った本が、こちら~。



「’80s ガールズファッションブック」

竹村真奈さんの編著。

全8章。
80年代のガールズファッションを、
時を追いながら、解説しています。
とはいえ、写真がメイン。
読む、というより、見る本ですねぃ。

「BIGI」「HAKKA」「POU DOU DOU」「I.S.」・・・。
ロゴだけで、あの頃に戻ります
(この文字は、ゴシック体(?)ですが)。



表紙と裏表紙を飾るのは、「PERSON'S」。



三大いつか着てみたいブランド服(ミツコ調べ)、
「MILK」「BA-TSU CLUB」
「VIVAYOU」(正式には「HIROMICHI NAKANO VIVAYOU」なのね)も、
ページ配分にばらつきはあるものの、載ってますよ~~~。

「絶対チェッカーズ!!」のジャケット写真、
昭和的ガーリー文化研究所 ゆかしなもん先生による、
OSAMU GOODSの紹介と、スクールバッグ(ジル)、
本田美奈子ちゃんが起用された某ヘッドホーンステレオの広告など、
うれしい再会もある1冊。



「’80s ガールズファッションブック」
編著:竹村真奈
グラフィック社

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「ボリショイ卒業」その2

2019-01-09 22:40:41 | BOOK
都内某所で、ダンスのクラス。
新曲にもチャレンジ。
ロシアのフォークダンスを、
車椅子用にアレンジしました~。

さて。

ブログの家主の特権で、
閲覧数を確認することができるのですが~。

・・・ムムッ。

「ボリショイ卒業」(2018年1月6日の記事)が、
たいへんに訪問されている模様でっす。

なななんと、
本の著者、大前 仁さんが、
ご自身のTwitterで、
記事を取り上げてくだすっておりました。

・・・じ~~~ん・・・。

「いいね!」してくだすった方も
いらっしゃいます。

・・・じ~~~ん・・・。

ありがとうございまっす。



件の記事では、書ききれなかったこと。

「ボリショイ卒業」は、大きな功績があります。

とある世代のバレエ少女にとって、
アマチュア時代であっても、
岩田守弘さんは、
既に、特別な存在感でした。

いよいよこれから、という時期に、
岩田さんは、ソ連に行き、
日本で暮らす私たちは、
その踊りを見ることができなくなります。

風の便りで、ボリショイで活躍しているらしいと
聞こえてきても、
実際に、劇場に足を運ぶことは難しく。
現在のように、インターネットも普及していない時代。
そのまま、数十年が経ちました。

バレエ愛好家でも、その有様ですから、
おそらく、多くの日本人は、
岩田さんのことを知らないのではないのでしょうか。

そんな状況のなか、
いま、日本で、日本語で、
岩田さんの半生を描いた本を執筆し、
出版してくださいました。

これは、本当に、価値のある行為です。

大前さん、ありがとうございました!

東洋書店新社さん、ありがとうございます。

・・・ああ~。
若者にも、岩田さん世代にも、ご両親の世代にも、
みんなに、読んでもらいたいなあ。

こんなカッコいい日本人が、いるんだぜ~。
エッヘン。
て、ミツコがエバってどうする。
エヘヘ~。

なお、当ブログで、
「信長 ―NOBUNAGA―」や、岩田バレエスクール発表会、
日本バレエ協会「白鳥の湖」の道化役(1993年)の感想も
記しております。
興味ある方は、「ブログ内検索」をご利用くださいませ。



