むかしむかし、あるところに、
親思いの若者がおりました。
「おとうの好きなお酒をくみに、滝まで行くぞ~」
けわしい山道をのぼり、草木をかきわけ、
小川で喉を潤していると~。
・・・どんぶらこ、どんぶらこ・・・。
「ややっ、なんて大きな柿なんだ・・・。
・・・ハッ。
いかんいかん。とにかく今は、お酒が先だ~」
すると、ワ~ンワ~ン、モ~モ~。
たいへんです。赤ちゃん牛さんが泣いています。
「やいやい!よってたかって弱いものいじめをするなんて、
ひどいじゃないか。
ぼくの、ひょうたんをあげるから、
赤ちゃん牛さんを放したまえ・・・ん?
なになに?
迷子になった赤ちゃん牛さんを、守っていたんだって???」
うなだれる若者。
「そ、そうだったの・・・。かん違いして、ごめんなさい。
おわびのしるしに、ぼくもいっしょにおうちを探すよ」
「おうちはどこだ~い」「どこだ~い」
「やあ、どうしたのかね」
この山を管理している、スヌーさんと、妹のベルさんが、
木からおりてきました。
「ごらん、見事な柿だろう」
「お兄さまったら、手をすべらせて、川に落としてしまったのよね」
「ベルよ、あれはわざとだ。里のみんなに送るためだよ」
「本当かしら、ウフフ」
「それはさておき、いったいぜんたい、どうしたんだね」
事情を話す若者たち。
「なるほど。それはたいへんだったね。
よし、みんなで探しにいこう」
「おうちはどこだ~い」「どこだ~い」
・・・ポトリ。
ズンズンズン。
切り立った崖も、道なき道も、果敢に進む一行。
前進につぐ前進。
前進あるのみ。ヨーソロー!
せせらぎが聞こえてきました。
ひと休みしましょう。
若者が、お腰につけたひょうたんを、取り出そうとすると~。
「ああっ、ないっ。きっと、あの泉に落としたんだ!」
大あわてで、戻ります。
「あれがなければ、あれがなければ・・・。
おとうに、お酒をとどけることができない・・・」
ほほに流れる、一筋の涙。
若者は、ひょうたんを取り戻すことができるのでしょうか。
ハ~ハ~、モ~モ~。
泉に着きました。ひょうたんはありません。
・・・ない・・・。
くずおれる若者。
と、そのとき!
・・・ザバーーー。
「あなたが落としたのは、このひょうたんですか?」
「ちっ、ちがいます。もっと、小ちゃいものです」
「あなたは正直者ですね。すばらしいことです。
ひょうたん、すべてを差し上げますですわろう(癶д癶)キラッ☆」
「あっ、ありがとうございます!」
「おうちはどこだ~い」「どこだ~い」
「あっ、あったよ!」
よかったよかった。ありがとう。よかったよかった。
かえりに、滝に寄って、3つのひょうたんに、
まけまけいっぱい、お酒を注ぎました。
その夜は、山にも里にも、笑い声がひびきましたとさ。
めでたし、めでたし。
以上、「ノンジャンル劇団」による出し物「ヨーソローの滝」でした。
富山県小矢部市のシンボルキャラクター・メルギューくんたち。
スヌーピー。ベル。
新潟県燕市の観光ナビゲーター・きららん。
ありがとうございました~~~。
明日もがんばるぞ!
親思いの若者がおりました。
「おとうの好きなお酒をくみに、滝まで行くぞ~」
けわしい山道をのぼり、草木をかきわけ、
小川で喉を潤していると~。
・・・どんぶらこ、どんぶらこ・・・。
「ややっ、なんて大きな柿なんだ・・・。
・・・ハッ。
いかんいかん。とにかく今は、お酒が先だ~」
すると、ワ~ンワ~ン、モ~モ~。
たいへんです。赤ちゃん牛さんが泣いています。
「やいやい!よってたかって弱いものいじめをするなんて、
ひどいじゃないか。
ぼくの、ひょうたんをあげるから、
赤ちゃん牛さんを放したまえ・・・ん?
なになに?
迷子になった赤ちゃん牛さんを、守っていたんだって???」
うなだれる若者。
「そ、そうだったの・・・。かん違いして、ごめんなさい。
おわびのしるしに、ぼくもいっしょにおうちを探すよ」
「おうちはどこだ~い」「どこだ~い」
「やあ、どうしたのかね」
この山を管理している、スヌーさんと、妹のベルさんが、
木からおりてきました。
「ごらん、見事な柿だろう」
「お兄さまったら、手をすべらせて、川に落としてしまったのよね」
「ベルよ、あれはわざとだ。里のみんなに送るためだよ」
「本当かしら、ウフフ」
「それはさておき、いったいぜんたい、どうしたんだね」
事情を話す若者たち。
「なるほど。それはたいへんだったね。
よし、みんなで探しにいこう」
「おうちはどこだ~い」「どこだ~い」
・・・ポトリ。
ズンズンズン。
切り立った崖も、道なき道も、果敢に進む一行。
前進につぐ前進。
前進あるのみ。ヨーソロー!
せせらぎが聞こえてきました。
ひと休みしましょう。
若者が、お腰につけたひょうたんを、取り出そうとすると~。
「ああっ、ないっ。きっと、あの泉に落としたんだ!」
大あわてで、戻ります。
「あれがなければ、あれがなければ・・・。
おとうに、お酒をとどけることができない・・・」
ほほに流れる、一筋の涙。
若者は、ひょうたんを取り戻すことができるのでしょうか。
ハ~ハ~、モ~モ~。
泉に着きました。ひょうたんはありません。
・・・ない・・・。
くずおれる若者。
と、そのとき!
・・・ザバーーー。
「あなたが落としたのは、このひょうたんですか?」
「ちっ、ちがいます。もっと、小ちゃいものです」
「あなたは正直者ですね。すばらしいことです。
ひょうたん、すべてを差し上げますですわろう(癶д癶)キラッ☆」
「あっ、ありがとうございます!」
「おうちはどこだ~い」「どこだ~い」
「あっ、あったよ!」
よかったよかった。ありがとう。よかったよかった。
かえりに、滝に寄って、3つのひょうたんに、
まけまけいっぱい、お酒を注ぎました。
その夜は、山にも里にも、笑い声がひびきましたとさ。
めでたし、めでたし。
以上、「ノンジャンル劇団」による出し物「ヨーソローの滝」でした。
富山県小矢部市のシンボルキャラクター・メルギューくんたち。
スヌーピー。ベル。
新潟県燕市の観光ナビゲーター・きららん。
ありがとうございました~~~。
明日もがんばるぞ!