“ 箱の中の婦人 ”

2015-04-04 | 日記

          

今日は青空が澄んでいて穏やかな日だった。作品用にと溜め込んでいた “ 拾い物 ” に少し手を入れて、完成した一つがこのボックスである。箱は壊れた古い柱時計で、内部には白い水性ペンキを二回塗った。机の上に飾って見た。壊れた古時計を買った時点で作品タイトルは決まっていて、「 亡き婦人のためのパヴァーヌ 」 と付けていたのである。フランスの作曲家モーリス・ラベル ( 1875-1937 ) の高雅にして感傷的なピアノ曲集からの引用である。箱の中には、急流に沈んでいたトビ色の小石と古いカクテル・グラスを婦人へのササヤカな供物とした。左の細い金属棒を上に少し押し上げると、小さなハンマーが下に長く延びている二本の真鋳の鐘を叩き、これを運命への弔鐘とするのである。婦人の青く柔らかい襟巻きは、今日という日の澄み切った青空である。

 


「山賀正伸写真展」にて

2015-04-03 | 日記

   

3月28日土曜日、日本橋茅場町の森岡書店を訪ねた。この日は新潟県小千谷市在住の山賀さんの個展最終日だった。来客で賑っていた。ご主人の森岡さんは打合せのため席を外されていたが、僕が故郷にUターンしてからだからもう八年ぶりくらいになるだろうか、本当に久々の再会なのである。しばらくするとご主人は戻ってこられ、僕は、今やメジャーになられた彼に敬意を表した次第であるが、しかし彼は変らぬ謙遜の人である。来て、会えて良かったと思う。山賀さんのお陰である。

写真展は、古いビルの三階にあるこの書店の雰囲気がまた一層の恵みだったから、また写真そのものもモノトーンだったので、さらに被写体も東京にはない田舎風景だったので、これらが共鳴されていい写真展だった。 “ 晴れ舞台 ” も日々の普通の生活があってのことである。手前左側にいる方が山賀さんご本人である。

 


東京物見遊山

2015-04-02 | 日記

      

この写真も先日の上京時のもので、渋谷道玄坂の坂上辺りにある最近建った ( と思われる ) 円谷プロダクションビル一階のショールームである。この写真には写してないが巨大な椅子やテーブルが配置されていて、やはりウルトラマン・ファミリー専用の家具なのかな、と思わせるものだった。各ショーケースには、分野ごとに選別された大判の書籍がライトアップされて展示されている。広い面積ではあるがこういうショーケースが森のように林立しているのは壮観であった。改めて、書籍のインテリア性が際立っている。本は飾っても美しいのである。

 


品川駅夜景

2015-04-01 | 日記

     

中央の明るい所がJR品川駅。おじゃました画家のアトリエ ( マンション ) からの夜景である。右端に見える高いのは品川プリンスホテル。駅の向こう側はハイテクビルが立ち並んできていて、夜を一層都会的にしている。アトリエはやはり書籍の多い部屋で、北欧の椅子や照明が夜の時間を満たしているのである。予定を変更して帰りの電車が少し遅くなってしまったのだった。

今日から四月か! こっちでは田んぼや畑にまだまだ雪が残っていて、最近になってやっと蕗の薹をもらって食べたが、春の山菜はもう少し先のようだ。