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「ボリショイ卒業」

2019-01-06 18:19:21 | BOOK
2018年12月。
東洋書店新社より、とある本が
出版されました。



ジャーン。

「ボリショイ卒業」

バレエの最高峰といわれている、
ロシアのボリショイ・バレエ団で第1ソリストを務め上げた、
岩田守弘さんの半生が描かれています。

著者は、大前 仁さん。
ロシアを中心に、
世界を股にかけるジャーナリスト。
現在は、モスクワで活動中の模様でっす。

以下、個人の感想で~っす。
未読のかたは、要注意。



「文章」を媒体として表現するジャーナリストと、
「身体」を媒体として表現する舞踊家が、
格闘しています。

両者、ひけをとらない攻防戦。

微妙にすれ違うあたりも、
たいへん人間味があって、
好ましく思えます。

さすがジャーナリスト、
バレエ愛好家でなくてもイメージできるよう、
分かりやすい言葉で、
舞台上や稽古場での様子を伝えています。

また、かつてのバレエ少女にとって、
あまり知りたくない部分は、
それ以上、突っ込んでいないので、
安心して読み進めることができました。

それは、大前さんの美学によるところも
大きいけれど、
岩田さん自身が、ただひたすらに、
バレエと向き合っていたからなのでしょうね。



圧巻は、エピローグ。

そう。
現在、そして未来があるから、
過去が輝くんだなあ。


(2017年8月21日・毎日新聞夕刊より(記事:大前 仁))

個人的には、
故・服部智恵子先生の登場に、
なんとも、あたたかい気持ちになりました。
ずうっと昔、バレエ合宿の際に、
遠く、お姿を拝見したことがあります。

また、ミツコの血肉となっている
あのドラマも。

・・・うわ~~~・・・。



秀逸なタイトル。

だからこそ、あえて、
「卒業したのか?」を、
明確にしなくてもいいようにも思いました。

また、岩田さんが抱いていた、
大前さんが言うところの「四つ目の夢」。
無神経で無責任なことを書きますが、
ミツコは、無謀とは思えません。
「〇〇でいいや」と、
己を飼いならしている人の踊りは、
あんまし、興味ないもの。



すてきな言葉との出会いもありました。
え~っと・・・パラパラ・・・あ、これだ。

「マスチェルストヴォ」

またいつか、岩田さんの舞台を見たいな。

登場人物、み~んな、
練習して、練習して、練習しています。

バレエに携わっているかたも、
そうでないかたも、
きっと、全力を出したくなる1冊。



「ボリショイ卒業」
著:大前 仁
東洋書店新社

※追記(2019年1月9日)
 「「ボリショイ卒業」その2」(2019年1月9日の記事)

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「小学館入門百科シリーズ94 バレエ入門」

2019-01-05 23:11:23 | BOOK
今でも、大切に、
手元に置いてある本があります。



「小学館入門百科シリーズ94 バレエ入門」

監修:松山樹子
著:清水哲太郎

ミツコがバレエ少女だったことと、
表紙(イラスト:刀根夕子)に惹かれて、
極めてミーハー的に求めたのでしょうけども、
なかなかどうして、
専門的な知識が詰まった1冊なのです。

プロローグ・バレエの歴史
第一章・夢とロマンのイラストバレエ名作劇場
第二章・世界のバレエ
第三章・あなたもバレエを踊ってみましょう
バレエまんが・森下洋子物語「はてしなき星(エトワール)への道」

子どものころは、
イラストの多いページばかりを読んでいました。

「白鳥の湖」「眠れる森の美女」「くるみ割り人形」
「ジゼル」「レ・シルフィード」などの
バレエ作品が、あらすじとともに、
乙女心をくすぐるイラストで紹介されています。

古典だけではなく、
「春の祭典」もあるので、さすがでっす。

それらを眺めては、
胸を、ときめかせていました。

少し大きくなると、
バレエ用語と解説を、確認するようになります。
やはり、イラストが多いページですが~。
エヘヘ。

レッスンで、つま先が痛くなると、
「うぬぬ、タリアーニがトウで立ったばっかりに・・・」と
ぼやき、
山田千鶴子さんが描いたバレエまんがを思い出しては、
誰もが通る道、と、諦観したものです。

現在は、裸足になることが多いミツコですが、
やっぱり、バレエには、特別な思いがあります。

芽生えたあこがれを、育ててくれた本。



「小学館入門百科シリーズ94 バレエ入門」
監修:松山樹子
著:清水哲太郎
小学館
(書店では手に入らぬやもしれぬ)

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「名たんてい カゲマン」

2016-12-18 22:20:59 | BOOK
「世界三大19」(ミツコ制定)といえば、
「19(nineteen)」(アルフィー)、
「19 ナインティーン」(監督:山下賢章、主演:少年隊)、
そして、
「怪人19面相」でっす。

怪人19面相が登場する「名探偵 カゲマン」は、
山根あおおに先生によるマンガ。

ミツコが、子どもだったころ、
何度も何度も読み返した作品です。

旅先へ、何冊も持参し、
ろくすっぽ、観光もせずに、
宿(やど)で、読みふけり、
同行者の顰蹙を買ったものです。
「ガハハハ」

トントン。
お食事の用意ができました。
ごはん19杯、おさしみ19皿、おみそ汁19杯・・・などと
仲居さんがやってきたら、要注意。

「ベリッ」

そう。
怪人19面相は、世界一の大どろぼうであり、
変そうの名人なんです。

そんな、凄腕の持ち主の宿敵の相手は、カゲマン。

カゲマンの右腕というか、一心同体というか、
「おれたちカゲだち。くら~い友情」で結ばれているのが~。

「取り出しましたる、カゲマン電池。
 カチッ、カチッ、あれ、つかない」
と、その時、太陽の光が。

「シャドーーー」

カゲマンの影、シャドーマンでっす。
江戸川乱歩の「影男」さながらのネーミングだわね。

時事ネタが盛り込まれた、
痛快ドタバタ劇。

ミツコの頭脳に、しっかり焼きついていて、
いまでも、生活の局面で、

「そうだ、そうだ」「ジュース、ジュース」
「ちがうよ、ソーダだよ」「ソーダ、ソーダ、クリームソーダ」
「まじめにやれ」

「サッサ、サッサ、ハイサッサ」

「カゲマーン、もっと仕事をせにゃあ、だちかんぞう」

など、マンガの一コマが浮かぶ有様でっす。
ふふふふ、おろかなミツコめ。


(表紙の手前から、怪人19面相、カゲマン、シャドーマン)

「名たんてい カゲマン」
著:山根あおおに
てんとう虫コミックス(小学館)
(書店では、手に入らないやもしれぬ)

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「昭和のこども ~こんな親でも子は育つ~」

2016-10-16 23:11:35 | BOOK
明治、大正、昭和、平成と、
時代は流れていますが、
みなさんが子どものときは、
どんな世の中でしたか?



「昭和のこども ~こんな親でも子は育つ~」
流水りんこさんのコミックエッセイ。

ご自身の体験を中心に、
昭和40年代以降の世相や流行を、
オムニバス形式に描いています。

本格的な絵の勉強を積まれただけあって、
画力があります。
懐かしの、あのモノ、このモノが、
正確に再現されているので、
個人的な内容にも関わらず、
客観性があるんです。

くだけたタッチも、愛らしい。



黒電話、ステレオ、ダブル・デッキ・ラジカセ、
デパートの大食堂、としまえん、日本武道館、
ボン・ナイフ、リンス、お裁縫箱セット、
手塚治虫、ビートルズ、レッド・ツェッペリン、
友達、先生、お医者さん・・・。

なかでも、思わず膝を打ったのが、
第99話(第6巻)の、
コンサート・チケット電話予約の巻。
うんうん。
ミツコも「ガチャ」「ピ」「ピ」したよ~。



ごく一般的な家庭の、
ごく一般的な子どもの記憶。

ドラマチックな展開はなくとも、
忘れてしまうには惜しすぎる、大切なものが、
たくさん詰まっています。

「好き」のエネルギーって、すごいね。
特に、子どものころ、ティーンのころ、
夢中になったものって、強いね。
一生もの、のような気がします。

己に蓄積されている一生ものに、
現在が並走して、
ある時、ピッタリ一致したり、合点がいったり。
年月を過ごすことは、
なかなかに、興味がつきないものでっす。



「昭和のこども ~こんな親でも子は育つ~」
著:流水りんこ
ぶんか社

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「もうひとつの ALFEE STORY」

2016-02-26 23:14:42 | BOOK
1990年、学習研究社から、
「もうひとつの ALFEE STORY」が刊行されました。



こちらは、
1995年に出版された、
ソニーマガジンズ文庫の同作品です。

ALFEE'S CREW(スタッフさんのこと)15名の仕事や、
半生が描かれています。
裏方さんにスポットを当てるという、
独自性あふれる書物でっす。



我々ファンは、
コンサートを楽しみにして日々を過ごし、
当日は、チケットを握りしめて会場に向かい、
たくさんの愛と勇気を与えられて帰路につくわけですが、
毎回、裏切られることなく、
ONE NIGHT DREAMを過ごせるため、
それが、いつしか当たり前のように感じてしまいがちです。

この本は、
大がかりな、夏のイベントも、
ホールコンサートも、武道館コンサートも、
さらに、シングルやアルバム発売も、
実は、1人1人の力の集結だということを
思い出させてくれます。

1人1人は、生身の人間だから、
当然、挫けることもあるし、絶望することもある。
我々と、なんら変わらないんです。

それでも、
這い上がり、自分のできることを見つけ、
最善を尽くそうとする、
そのエネルギーの心地いいこと。

そして、
もろもろ抱えつつ、ファンには一切、感じさせず、
ONE NIGHT DREAMを、当たり前のことにさせてくれる
プロ意識と仕事の完成度に、脱帽です。



時折、登場するアルフィーのメンバーが、
またいいんですナ。
彼らの言葉に、自分自身も、
叱咤激励されたり、肩の力が抜けていったり。
バックステージでも、アルフィーはアルフィーだ~。



読後に、唯一、困ることは~。

・・・アルフィーの野外コンサートに行きたくなるぜ~~~!



「もうひとつの ALFEE STORY」
著:小野 緑
ソニーマガジンズ文庫
(書店では、手に入らないやもしれぬ)

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「窓ぎわのトットちゃん」

2015-10-18 22:51:36 | BOOK
「窓ぎわのトットちゃん」
黒柳徹子さんの著書。



いわずとしれた大ベストセラー作品で、
今さら紹介するまでもありませんね。

1981年に、講談社より出版。
1984年に文庫化され、
2015年6月には、なんと80刷に。
8月、文字を大きくした新組版(しんぐみばん)が発売されました。
この記事の写真は、すべて新組版です。



黒柳徹子さんといえば「ザ・ベストテン」。
新人歌手であろうと、ベテランだろうと、
10位だろうと、1位だろうと、
分け隔てなく対応をなさっていました。

また、
中継も多い、生放送の番組でしたので、
臨機応変の判断が必要ですが、
毎回、「はい、ポーズ!」まで、
時間内にきちんと収めます。

黒柳さん)〇〇ホールの、〇△さ~~~ん!
〇△さん)はい、アルフィーのみなさんは、現在コンサートの真っ最中。
      区切りがつき次第、おつなぎいたします。
というやりとりもありましたが、
飛ばすことなく、きちんと歌や演奏を届けてくれました。



どんなに会場が、ざわついていても、
黒柳さんの声は聞きとれます。
早口に話してくださるおかげで、
情報量も多く、
出演者のファンにとっては、うれしい司会でした。

一方、
アイドル歌手の訃報には、
悔恨を滲ませたコメントをなさいました。

ご自身より、ずっと若いかたにも、
敬意をもって、接していらっしゃる黒柳さん。



「窓ぎわのトットちゃん」では、
黒柳さんの小学生のころの事柄が描かれています。
天性、育った環境などから、
黒柳さんが、黒柳さんである必然性を感じました。    

トットちゃんの目線だけでなく、
校長先生の目線、ママの目線、第三者の目線からも
書かれているので、
ただの自叙伝ではなく、
教育書であり、児童書であり、世相史でもあります。

いわさきちひろさんの表紙、挿絵もすばらしいんです。
描き下ろしではなく、
原画から選んだというから驚きです。
タレント(才能)とタレント(才能)の力が結集すると、
無限の広がりになるんですね。

子どもたちの声、音楽、動物の鳴き声に満ちて、
ふいに、舞踊家も登場する、こころ躍る一冊。



「窓ぎわのトットちゃん」
著:黒柳徹子
講談社文庫
定価:本体760円+税

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「いも虫ランド(No.10696&No.10956)」

2015-10-03 00:56:32 | BOOK
2015年10月2日の朝。

バサリ。
おもむろに、スポーツニッポンを開くミツコ。

・・・ややっ。

わがの目は、コジロー氏の4コママンガ「いも虫ランド」に
吸い寄せられました。



1コマ目:
真中監督「じつは今年の初め、ある占い師に『ヤクルトは優勝する』って言われたんだ」
三木コーチ「おーーーっ」

んん???

この占い師さん、見覚えあるぞ~~~!?!?!?

ゴソゴソ。
ミツコのスクラップノートを確認すると~。

あっ、あった!



1コマ目:
真中監督(心の声)(今年はいい結果を出せそうだ)
2コマ目:
占い師「ふ~~~む・・・。何度占っても、今年は『優勝』どころか『日本一』と出るっ」
真中監督「お~っ、そうですか♪」



落ちとしては、
占い師さんが、その結果に自信をなくし「もういっぺん勉強し直します」と
商売道具をしまって引き上げるのですが。



2015年1月9日の時点で、
このマンガを描いたコジローさん。
すごい!
予言者でっす!!!



今季、ヤクルトスワローズにも、
低迷していた時期がありました。
5月、最下位に沈んだこともあったのです。

シカァシ、
ミツコのこころの中には、
いつも、このマンガが存在していました。

あの占いは当たる!実現する!

年明け、幸先のよいマンガに出会い、
うれしさのあまり、
チョキチョキと切り抜いた行為が報われる日は、
きっとやってくる!

そう信じていました。

そんな独りよがりな思い込みで過ごしてきましたが、
このタイミングで、
占い師さんに再会できました。
コジローさんも、覚えていらしたのね。
うれしいでっす。

コジローさん。
毎日毎日、おもしろいマンガをありがとう。
これからも、楽しみにしていま~す。

明日(もう今日)も、がんばるぞ!
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「プロ野球画報 東京ヤクルトスワローズ全試合」

2015-05-19 21:44:53 | BOOK
2015年5月。
ミツコが、無人島に持っていきたい1冊は、
ズバリ、こちらでっす。



「プロ野球画報 東京ヤクルトスワローズ全試合」
背番号のないエース・ながさわたかひろ氏の著作です。

2014年のヤクルト全対戦試合が、
1試合につき1枚に凝縮され、
タイトルにもある通り、144試合すべて、収められています。

ページを開くと・・・ジャーーーン!
おお~~~。
飛び出す絵本の如く、
選手たちが立ち上がってきます。

いや、実際には、平面のままですが、
それくらい、臨場感に満ち溢れているんです。



ヤクルト選手のみならず、
対戦相手、球場内、始球式などのナイスプレー、
細かなデータ、ファンにとって印象的なコメントなども、
描かれております。

また、薄いスケッチブックのような紙質なので、
直筆感と、あたたかみがあります。
全167ページと、ボリュームはありますが、
素材のためか、本そのものは軽量。

選手の姿も、忠実に表現されています。
そのうえで、デフォルメが、実に効果的。
だから、躍動感があるのでしょうね。



CS・日本シリーズ最終戦まで、真摯に向き合い、
プロ野球への敬意と情熱が詰まった、一筆入魂の1冊。

・・・うむ。

きっと、きっと、わたしは、この本を待っていたんだ~~~!



全国のヤクルトファン、プロ野球ファンをはじめ、
浦添市、西都市、燕市、松山市の野球少年、
セ・パすべてのチームのご家族は、
必読の書でっす。



「プロ野球画報 東京ヤクルトスワローズ全試合」
著:ながさわたかひろ
ぴあ株式会社
定価:1,389円+税

なお、ながさわ氏は、今季も描きつづけておられます。
「ゆるすぽweb」(http://www.yurusupo.com/)へ、
ゴ~ゴゴ~。

明日もがんばるぞ!
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「私は忘れない」

2015-05-04 14:15:11 | BOOK
みどりの日。
旅情をそそる1冊を、ご紹介しまっす。



「私は忘れない」
故・有吉佐和子さんの著作。

有吉さんは、
「恍惚の人」「不信のとき」など、社会問題に取り組んだものや、
「紀ノ川」など、市井の女性の生き様を描いた大河もの、
花柳界を舞台に母娘の愛憎を描いた「香華」、
日本舞踊の芸の真髄と、個々のエゴの対比が絶妙な「連舞」、
歴史的史実をもとにした「華岡青洲の妻」など、
多彩な作品を残しています。



「私は忘れない」は、
鹿児島県の黒島(くろしま)という離島に、
都会の別嬪さんが訪れる話です。

このお嬢さん、門万里子さんが、実に軽快で、溌剌としています。
島で見たこと、体験したことは、
彼女の人生観を覆すほど衝撃的なのですが、
心根が素直なのでしょう、
まっすぐに受けとめ、すぐに行動にうつします。



小説に登場する辺地教育者の方々も、
みなさん魅力的。
自然環境等の困難さを上回る熱意と実行力、
そしてユーモアをもっています。

読者に、過不足なく、人物や情景を伝える地の文と、
登場人物の個性や心理状態を、的確に表す台詞のバランスが見事で、
作家・有吉佐和子さんの力量たるや、
すばらしいとしかいいようがありません。



読了したときに、
タイトル「私は忘れない」が、再度、胸に迫ってきます。
深い共感を覚えた作品でした。



「私は忘れない」
著:有吉佐和子
新潮文庫
定価:本体590円+税

今日も、明日もがんばるぞ!
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「吉里吉里人」

2015-03-11 16:09:36 | BOOK
3月11日。
日本国民ならびに日本に興味をもっている方々が、
大きな衝撃を受けた日がやってきました。

東日本大震災から4年・・・と書きかけて、
躊躇しています。

言葉としての定義は、2011年3月11日を示しているとされていますが、
現在も、困難な日々を余儀なくされている多くの方々や、
数々の大きな問題を抱えている方々に思いを馳せると、
東日本大震災は、まだ終わっていないのではないのではなかろうか、と、
己に疑問を投げかけております。



「吉里吉里人」(きりきりじん)
小説家のみならず、劇作家としても有名な、故・井上ひさしさんの著作。
岩手県大槌(おおつち)町に、同名の地名がありますが、
この小説では、東北地方ではありますが、別の場所が設定されています。
1973~1980年に発表され、1981年に単行本発売。

上・中・下巻合わせて1500ページを超える大作ですが、
作中に流れる時間は短いです。
じっくり、丹念に読み進めることができます。

「吉里吉里語」の講座が充実しており、
こうした試みも、劇作家ならでは。



大槌町の吉里吉里では、震災直後、
市民が対策本部やヘリポートを作ったという報道を読みました。
「吉里吉里国」さながらの、団結です。

1人1人にできることは、少ない。
シカァシ、人と人が力を出しあえば、何かになるかもしれない。
わたしも、自分にできることを模索していきます。



「吉里吉里人」
著:井上ひさし
新潮文庫
定価:それぞれ本体766円+税

明日もがんばるぞ!
日本も、がんばるぞ!
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